DIREZZA CHALLENGE Lights 2024.10.14

10月14日、秋晴れの美浜サーキット(愛知県)でDIREZZA CHALLENGE Lights(DZC-Lights)が開催された。今年で4回目の開催となるDZC-Lights。GTウイングを始めとした派手な空力パーツを装着せず、チューニング内容もライトな内容かつエアコンとオーディオを装備した通勤でも使用できるマシンで争うのがコンセプト、そのため「通勤快速GP」の名でも親しまれている。

また、参加マシンのコンセプトを反映したような順位決定方法も特徴的なポイントだ。通常のタイムアタックイベントではベストタイムでリザルトを決めるが、このDZC-Lightsでは2回行われるそれぞれの走行セッションでBEST~3rdベストを用いて平均タイムを集計、セッション1とセッション2を合わせた平均タイムで順位を決定する。つまり、1発タイムを出せばいいという訳ではなく、アタックラップを複数回行う必要が2つのセッションであるのだ。日常ユースが出来るチューニングだからこそ、一発のアタックだけではない、持続性のある安定した性能が発揮できるマシンコンセプトを反映している。そして初期だけではなく、ラップを重ねても安定したグリップ力を発揮するDIREZZA ZⅢの特性を生かした競技方法でもあるのだ。

クラス分けも独自のものだ。クラス1~クラス4まで4つのクラスが用意されているが、排気量や駆動方式といったこれまでのクラス分けの概念に縛られず、ライバル同士のタイム争いになるように、大井競技長による独自のクラス分けが行われている。ロードスターやFITなどコンパクトカーの小排気量2WDがメインのクラス1。NA、NB型のロードスターは1.8Lでもクラス1に入る。2Lとなる先代86/BRZとNCロードスターがメインのこのクラス2には、1.8LミドシップのMR-SやRX-8も含まれる。ターボエンジンを搭載するスイフトスポーツとホンダVTEC勢、2.4Lとなる現行GR86/BRZ、FL5型のシビックタイプRも含むバラエティに富んだ2WDマシンのクラス3。そしてクラス4はGR YarisやWRXなどの4WDターボマシンに加え、エキシージなどクラス3までに該当しないマシンが走る(詳細はHP)。

練習走行を終えた参加ドライバーに与えられたタイムアタックのセッションは午前と午後それぞれ1回ずつの計2回。セッション1は15分間、セッション2は20分間となっている。セッション中に許される作業は基本的に空気圧調整のみ。給油やタイヤを水で冷やす作業は厳禁だ。連続アタックをするか?それとも空気圧調整でピットに戻るか?それぞれのセッション時間をどのように使い、BEST~3rdベストを記録するかの戦略性も求められる。平均タイムでの順位決定はこのような奥深さがあるのだ。

大会ダイジェストムービー

 

coming soon!

Class 1

クラス1には10台がエントリー。クラス最多数となったのは8台がエントリーしたNDロードスター。その他はZC32のスイフトスポーツとカプチーノが1台ずつとなった。ターボカーはカプチーノのみとなっていて、熱量の小排気量のNAマシンらしく熱ダレを気にせず最後まで連続アタックを続けるマシンが多いのがこのクラスの特徴で、見ている側も最後まで気が抜けない。セッションの終盤でベストタイムを塗り替えるドライバーも多く見受けられた。

セッション1

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Aグループは10:14からコースイン。直前におこなわれたクラス4の練習走行で液体漏れがあったため処理が必要となり、4分遅れでコースインとなった。先頭でコースインしたのは練習走行トップタイムの伊藤(益)NDだった。10台コースインと、今回のイベントで同時走行台数が最も多いクラス1では、コースインの順番も含めてアタック時のポジション取りも重要となってくる。

そんな伊藤(益)NDは序盤でクラス唯一の46秒台となる46.862を記録し、ベストタイムではトップとなる。次いで堀尾ND、伊藤(浩)NDとND勢が続く。2位に付けた堀尾NDは最も早くゲートに並んでいて(4:30には並んでいたとのこと!)、DZC-Lightsに賭ける思いが人一倍強いのが伺える。

ただ、5分を経過した辺りで海老カプチーノが2位となる47.146のベストタイムを記録。幸田では苦戦を強いられていたカプチーノ。今回仕様を変更してきたわけではなく、コースとのマッチングが良いらしい。海老カプチーノは更に好タイムを連発! 終盤では伊藤(益)ND に迫る46.924をマーク。

セッション2

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午前中のクラス4のアクシデントにより20分遅れとなる13:20からセッション2が開始。セッション1を先頭でコースインし、トップに付けた伊藤(益)NDがこのセッションでも先頭でコースイン。このセッションの序盤でも先ほどの上位3名の顔ぶれは変わらなかったが、ベストタイムでは堀尾NDが海老カプチーノよりも速く2位に付けていた。ただ、セッション1が午前の気温が低い時間ということもあり、セッション1のタイムを塗り替えるドライバーはなかなかいなかった。

しかし、セッション終盤でもセッションベストタイムを塗り替えるドライバーがチラホラ。上位勢では海老カプチーノがベストタイムを更新し、47.281を記録。また、計測17周目で野原NDは48.396でベストタイムを更新。セッション1のベストタイムを上回る好タイムで6位へとポジションを上げた。

しかし、最終計測周で江頭NDがタイムを48.363へと更新して6位のポジションを獲得。また、楠野スイフトも最終周で48.394へとタイムを更新した。最後の最後までDZC-Lらしいタイム更新が見られた。

セッション1とセッション2の結果から、総合優勝は伊藤(益)NDとなった。2位に海老カプチーノ、3位に堀尾NDが付けた。

「優勝も嬉しいですが、一緒に練習してきた堀尾選手に勝てたのが嬉しい!自分を信じて走り切りました!」とコメントしていた伊藤(益)選手。仲間と切磋琢磨しやすいレギュレーションとなっていて、身内ライバルとのバトルに熱くなれるのがDZC-Lの良いポイントの1つだ。

身内対決という面で闘志を燃やしていたのは江頭NDも同様だ、「ライバルの岩田選手には負けたくない!」とプロフィールには書いていたが、このバトルは江頭NDに軍配が上がった。決して上位争いではなくても、それぞれのアプローチとバトルの楽しみ方があるのだ。

 

Class 1 総合結果

 

Class 2

15台のエントリーとなったクラス2。このクラスで台数が最も多かったのは先代86/BRZで9台。次いでNCロードスターが3台、そのほかRX-8、MRS、MR2が1台ずつエントリーした。昨年上位を席巻したMRSは1台のみとなり、先代86/BRZが上位を独占するのか?それとも少数精鋭のマシンたちが上位へ食い込むのか?勢力図が読めない幕開けとなった。

なお、練習走行のベストタイムの結果から、タイムの速いAグループ(8台)とBグループ(7台)に分けられた。

セッション1

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クラス2のセッション1はBグループからスタート。序盤で47.583という好タイムをマークして、ベストタイムトップに付けたのは鈴木NC。次いで古山田RX-8というオーダーでマツダ勢が上位となる。しかし、Bグループ練習走行トップの平井BRZが47.568を記録し、トップへと躍り出る。以降、この上位3名でベストタイム順位を激しく入れ替える展開にとなった。

このクラスでもセッション終盤まで果敢にアタックしているドライバーが多く見受けられた。終盤で石澤86は49.227を記録し、自身のベストタイムを更新。棚橋BRZもベストタイムまであと一歩となる49.117を記録した。

続いて練習走行上位陣のグループがスタート。序盤にトップタイムを出したのは練習走行クラストップのわやNC、次いで寺浦NCが2位に付け、このNC2台のみが46秒台をマーク。しかし、セッション後半で長年DZC/DZC-Lに参戦を続ける前川BRZが46.874を記録した。ほぼ同じタイミングで寺浦NCは46.786へとタイムを更新したが、ベストタイム順位は2位のまま。

セッション終盤でもライトオンでアタックを続けるマシンが複数見受けられた。チェッカーを受けながら、ベストタイムで4位に付けていた小林86がベストから約コンマ1落ちの47.158をマーク、平均タイムでリザルトが決まるDZC-Lではこのような終盤までの果敢なアタックが逆転のキーポイントとなることがある。

最終的に、クラス2のセッション1は平均タイムのリザルトでは、トップわやNC、2位寺浦NC、3位前川BRZとなった。

セッション2

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クラス2のセッション2は13:40からスタートした。ここでセッション1に間に合わなかった川口MR2が参戦。どうしても抜けられない予定が入ってしまった川口選手。セッション1がノータイムなので勝負権は無いが、クラス2のエントラントは暖かく迎え入れ、15台全車揃っての走行となった。セッション1と同じくBグループから走行開始、序盤のアタックを終えたタイミングでトップに付けたのは47.731をマークした鈴木NC、次いで48.158の平井BRZ、3位に48.351の古山田RX-8となった。

しかし、連続アタックを見事に決め、計測5周目で平井BRZがベストタイムを47.592へと更新し、トップに付けた。計測7周目に古山田RX-8も47.662へとタイムを更新し2位へとポジションを上げる。セッション1のBグループでトップタイムをマークした鈴木NCは古山田RX-8に対して1/1000秒差にまで迫る47.663を計測11周目で記録するが、そのままパドックへと戻ってしまった。ガス欠のように思われたが、軽量を求めてギリギリまで燃料を減らした作戦がマイナスに働いてしまったようだ。3ラップの好タイムが求められるDZC-Lではこのような戦略面でのプラン立ても必要となってくるのだ。

そしてAグループがスタート。セッション1同様に序盤からわやNCと寺浦NCの好走が目立っていたが、NC2台に割って入る形で、2位タイム47.125をマークしたのがセッション1でベストタイム5位、平均タイム4位に付けた大境MRSだ。セッション1で「曲がらない!」と感じた大境MRSは、セッション2までの間にロールバーのサイドバーを取り外すという賭けに出た。これが功を奏したのか、好タイムを記録。

NCとMRSの対決が会場を沸かせていたが、86/BRZ勢も黙っちゃいない、計測6周目で宝井86が4番手タイムとなる47.295を記録。しかし、計測8周目で小林86が47.291を記録して宝井のポジションを奪い取る。しかし、それを許すわけがないのがセッション1で86/BRZ勢の最高位となる3位に付けた前川BRZだ。47.052を記録して寺浦NCを上回り3位となる。更に連続アタックで前川BRZはタイムを更新し、47.014で2位に付けた。

しかし、終盤で白熱したトップ争いを演じたのは、やはり大境MRSとわやNCの2台であった。大境MRSが1/1000秒差となる46.896で、わやNCからトップを奪い取ったかと思ったが、わやNCも46.875を記録してトップを取り返す。大境MRSもタイムを短縮して46.883を記録するも、8/1000秒届かなかった。しかし、このベストタイム更新合戦を黙って見ていなかったのが前川BRZだ。計測16周目で46.872を記録して、ベストタイムトップとなる。だがその直後わやNCが46.760にタイムを更新してトップ取り返した。

最終的にクラス2の総合結果は優勝わやNC、2位前川BRZ、3位大境MRSとなった。ただ、セッション2に限った話をすれば、平均タイムリザルトはトップわやNC、2位大境MRS、3位前川BRZ。大境MRSはベストタイムでは前川BRZに負けたものの、3rdタイムまで全て46秒台でまとめ上げてきたため、2位となっていた。DZC-Lの奥深さを感じさせるセッション2のリザルトであった。

「昨年DZC-Lに参戦して13位で悔しい思いをしました。そこから、新品を4セットほど購入して16インチと17インチ両方を試して、セッティングもいろいろとアプローチしました。美浜に可能な限り練習へ向かい、かなりの時間を今日のために費やしました。優勝できて良かったです!」とコメントしていたわや選手。まさに、今できる全てを尽くしての勝利と言えるだろう。

Class 2 総合結果

 

Class 3

クラス3には15台がエントリー。このクラスの驚異的な存在が現行モデルとなるZC33スイフトスポーツだ。軽量でコンパクトなボディに、トルクフルな1.4Lターボを武器に、例年上位に多くのスイフトスポーツが食い込んでいて、今回は5台がエントリー。同じく5台がエントリーしたのが2.4Lとなる現行GR86/BRZ、そのほか現行モデルとなる2.0LターボのFL5型シビックタイプRが2台、FN2シビックタイプR、FD2シビックタイプR、S2000の自然吸気VTEC勢がそれぞれ1台ずつエントリーしていた。

セッション1

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11:03にBグループがスタート。練習走行でのマシントラブルにより、斑目FL5がリタイヤとなったため6台でのコースインとなった。セッション序盤で驚かされた存在がヤマモトFD2だ。練習走行では3周のみ走行し、ベストタイムも58.446であったがセッション序盤で47.526を記録してトップに浮上。走行台数の少ないBグループになるため、あえて練習走行では本気アタックをせずにマシンとタイヤを温存する作戦のように見えた。

そのヤマモトFD2を上回る47.321というタイムをセッション中盤で記録したのが片部S2000だったが、すぐにヤマモトFD2は47.112を記録し、トップを奪い返す。そのままヤマモトFD2は46.916へとタイムを更新し、Bグループ唯一の46秒台をマーク。Bグループ3位には序盤で47.635を記録した塩出GR86が付けていたが、終盤で石黒GR86が47.361を記録して、グループ3位のポジションを奪った。

また、練習走行のストレートでハーフスピンをし、クラッシュしかけた石原GR86は練習走行での恐怖を克服し、練習走行よりも速い48.651を記録。前日のディレッツァデイでブレーキトラブルによりアクシデントに見舞われた中野GR86も臆することなくアタックをして、練習走行でのベストタイムよりも好タイムな50.786を記録していた。

続いてAグループが8台でコースイン。エントリーした5台のスイフトスポーツは全車Aグループとなった。そこに杉本FL5、岩田FN2、水山BRZがどこまで食い下がるかという構図となった。

序盤のアタックが終わった段階で45.396を記録した聖岩スイフトスポーツを筆頭に、2位外岡、3位梅野、4位内田、5位二宮と5台全てのスイフトスポーツが上位を独占する形となった。計測6周目で梅野スイフトスポーツが45.881を記録して2位へとポジションを上げる。また、計測8周目でトップ聖岩スイフトスポーツは45.289でベストタイムを更新、その後も45.363、さらにベスト更新となる45.216を記録して平均タイム的にも良さそうな雰囲気を見せていた。

空気圧調整をセッション中盤で行った水山BRZは終盤でタイムを更新し、46.984をマーク。戦略を活かしてのタイム更新となった。

平均タイムで決められるセッション1のリザルトとしては、トップに聖岩選手、2位梅野選手、3位内田選手となり、トップ3だけではなくエントリーしたスイフトスポーツ5台が1~5位を独占する形となった。非スイフトスポーツ最上位となる6位は杉本FL5となった。

セッション2

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セッション2は14:23からスタート。序盤でBグループトップ3はトップヤマモトFD2、2位塩出GR86、3位片部S2000というオーダー。しかし石黒GR86がこのセッションのベストタイム47.856をマークして2位へ浮上。だが、これを許さないのが塩出GR86、47.670を記録してグループBの2位のポジションを取り返す。GR86同士の接戦となった。ベストタイムを更新する両者であったが、片部S2000も黙っていない、終盤で47.620をマークして2位となる。しかし、塩出GR86が47.476を記録して2位を奪い返した。

最後まで果敢にアタックするドライバーも多く、石黒GR86や石原GR86などチェッカーを受けると同時にセッションベストを更新するドライバーもいた。しかし、最も目立っていたのがBグループトップのヤマモトFD2だ。中盤から終盤にかけても何度もベストを更新していたが、チェッカーと同時に46.895を記録してセッション1も含めて本日の自己ベストを更新していた。

続いてAグループが14:44にコースイン。45.628を記録した聖岩を筆頭に、セッション1と同じくスイフトスポーツ勢が上位を独占。ただ、ターボとなるスイフトスポーツは気温の低かったセッション1よりも速いタイムをマークするマシンは現れなかった。

セッション1の自己ベストを更新していたNA勢としては「目標は46秒台!」とプロフィールに記載していた水山BRZ、セッション終盤となる17周目で46.924を記録し、セッション1でも46.984を記録していたが、それを上回るタイムとなった。また、外岡スイフトスポーツは終盤でセッションベストを更新し、46.327をマークした。

総合結果で見てみると優勝は聖岩選手、2位梅野選手、3位内田選手となった。なお、4位は二宮選手、5位は外岡選手となり、参戦したスイフトスポーツ5台で1~5位を独占という形に。このリザルトが来年のクラス分けにどう影響するかも注目したいところだ。

ちなみにスイフトスポーツ以外の最上位に付けたのは6位の杉本FL5、続いてヤマモトFD2、岩田FN2というオーダーとなった。FFターボ勢の好走が見えたクラス3。86/BRZの2Lと2.4Lのタイムがあまり変わらなかったというのも興味深いところだ。

優勝した聖岩選手は「優勝も勿論ですが、ライバルである梅野選手に勝てて嬉しいです! 昨年の仕様から、ECUや足回りなどクルマをバージョンアップしてきたのも功を奏しました!」とコメント。同じ車種やクラスで仲間と切磋琢磨しやすいのもDZC-Lの特徴であるが、それを優勝ドライバーも行っていたのが何だか親しみが持てるエピソードだ。

Class 3 総合結果

 

Class 4

ターボ4WD車を中心に、高性能な現行モデルやインポートカーで争われるクラス4。このクラスには8台がエントリーした。4WDマシンはGRヤリスが2台、WRX STIが2台、ランエボ9、ランエボ10、AMG A45がそれぞれ1台ずつエントリー。2WDマシンは3.5Lスーパーチャージャのエキシージのみ。拮抗したレベルの高い争いとなった。

セッション1

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クラス4は序盤から荒れた展開となった。まず、練習走行でのパワステトラブルにより水山WRXがリタイヤ。これにより7台で争われることとなった。

そして11:36からコースインとなった訳だが、セッション序盤、槇垰A45がバックストレートエンドのブレーキングでホイールボルトが折れたらしく、土手に乗り上げてクラッシュ。ドライバーは大事に至らなかったものの、大きなアクシデントとなったためマシン回収などに時間を要し、昼休みを挟んで午後から仕切り直しでセッション1が行われることとなった。これによりクラス4は6台となった。

13:00からセッション再開。序盤でベストタイムトップを記録したのは45.140の中山WRX、続いて川端エボ10、内藤GRヤリスと続く。他のクラスではここから連続アタックのベストタイム更新合戦となることが多いが、過給機で武装したハイパワーマシンたちで争われるこのクラスは、クーリングラップを挟むマシンも多く見られた。ただ、そんなセオリーを感じさせない走りで目立っていたのが川端エボ10だ。計測6周目で唯一の44秒台となる44.716を記録すると、計測10周目に44.947、14周目で44.901を記録。結局このセッションで44秒台を記録したのは川端エボ10のみであった。

「お互いに3位争いをする!」と宣言していた内藤GRヤリスと三浦エキシージはベストタイムでは3位争いを展開していたものの、平均タイムでは内藤GRヤリスが2位、三浦エキシージが4位となっていて、ベストタイムを記録するだけでは上手くいかないDZC-Lの奥深さが現れた展開となった。

最終的にセッション1での平均タイムリザルトでは、トップ川端エボ10、2位内藤GRヤリス、3位中山WRXというオーダーになった。連続アタックが難しいマシンたちだからこそ、マシンの熱ダレやクーリングを加味して、どのタイミングで3ラップをまとめるかがクラス4の難しさなのだ。

セッション2

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セッション2は15:05にスタート。セッション前半で会場を沸かせていたのは川端エボ10と中山WRX だ。最初は45.248をマークした川端エボ10がトップであったが、中盤で中山WRXが45.077をマークし、セッションベストタイムトップを奪い取る。しかし、川端エボ10もその直後に45.046をマークしてトップを奪い返す。

このセッションでは涼しくなってきたこともあってか、後半にかけてセッションベストタイムを更新するマシンも見受けられた。12周目で三浦エキシージが45.518でベストタイムを更新すると、14周目に45.425、16周目で45.392、18周目には45.215と立て続けにタイムを更新!

トップの川端エボ10も14周目で44.980を記録してセッションベストを更新し16周目にも44.871でベスト更新。そのままパドックへと戻りこのセッションでのアタックを終了した。

総合結果ではベストタイム、平均タイム共に唯一の44秒台を記録した川端エボ10が優勝、2位に中山WRX、3位に内藤GRヤリスとなった。川端エボ10は今回が初のDZC-L参戦というから恐れ入る。前回優勝の可児選手が不在となったため、誰が優勝するか予想し辛い状況であったが、驚異的なニューフェイスが彗星の如く現れたクラス4となった。

表彰式の後に川端選手は「特別なことは何もしていないですが、レギュレーションに合わせてタイヤサイズを265に変更しました。それを踏まえて色々とアジャストしてきたのが上手くハマりましたね。結果を残せてよかったです!」とコメントしていた。

Class 4 総合結果

 

競技長 特別賞)槙峠 聡 選手

 

技術委員⻑ 特別賞)中野 健 選手

 

KAAS賞)石澤 翔太選手

 

LEG SPORT賞)伊藤 益次選手、佐藤 匠選手

 

DUNLOP賞)塩出 尚久選手

 

Weds Sport賞)岩田 亜沙子選手

 

TEIN特別賞)平井 信行選手

 

Project μ賞)各クラス優勝者

熊倉車検委員長のコメント

DIREZZA CHALLENGE 「Lights」は今年で4年目となり、この「Lights」もかなり浸透してきたと思います。「通勤快速」をコンセプトに掲げていますが、そのコンセプトにあったクルマ造りを皆さんがしているのが、車検をしていて感じ取れて嬉しいです。この大会の趣旨を理解してもらっているという訳ですからね。また、「Lights」が誕生したことで、ライトなユーザーも参加しやすくなって間口が広くなったのを実感していて嬉しいですが、同時に長年DIREZZA CHALLENGEにハードなチューニングのマシンで参加していた人たちが、通勤にも使えるクルマで腕を競って下さるのも嬉しいです。これまでの参加者さんから、この大会コンセプトに賛成してもらえているのが感じられます。今後もこのスタイルを広めながら、多くの人がタイムアタックを楽しめるように努めていきたいと思います。

大井競技長のコメント

皆さんお疲れ様でした。今年は3連休最後の月曜日というスケジューリングをしたことにより「祭日と言っても月曜日の参加は難しい」と沢山のお叱りをいただき、まずはお詫びしたいと思います。結果、今回の参加台数は48台と通常より少ない台数での勝負となりましたが、台数の少なさをまるっきり感じさせないシビアなタイムアタックが展開。Lap19、Lap20でベストタイムを更新!? それを可能とするDIREZZA ZⅢ、そして皆さんのチューニングレベルの高さには今年も驚かされました。
このイベントは来年で20周年! また皆さんとお会い出来る日を楽しみにしています。

協賛各社

 

DIREZZA ZⅢ インプレッションムービー


DIREZZA ZⅢ WEBカタログ

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