14年目を迎えたDIREZZA CHALLENGE。今年も、愛知県は知多半島の南端にある美浜サーキットに66台の挑戦者が集まった。競技方法は、セッション1の上位5台までがファイナルセッションであるセッション3に出走出来るシード権を獲得。セッション2はシード権を得ることが出来なかった6位以下の選手により競われ、上位5台がセッション3へ進出。そして最後、セッション3で順位が決定されるDIREZZA CHALLENGE流の変則ノックダウン方式。セッション1から3へジャンプしてマシンを温存するのが王道かもしれないが、シード権を獲得せずにセッション2を走行し、セッション3のスタートに向けてコンディションを整えるという作戦もある。そこがこの競技方法の面白いところだ。
年に一度の勝負だというのに、天気予報は雨。天候だけはどうにもならないが、特に午前中は7〜8mmの雨量になるとのことでヘビーウエットコンディションを想定し準備をして来た参加者も多かったようだ。しかし、大会当日は誰もが予想しなかった秋晴れ。コンディションの変化に翻弄されるのは大変だが、それもまた面白さの一つ。今年も刺激的な勝負を見ることが出来そうだ。
今年はクラス分けのルールを変更。クラス1の排気量の上限を従来の1.9Lから2Lへ。更にV-TEC係数(排気量×1.1)やミドシップ係数(排気量×1.2)を設定し、86/BRZやNC型ロードスターはクラス1、2Lエンジンを搭載するV-TEC勢やミドシップのロータス勢はクラス2、未だにトップクラスのポテンシャルを持つEK9やDC2などは17インチまでというタイヤサイズに規制を掛けた。これでクラス1もクラス2も更にシビアな勝負になる! ハズだ。
クラス1のエントリー台数は19台。クラス分けレギュレーション変更により、EK9型シビックが3台、EF8型CR-Xが1台、DC2型インテグラが1台に対し、86/BRZが5台。NC型ロードスターが5台。ND型ロードスターのRFが1台、S14型シルビアが1台。そして新風ZC33型スイフトスポーツが2台という新たな構成となった。練習走行でトップタイムをマークしたのは、ディレチャレ初参戦でしかも島根県から参戦というアウェーの稲田ZC33。0.155秒差で紅一点、石川EK9が追う展開。トップを争う2台は44秒台をマークしている。
順位 | No. | ドライバー | エントリー車名 | 型式 | エリア | タイム | ||||
練習走行 | セッション1 | セッション2 | セッション3 | Gap | ||||||
1 | 10 | 石川 愛 | Ωmega小動物EK9改弐 | EK9 | 愛知県 | 44.714 | 44.935 | 45.156 | ||
2 | 2 | 稲田 宏貴 | ZC33S | ZC33S | 島根県 | 44.559 | 45.171 | 45.300 | 0.144 | |
3 | 1 | 藤坂 直樹 | テックワールドEK9 | EK9 | 岡山件 | 45.365 | 45.460 | 46.066 | 0.766 | |
4 | 7 | 牧田 祐輔 | マキタスピード速心スイスポ | ZC33 | 静岡県 | 45.407 | 45.661 | 46.183 | 0.117 | |
5 | 4 | 廣門 諭 | テックワールドロードスター | NCEC | 兵庫県 | 46.445 | 46.423 | 46.450 | 46.730 | 0.547 |
6 | 8 | 宮田 剛史 | JFSPEED☆ミヤータつよし | NCEC | 神奈川県 | 46.281 | 46.573 | 46.645 | 46.745 | 0.015 |
7 | 18 | 前川 尚司 | 前自ラズファクトリーBRZ | ZC6 | 石川県 | 46.428 | 46.836 | 47.132 | 46.942 | 0.197 |
8 | 3 | 廣畑 旭嶺 | ガレクロ×ストラダーレシビック | EK9 | 愛知県 | 45.882 | 45.878 | 47.270 | 0.328 | |
9 | 13 | 渡辺 高世 | 86Z | ZC6 | 愛知県 | 46.884 | 47.227 | 47.168 | 47.339 | 0.069 |
10 | 19 | 鈴木 博司 | NAVUL86 | ZN6改 | 愛知県 | 47.547 | 47.847 | 47.601 | 47.531 | 0.192 |
11 | 5 | 恵比須 由朗 | えびっちゅ@のぷろえもんR | NCEC | 宮城県 | 46.929 | 47.180 | 47.644 | ||
12 | 17 | 山本 真也 | ラズファクトリーエナペタルRF | NDERC | 愛知県 | 47.642 | 47.683 | 47.687 | ||
13 | 12 | 衣川 晴章 | ロスタ4743 | NCEC | 愛知県 | 48.690 | 48.794 | 48.720 | ||
14 | 16 | 寺浦 裕哉 | テラレーシング Jr S14 | S14 | 奈良県 | 48.235 | 48.645 | 48.755 | ||
15 | 15 | 岸保 崇史 | GAMBOWORKSCR-X | EF8 | 大阪府 | 50.735 | 49.009 | 48.803 | ||
16 | 9 | 永岡 晋 | ビーンズスポーツロードスター | NCEC | 千葉県 | 49.309 | 49.185 | 48.809 | ||
17 | 11 | 佐々木 喜庸史 | 元野獣号討伐隊 | ZC6 | 大阪府 | 49.328 | 49.652 | 49.740 | ||
18 | 6 | 中坪 望 | エムスポインテ | DC2 | 富山県 | 50.887 | 50.098 | 50.385 | ||
19 | 14 | 山口 大介 | BRZ 白206 | ZC6 | 滋賀県 | 51.600 | 51.703 | 52.067 |
クラス2は18台が出走。18台中11台がS2000。FD2型シビックが4台。ロータス・エリーゼとフェアレディZとプレリュード。18台中16台をホンダV-TEC勢が占めた。こうなると流石にS2000の独壇場と思われるかもしれないが、去年のこの大会では、S2000が上位を独占したクラス2のトップタイムより、クラス1を制した牧田DC5の方がコンマ1秒速かった。という結果を踏まえてのクラス分けレギュレーション変更。出走前の事前アンケートでは、加藤寛S2000、安藤FD2、内藤S2000、森本S2000、加藤浩司S2000という5台が優勝宣言! さあ、俄然面白くなってきたこのクラスを制するのは誰だ!
1台がレインセットからドライセットに変更するために出走が間に合わず、17台がコースインした練習走行で44秒705というトップタイムをマークしたのは、2016年の大会から負け知らず。去年のクラス2を100分の5秒差で制した可児S2000。2番手には0.189秒差で加藤寛S2000。 3番手には去年のクラス1で2番手だった安藤FD2が追う展開。
順位 | No. | ドライバー | エントリー車名 | 型式 | エリア | タイム | ||||
練習走行 | セッション1 | セッション2 | セッション3 | Gap | ||||||
1 | 33 | 可児 敬 | マッハロッドS2000 | AP1 | 千葉県 | 44.705 | 44.967 | 45.109 | ||
2 | 20 | 加藤 寛 | ストラダーレ借物競走S2000 | AP2 | 岐阜県 | 44.894 | 45.281 | 45.373 | 0.264 | |
3 | 38 | 加藤 浩司 | KPN♪ S2K@B\’島二郎 | AP2 | 福井県 | 45.963 | 45.798 | 45.944 | 45.462 | 0.089 |
4 | 24 | 内藤 頼重 | ASナイトウS2000SPM | AP1 | 広島県 | 45.506 | 45.778 | 45.830 | 45.516 | 0.054 |
5 | 25 | 角谷 徳人 | ラズファクトリーS2000 | AP2改 | 愛知県 | DNS | 46.018 | 45.911 | 45.580 | 0.064 |
6 | 27 | 森本 雄大 | ASナイトウS2000 2号機 | AP1 | 広島県 | 46.001 | 46.386 | 45.794 | 45.704 | 0.124 |
7 | 34 | 梅野 健太 | CoolNuts S2000 | AP1 | 神奈川県 | 45.477 | 46.499 | 45.802 | 0.098 | |
8 | 21 | 安藤 広真 | Rz-Factory FD2 | FD2 | 愛知県 | 45.356 | 45.692 | 45.807 | 0.005 | |
9 | 37 | 阪野 敬 | 黒エリR | 1117 | 愛知県 | 45.607 | 45.719 | 45.813 | 0.006 | |
10 | 39 | 清水 貴史 | try@FD2 | FD2 | 愛知県 | 52.925 | 50.939 | 46.243 | 46.352 | 0.539 |
11 | 35 | 瀬口 雄太 | 瀬戸自動車 s2000 | AP1 | 愛知県 | 54.592 | 46.297 | 46.496 | ||
12 | 29 | 植野 裕司 | ARVOU のち2000 | AP1 | 栃木県 | 46.280 | 46.499 | 46.610 | ||
13 | 31 | 森田 康太 | ASSIST S2000 | AP1 | 愛知県 | 46.494 | 46.820 | 47.102 | ||
14 | 26 | 山本 拓 | M-スポ・コサリック犬シビック | FD2 | 石川県 | 47.809 | 47.440 | 47.569 | ||
15 | 30 | 田中 将史 | DIREZZAシビックタイプR | FD2 | 愛知県 | 48.800 | 48.599 | 49.235 | ||
16 | 22 | 秋本 拓自 | Garage4413☆72☆Z | Z33 | 東京都 | 49.731 | 49.542 | 49.825 | ||
17 | 23 | 山本 訓生 | やんまん@プレ1&3号 | BB4 | 愛知県 | 52.301 | 50.463 | 51.394 | ||
18 | 32 | 浜口 和之 | S2000 KH | AP1 | 愛知県 | 54.592 | 49.943 | DNS | ||
19 | 28 | 長谷川 正 | S1エク | 111 | 愛知県 | DNS | ||||
20 | 36 | 大笹 繁 | ファントム☆AZURアザラシZ | Z33 | 石川県 |
2L以上の後輪駆動+過給器付きで競われるクラス3の出走台数は15台。その内の6台がFD3S型RX-7。S15型シルビアが4台。ロータスエキシージが2台。そしてGER34型スカイライン、SW20型MR2、過給器付きBRZが1台ずつという内訳。国産勢は2003年頃に生産が終了したクルマばかりだが、ポテンシャル的にはまだまだ行ける! それに対してミドシップのロータスがどこまで戦えるかが注目のポイントだ。
練習走行でトップタイムをマークしたのは、去年のクラス3を制した竹内RX-7! 2番手にはオープンクラス仕様からクラス3レギュレーションに合わせてきた中田RX-7。3番手にはウエットを想定してバランスウエイトを100kg用意してきたが・・・(涙)というクラス3の猛者中川S15と続く。竹内RX-7は2番手の中田RX-7に対し0.229秒差を付けたが、2番手の中田RX-7と8番手の内藤RX-7のタイム差はたったの0.4秒。まだフルブーストを掛けていないマシンも少なくないハズ。しかし、美浜のようなコースでのハイブーストはトラクションが掛からずタイムダウンする可能性もある。過給器付きFRにとって攻略やセッティングが難しいこの美浜を制するのは誰だ!?
順位 | No. | ドライバー | エントリー車名 | 型式 | エリア | タイム | ||||
練習走行 | セッション1 | セッション2 | セッション3 | Gap | ||||||
1 | 53 | 竹内 大樹 | ストラダーレRGN RX-7 | FD3S | 愛知県 | 44.547 | 45.137 | 44.999 | ||
2 | 54 | 中田 明善 | N-one RX-7 | FD3S | 広島県 | 44.776 | 45.486 | 45.067 | 0.068 | |
3 | 52 | 堀尾 高志 | ホーリーFD3S | FD3S | 愛知県 | 44.904 | 45.199 | 45.165 | 0.098 | |
4 | 43 | 川口 修司 | スエマツダRX-7 R’z-Factory | FD3S | 愛知県 | 44.944 | 45.494 | 45.619 | 45.194 | 0.029 |
5 | 50 | 内藤 浩文 | TOPFUELアリーナ7Rzf | FD3S | 愛知県 | 45.163 | 45.683 | 45.904 | 45.341 | 0.147 |
6 | 41 | 川上 貴宏 | N-one RX-7(黒) | FD3S | 愛知県 | 44.871 | 45.292 | 45.442 | 0.101 | |
7 | 48 | 三浦 茂人 | エキシージ 380 | 愛知県 | 44.993 | 45.035 | 45.500 | 0.058 | ||
8 | 47 | 山口 聡 | Ola2 エキシージS | 1117 | 愛知県 | 45.700 | 45.777 | 45.748 | 45.898 | 0.398 |
9 | 57 | 正木 寿弥 | アクセルオートスカイライン | GER34 | 愛知県 | 45.648 | 46.037 | 45.857 | 46.234 | 0.336 |
10 | 55 | 中田 太初 | Tera Racing s15 | S15 | 和歌山県 | 45.515 | 45.875 | 45.952 | 46.244 | 0.010 |
11 | 51 | 中川 裕也 | TOP FUEL S-15 | S15改 | 三重県 | 44.853 | 45.585 | 45.993 | ||
12 | 44 | 塩出 尚久 | テラレーシングs15シルビア | S15改 | 愛媛県 | 45.866 | 46.527 | 46.135 | ||
13 | 45 | 高柳 崇 | タイヤボックス☆EgMシルビア | S15 | 愛知県 | 45.968 | 46.323 | 46.355 | ||
14 | 42 | 久野 彰久 | DXLルブロスCIMR2久與 | SW20 | 愛知県 | 46.952 | 46.581 | 46.584 | ||
15 | 49 | 高山 聖嗣 | DLチーム犬BRZ S/C付 | ZC6 | 愛知県 | 50.102 | 49.964 | 49.787 | ||
16 | 46 | 斎藤 大雅 | School S15 | S15 | 愛知県 | DNS | ||||
17 | 56 | 海老 一輝 | ストラダーレ RX-7 | FD3S | 岐阜県 |
2Lオーバーの4WDマシンで競われるクラス4の出走台数は14台。その内10台がランサーエボリューション。WRX-STIが2台。ここまではいつものディレチャレなのだが、残り2台が大注目! 槇垰(まきだお)選手が持ち込んだのはメルセデスAMG A45。このクルマに搭載されている2Lターボエンジンはノーマルで360ps! コンピュータチューンで430psまでパワーアップしたマシン。2250-5000rpmまで45.9kgmという最大トルクを発揮するエンジンに7速ATの組み合わせはこの美浜で武器になるに違いない。
そしてもう1台が多谷選手のNSX! 多谷選手は去年R35型GT−Rでエントリー。一昨年のタカスラウンドでこのNSXはデビュー済みだが、ドライコンディションの走りが見られるのは今回が初。先進の3.5LのV6ツインターボ+3モーターでシステム最大出力581ps、トルクは65.9kgm! それに9速DCTという組み合わせでどこまでの走りをするのか興味深い。というか、走行音を聞けるだけでも貴重。と言いながら2台ともほぼノーマル。リアには305の20インチを履くNSXに合うDIREZZA ZⅢは存在しないということで、SP SPORT MAXXを装着してのエントリー。
練習走行でトップタイムをマークしたのは、去年のオープンクラスを制した寺浦CZ4A。2番手は去年のクラス4で惜しくも2番手となった石原CT9A。そして3番手は去年のクラス4を制し、連覇を狙う石川CT9A。誰が勝ってもおかしくないこのバトルを制するのは一体・・・。
ちなみに、多谷NSXは46秒038で9番手。槇垰AMGは46秒480で11番手。足回りもシートも市販状態のままでこのリザルトは立派。。
順位 | No. | ドライバー | エントリー車名 | 型式 | エリア | タイム | ||||
練習走行 | セッション1 | セッション2 | セッション3 | Gap | ||||||
1 | 66 | 寺浦 之裕 | テラレーシングCZ4A | CZ4A | 奈良県 | 43.048 | 43.470 | 43.188 | ||
2 | 67 | 石川 慎一郎 | TS-S★AZURランサー | CT9A | 愛知県 | 43.501 | 43.161 | 43.333 | 0.145 | |
3 | 64 | 内田 哲哉 | うっちん@ベイベー軍団ランサー | CT9A | 東京都 | 計測器できず | 43.219 | 43.514 | 0.181 | |
4 | 70 | 石原 賢二 | ZEAL☆AZUR☆ランサー紅 | CT9A | 愛知県 | 43.191 | 43.497 | 43.577 | 0.063 | |
5 | 69 | 武内 浩樹 | ZEALbyTS-S エボ | CT9A | 愛知県 | 43.717 | 43.892 | 44.071 | 43.677 | 0.100 |
6 | 73 | 内藤 源氏 | ナイトー自動車KYBランサー | CT9A | 広島県 | 44.010 | 43.496 | 43.774 | 0.097 | |
7 | 62 | 加藤 大輝 | ガレクロ☆ストラダーレランサー | CN9A | 愛知県 | 43.935 | 43.826 | 45.399 | 43.889 | 0.115 |
8 | 65 | 尾崎 光義 | 頑張る71才!!トトまるエボ6 | CP9A | 愛知県 | 46.649 | 44.691 | 44.307 | 44.351 | 0.462 |
9 | 61 | 木原 雄祐 | オートスポーツナイトウCT9A | CT9A | 広島県 | 44.941 | 44.835 | 45.356 | 45.239 | 0.888 |
10 | 71 | 小島 政人 | まさちん@ベイベー軍団ランサー | CT9A | 京都府 | 46.163 | 45.667 | 46.019 | 45.653 | 0.414 |
11 | 75 | 多谷 雅樹 | spacelion NSX | NC1 | 石川県 | 46.038 | 46.614 | 46.512 | ||
12 | 68 | 水山 健史 | エム・スポーツWRX STI | VAB | 富山県 | 45.914 | 46.372 | 46.670 | ||
13 | 72 | 竹田 雅浩 | IO☆AZUR☆WRX-STI | GVB | 神奈川県 | 46.644 | 46.834 | 46.759 | ||
14 | 63 | 槇垰 聡 | 3Qファミリー全日本P.O.D | W176 | 京都府 | 46.480 | 46.896 | 46.828 | ||
15 | 74 | 松本 慎 | RIKOSEI犬TOAランサー | CT9A | 東京都 | DNS |
お疲れさまでした。今回は皆さんがレギュレーションをしっかり理
主催 | DUNLOP DIREZZA CHALLENGE事務局 TEL:03-6795-5757 / FAX 03-6795-7441 受付時間:10:00~18:00(土・日・祝日を除く) E-mail:direzza@d-rights.co.jp |
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