DIREZZA CHALLENGE 2020 2020.10.4

2006年、DIREZZA Z1のデビュー翌年からスタートしたDIREZZA CHALLENGE(以下DZC)は今年で15年目を迎えた。コロナが世界を襲った2020年。開催が危ぶまれたが全国的にGoToがスタートした10月ということもあり、無事、開催に漕ぎ着けることが出来た。
開催当日、早朝には予報に無かった雨がパラついたがすぐに天候は回復。ドライコンディションの美浜サーキットに集まったエントラントは大盛況といえる66台。競技方法は今年も変則ノックダウン方式。F1やスーパーGTで採用されているノックダウン方式はセッションごとに下位を切り捨てていくが、DZC方式ではセッション1の上位5台がセッション3へのシード権を獲得。6位以下でセッション2を走り、上位5台がセッション3へ進出。勝ち残った10台でセッション3を走り最終リザルトが決まる。練習走行を含めれば、参加者全員が少なくとも3セッションの走行を楽しめるという方式だ。(参加台数が9台のクラス4は、大会規定によりシード権獲得が3台。セッション2からの勝ち上がりも3台)
セッション1でシード権を獲得しマシンを温存するのが王道ではあるが、敢えてシード権を獲得せずにセッション2を走り、セッション3の勝負になだれ込むという作戦もある。コレがDZC流ノックダウン方式の面白いところだ。

大会ダイジェストムービー

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Class 1

23台が集まったクラス1。去年の大会から車両クラス分けを変更した効果もあり、その参加車種は多彩。まずホンダ車は、EK9型シビックタイプRが2台、DC2型インテグラタイプR、EG6型シビック、EF8型CR-X、そしてGK5型とGP5型のFIT。マツダ車はNB型、ND型、そして2Lエンジンを搭載したND型のRFと新旧ロードスターが4台にデミオ。スズキは最新型のスイフトスポーツが2台とFRターボの軽自動車カプチーノが3台。そしてトヨタは86(ZN6)が3台にEP91型スターレットターボとアクア。そしてスバルからはBRZが1台という内訳。中でも久野ハチロク、今吉FIT、石塚アクアは2ペダル。そのうちの2台がハイブリッド車。車重が軽かった時代のV-TEC勢や最新のターボ勢を相手に速さを競うというのは間違いなく厳しいとは思うが、このクラスでも2ペダル、ハイブリッドでサーキット走行を楽しむユーザーが増えてきたという点に新しい時代を感じる。

セッション1

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 前日の練習走行でオイルポンプが壊れてしまった畦地カプチーノは残念ながら出走を断念。22台が3グループに分かれてアタックを行なった。注目の2ペダル組は、久野86が49秒451(19位)。今吉FITは49秒941(20位)。そして石塚アクアは55秒594(22位)。ボリュームゾーンは47〜48秒台なので、あと少しだ。
一方、シード権を獲得したトップクラスは強烈な速さ。トップの永野EG6は、2番手の平田ZC33を0.445秒引き離す、否それどころかクラス2でもトップ争いが出来る45秒031をマーク! 3番手は45秒704で梅野ZC33。しかし、その0.009秒差で4番手の藤坂EK9がいる。そしてシード権最後のひと枠は46秒585をマークした服部カプチーノに決まりかと思われたが、チェッカー寸前のタイミングで山本ND-RFが服部カプチーノを0.017秒上回り5番手! シード権を獲得した。

セッション2

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 セッション3進出を賭けて17台で勝負するセッション2。上位5台までに入らないとファイナルセッションを走ることは出来ない。最初のクループが走行を終えた時点でトップに立ったのは、48秒106で中村F I T(GK5)。2番手の高上EK9に0.736秒という大差をつけたが、後半のグループがスタートすると次々にタイムを更新。船木ND、星野ND、服部カプチーノ、そして前川BRZが計測1Lap目に47秒台でトップに。空かさず青山EP91が47秒410を叩き出しトップ。2番手には服部カプチーノ。計測5Lap目、前川BRZが47秒135と更にタイムを更新! 直後に服部カプチーノがトップに! 服部カプチーノと前川BRZのタイム差は0.081秒という僅差の戦い。青山EP91は3番手。僅差と言えばファイナルに進むことが出来る5番手は佐々木86だが、6番手につける星野NDとのタイム差は0.07秒。計測6Lap目、前川BRZが46秒999を叩き出し0.055秒差でトップ奪還! 6番手だった星野NDが0.14秒タイムを更新して4番手に! 佐々木86が6番手に落ちるが船木NDとのギャップは0.022秒。前川BRZが更にタイムを更新し46秒836。一方5番手争いは・・・計測9Lap目に再び佐々木86がベストを更新し、4番手へ! セッション終了間際の番狂わせ。結果、前川BRZ、服部カプチーノ、青山EP91、佐々木86、星野NDという5台がセッション3へ進出。船木NDはセッション2敗退となってしまった。
「連続でアタックしてもタイヤのグリップが落ちないからこういうことが起きる。だからDZCは面白い!」と大井競技長。

セッション3

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 いよいよファイナルセッション。シード組からコースイン。
計測1Lap目から永野EG6が45秒924でトップに立つ。2番手は練習走行から僅差だった平田ZC33。その差は0.126秒! やはりシード組は速い! 計測3Lap目に藤坂EK9が45秒714をマークしてトップに立つが、数秒後に永野EG6が45秒688で再びトップに立つ。練習走行、セッション1共に永野EG6は平田ZC33とコンマ1秒レベルという僅差のバトルを展開。最後の最後に永野EG6が好タイムを叩き出すというパターン。タイムの推移から推測すると、このマシン、1Lapをまとめるのが難しいのかもしれない。しかし、計測5Lap目、更にタイムを更新して45秒335をマーク! そして計測7Lap目、ダメ押しとも見える44秒898を叩き出しトップの座を確定!
2番手はセッション1からコンマ2秒近くタイムアップした藤坂EK9。3番手はセッティングを失敗したのかセッション1のタイムに比べて0.5秒近く落としてしまった平田ZC33。優勝は永野EG6。2番手には藤坂EK9、3番手に平田ZC33。4番手梅野ZC33。5番手山本ND、6番手に服部カプチーノという結果となった。

Class 1 総合結果

順位ドライバーエントリー車名型式エリアタイム
練習走行セッション1セッション2セッション3Gap
1永野圭祐NファクトリーおかっちEG6EG6高知県45.00145.03144.898
2藤坂直樹テックワールドEK9EK9岡山県45.24345.71345.5420.644
3平田昂祐空極★明礬★モンスタースイフトZC33S兵庫県45.48145.47645.9120.370
4梅野健太スイフトスポーツZC33S神奈川県45.77245.70446.0970.185
5山本真也ラズファクトリーRFNDERC愛知県46.06546.56846.6430.546
6服部晴彦RS SHOWA カプチーノEA11R愛知県46.93646.58547.05446.7790.136
7前川尚司前川自動車☆ラズBRZEC6石川県46.61047.10246.83647.0580.279
8星野竜之介ND5RzND5RC愛知県47.05547.33947.47047.7360.678
9佐々木喜庸史テックワールド街乗り仕様86ZN6大阪府47.11747.40447.45447.8590.123
10青山慎志ストラダーレ◇名北スターレットEP91愛知県46.76447.41847.41048.0310.172
11舟木達郎MスポーツF木ロードスターND5RC富山県47.20847.25547.519
12竹田勝FT86ZN6愛知県47.42547.62647.984
13岸保崇史GAMBOWORKSCR-XEF8大阪府DNS48.14848.012
14中村彰宏RZ-F銀玉フィットGK5愛知県DNSDNS48.106
15荒井康至ヴァケラッタカプチーノEA11R静岡県47.95647.69448.426
16高上友宏DL☆OUMC☆EK9EK9岡山県47.47948.35848.842
17西川昇吾OEKオートサービス紺NBNB8C静岡県49.82249.70149.430
18中島謙司DJIFSDJISF富山県48.74648.75249.435
19久野彰久目指せ8beat!MC久野86ZA6愛知県49.38749.45149.464
20今吉一希戦うHYBRIDE FITGP5岡山県DNS49.94149.921
21中坪望MスポインテRDC2富山県01:05.453.47451.376
22石塚正也いっしー@AQUANHP10群馬県55.85455.59455.169
23畦地敏希カプチーノEA11R富山県DNS

 

Class 2

クラス2のエントリー台数は16台。S2000が4台、FD2型シビックが3台、そしてEP3型シビック、FN2型シビック、BB4型プレリュードという10台がHONDA。他には、コルトR、Z 33型フェアレディZ、そしてNAエンジンを搭載したロータス・エキシージが2台、964型ポルシェ911 carrera2、CJX型VWゴルフといった外車勢。
FF、FR、ミドシップが揃ったクラス2。面白い勝負が見られそうだ。

セッション1

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 8台がコースインした第1グループで早々にトップタイムをマークしたのは、佐鳥AP1。タイムは46秒222という好タイム。しかしこの直後、駆動系にトラブルが発生したようで1コーナーを立ち上がった先のコース外にマシンをストップさせてしまった。この段階で2番手につけた山本FD2、3番手の園田コルトらとのタイム差は1秒以上。どこまで詰められるかと思ったが、そのままチェッカー。
そして練習走行の速い組がコースイン。計測1Lap目から45秒台に入れてきたのは河合AP1。2番手には前田GOLFが来た! 佐鳥AP1はあっという間に3番手。5番手までに入ってシード権をGET出来ればマシン修復の時間を稼ぐことも出来る。計測3Lap目、この大会4連覇を狙う可児AP1が44秒896というトップタイムをマーク! 続いて井上AP1が45秒857で3番手。この時点で佐鳥AP1はシード権獲得圏内の5番手。6番手につける大笹33Zとの差は約0.5秒。だが、大橋エキシージが6番手に浮上! 更に長谷川エキシージが6番手! 0.198秒差まで迫られた。しばらくタイム更新が無く、このまま終わるかと思われたチェッカーが振られる中、計測11Lap目のアタックで河合AP1が可児AP1のタイムを0.098秒上回る44秒798というトップタイムをマーク!
結果、河合AP1、可児AP1、井上AP1、大橋エキシージ、そして佐鳥AP1がシード権を獲得した。

セッション2

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 第1グループの走行でトップを獲ったのは、2番手の園田コルトを0.642秒引き離した清水エキシージ。しかし、セッション1上位の第2グループが走り出すと、計測1Lap目に大橋エキシージが47秒181をマークして3番手。4番手には同じく第2グループの班目964。第1クループで3番手だった前谷EP3はあっという間に5番手。計測2Lap目には大笹33Zが46秒610で2番手に浮上。この時点で5番手の班目964と前谷EP3のタイム差は0.003秒だが、前谷EP3は既に走行を終了しているため、このセッション2敗退が決まる。
計測4Lap目のアタックで長谷川エキシージが4番手に浮上! このセッションは兎に角5番手以内に入ることが大切。依然トップは清水エキシージ。2番手で走行を終えた園田コルトは5番手の土俵際。計測5Lap目、班目964がコンマ3秒タイムを詰めて5番手に浮上。計測9Lap目のアタックで長谷川エキシージが46秒273を叩き出しトップに出る。直後に班目964が46秒448をマークして3番手! トップから5番手までが0.337秒差という僅差でセッション3に駒を進めた。

セッション3

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 長谷川エキシージ、清水FD2、班目964、大橋エキシージ、そして大笹33Zという多彩な顔ぶれを尻目に4台のS2000とVWゴルフがコースイン。練習走行、セッション1のリザルトを見る限り、両方のセッションで44秒台をマークしているディフェンディングチャンプの可児AP1と河合AP1の対決。この二人、2018年のDZCでもトップ争いを演じ、0.05秒差で可児AP1が勝利しているのだ。
計測1Lap目でトップに立ったのは、井上AP1。2番手に可児AP1、3番手に河合AP1と続くが、まだ井上AP1のトップタイムが46秒019。これからだ。計測2Lap目のアタックで45秒台に入れてきたのは因縁の二人。可児AP1が45秒413。河合AP1が45秒601。その差0.188秒。3Lap目のアタックで井上AP1も45秒台をマーク! 4番手は大橋エキシージ、5番手佐鳥AP1、6番手前田GOLF。5番手と6番手のタイム差は0.005秒。まだまだ分からない。
勝負が動いたのは計測5Lap目。2番手の河合AP1と3番手の井上AP1が共にベストを更新し可児AP1との差を縮めてきた。計測7Lap目、前田GOLFが佐鳥AP1のタイムを上回り5番手に浮上! 4番手の大橋エキシージに0.005秒差に迫る46秒206をマーク! トップ争いでは河合AP1が更にタイムを更新し、可児AP1とのタイム差は0.027秒!! しかし、計測8Lap目のアタックで可児AP1が更新。タイムは45秒362。河合AP1との差はまだ0.078秒。9Lap目のアタックで河合AP1が0.048秒差に迫ったところでチェッカー! 可児AP1が無敵の4連覇を達成! 2番手に河合AP1、3番手井上AP1、4番手大橋エキシージ、5番手前田GOLF、そして6番手に佐鳥AP1という結果となった。

Class 2 総合結果

順位ドライバーエントリー車名型式エリアタイム
練習走行セッション1セッション2セッション3Gap
1可児敬マッハロッドS2000AP1千葉県44.81044.89645.362
2河合大作ストラダーレS2000AP1愛知県44.77144.79845.4100.048
3井上湧太Rz-FactoryS2000AP1愛知県45.90145.80145.6730.263
4大橋裕史EXIGE S1111愛知県46.29646.57846.49846.1270.454
5前田恵VW GOLF CSCJX岐阜県45.68346.08746.2060.079
6佐鳥隆志ARVOU S2000 月岩号AP1群馬県計測できず46.22246.3270.121
7斑目一角フラット6ポルシェ964A愛知県46.30446.82046.44846.4440.117
8長谷川正S1エク111愛知県45.95646.42046.27346.4690.025
9清水貴史エクレ@FD2FD2愛知県計測できず01:04.446.35546.4970.028
10大笹繁ファントム☆AZURアザラシZZ33石川県46.70846.76946.61046.9640.467
11園田和平コルトZ27AG愛知県46.73547.24446.997
12山本拓ヤマモトFD2FD2石川県47.45947.13047.162
13前谷望借り物競争シビックEP3岡山県47.05747.87047.429
14岩田純治Rz-Factory FN2FN2愛知県47.57647.84248.031
15田中将史DIREZZA TYPE-RFD2愛知県48.45848.91048.644
16山本訓生やんまん@プレ1&3号BB4愛知県49.84650.20950.064

 

Class 3

クラス3のエントリーは18台。昔はFD3S型RX7とシルビアが占めるクラスだったが、FD3Sは6台。シルビアが5台。過給機付きエンジンを搭載したロータス・エキシージが2台。86とBRZの過給機付きがそれぞれ1台。このイベントではなかなか見ることがないJZX100型のマークⅡとGRスープラ。そして最新型ポルシェ911 GT2 RSという多彩な顔ぶれ。
3000万円オーバーのスーパースポーツカーが参加しても良いの!? という声が聞こえて来そうだが、OK! 以前はスーパーカールールという名目で一つ上のクラスへの編入措置が採られていたが、ランエボ勢の中に放り込んでしまうのは余りにも酷だということで廃止されたのだ。ちなみにこのポルシェの最高出力は700ps! 0-100km/h加速は2.8秒。最高速は340km/h。フルバケットシートもロールケージもGTウイングも全部標準装備というとてつも無いシロモノ。
事務局としてはクラス変更も考えたようだが、「ストレートが長く、コーナーもハイスピードな国際サーキットであれば話は別だが、タイトコーナーが連続する美浜サーキットとなると、そのポテンシャルは未知数。低速コースでパワーを活かすのは至難の技だ。それに、スーパースポーツカーがRX7に負けちゃったりしたら痛快の極み。真っ向勝負していただきましょう!」というのが大井競技長の決断だ。
GT2 RSに注目が集まった練習走行でトップタイプをマークしたのは、海老RX7! しかし、清水GT2が0.094秒差で2番手。3番手には三浦エキシージが来たが、その差0.041秒! 更に4番手の堀尾RX7とのタイム差は0.007秒! 要は、一発まとめれば優勝! 誰が勝ってもおかしくないという状態。

セッション1

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 上位5台に与えられるシード権を獲得するためのセッション1。第1グループでまず45秒台に入れて来たのは、山口エキシージ。2番手には赤崎86。3番手に中川S15と続く。計測7Lap目、中川S15が自身のベストを約0.5秒縮めてトップに出た! しかし計測10Lap目のアタックで山口エキシージが逆転! 0.067秒差でトップに立ったところでチェッカー。
続いて第2グループがコースイン。計測1Lap目のアタックでトップに立ったのは堀尾RX7。海老RX7とのギャップは0.063秒。計測2Lap目には三浦エキシージがトップに躍り出る。計測1Lap目で丁寧にタイヤを温めた清水GT2が2Lap目のアタックで0.098秒差の2番手に! トップから4番手までが0.193秒差という展開。計測3Lap目に堀尾RX7が44秒549で再びトップに立つと、海老RX7も0.099秒差で続く。そして計測4Lap目。清水GT2が44秒482を叩き出しトップに立つと、計測6Lap目のアタックで44秒342と更にタイムを更新。清水GT2、堀尾RX7、海老RX7、三浦エキシージ、寺浦S15という5台がシードで決まりかと思われたが、計測7Lap目のアタックをキメた高柳S15が11番手から5番手へとジャンプアップ! 計測8Lap目のアタックで海老RX7が清水GT2のタイムを0.012秒上回りトップの座を奪還! しかし、まだ終わらなかった。計測10Lap目のアタックで清水GT2が44秒040と大きくタイムアップ!
結果、清水GT2、海老RX7、堀尾RX7、三浦エキシージ、高柳S15という5台がシード権を獲得。

セッション2

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 第1グループでトップタイムをマークしたのは、野元スープラ。タイムは46秒190なのでシード権を獲得するのは難しいタイムだが、RX7やシルビアを従えてのトップタイムは気持ち良かったに違いない。第2グループが走り出すと、計測1Lap目で45秒台に入れて来た川口RX7がトップに。計測3Lap目のアタックで寺浦S15、鰐部RX7、山口エキシージ、そして内藤RX7が好タイムを叩き出し、あっという間に5位までのメンバーが塗り替えてしまった。6番手の野元スープラは既に走行終了。このまま上位が確定するかと思われた計測5Lap目、中川S15が一気に0.8秒のタイムアップで4番手に浮上! 鰐部RX7が6番手に押し出される。中川S15は計測7Lap目のアタックで更にタイムを更新し2番手! 計測9Lap目に鰐部RX7もベストを更新するが、0.134秒届かずこのセッションで敗退。

セッション3

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 アタック開始早々に44秒台に入れたのは三浦エキシージ。ファイナルセッションともなると一発勝負のハイブーストの出番とも言えるが、過給機付き2WDで競われるクラス3。ハイブーストがタイムに繋がるとは限らない。というのは大井競技長のコメントだが、中川S15はブースト1.6のハイブーストで勝負! ストレートに出ても暴れまくるマシンをコース内に留めながらアタックし2番手タイムを叩き出した! しかし、海老RX7とのギャップはたったの0.013秒。このセッションも冷静にタイヤを発熱させるラップをこなした清水GT2は計測3Lap目のアタックで44秒692をマークしてトップに立った! しかし、その直後に堀尾RX7が0.022秒上回る44秒670をマークしトップに! 4Lap目のアタックで海老RX7と中川S15の順位が入れ替わる。トップから5番手までのタイム差はたったの0.5秒。勝負はまだまだ分からない! 計測5Lap目、清水GT2が一気にコンマ3秒タイムアップし、再びトップ。堀尾RX7が計測6Lap目にベストを更新し、清水GT2のコンマ1秒差に迫る! 4番手に付けていた海老RX7が三浦エキシージとの順位を入れ替える。しかし、このタイミングで清水GT2が更にベストを更新。堀尾RX7とのギャップを0.269秒差へと広げた。続く計測7Lap目、海老RX7は44秒469を叩き出し2番手に浮上! 清水GT2を追いかける。しかし、計測9Lap目、清水GT2がダメ押しのタイムアップを果たしチェッカー。
優勝は700psのパイパワーを見事に操った清水GT2。2番手には海老RX7。3番手は堀尾RX7。4番手に三浦エキシージ。5番手に中川S15。6番手に寺浦S15という結果となった。

Class 3 総合結果

順位ドライバーエントリー車名型式エリアタイム
練習走行セッション1セッション2セッション3Gap
1清水美音スタジオB’ 後輪駆動なやつ991J2福井県44.36244.04044.123
2海老一輝ストラダーレ RX-7FD3S岐阜県44.26844.33044.4690.346
3堀尾高志ホーリーfd3sFD3S愛知県44.41044.54944.5030.034
4三浦茂人MURA ロータス不明愛知県44.40344.65644.8950.392
5中川裕也TOP FUEL S-15S15三重県45.67245.60645.41645.1680.273
6寺浦裕哉テラレーシング 銀S14S14埼玉県44.66045.35445.79345.3940.226
7内藤浩文topfuelアリーナ7ラズFFD3S愛知県44.56045.56445.50645.4040.010
8川口修司スエマツダRX7Rz-fFD3S愛知県45.18745.65545.15745.4330.029
9高柳崇タイヤボックス☆EgMシルビアS15愛知県45.06445.30045.6180.185
10山口聡OLA2エキシージ1117愛知県45.61545.53945.82346.1420.524
11鰐部光二suemazdaワコーズRX7FD3S岐阜県45.35245.55445.957
12野元直人アクセルオートGRスープラDB22愛知県45.75746.36646.190
13赤崎雅基赤崎モータース ZN6ZN6愛知県45.98846.01746.318
14塩出尚久テラレーシングS15S15愛媛県46.30046.43346.459
15中田太初テラレーシングs15S15和歌山県45.91446.47446.751
16五十嵐健マーク2  JZX100JZX100愛知県46.50946.65346.895
17山口哲平profi FD3Sと?たる7FD3S愛知県48.18147.66747.540
18高山聖嗣犬-ASP・DL・BRZZC6愛知県50.95450.65750.087

 

Class 4

クラス4の参加台数は9台。その内の7台がランエボでSTIが2台。今年の見所としては、ただ一人エボXで参戦し2017年、2018年とオープンクラス2連勝! そして2019年のDZCではオープンクラスが廃止されたことによりマシンをクラス4仕様に変更し、クラス4の猛者たちを相手に優勝! という寺浦CZ4Aが美浜4連覇を成し遂げるか!?
参加台数は少ないが、2019年のDZCで2位の内田CT9A、3位に入った石原CT9Aをはじめ、いつものメンバーが揃っている。

セッション1

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 計測1Lap目が終了した時点でトップに立ったのは、43秒352をマークした寺浦CZ4A。練習走行では42秒台を出しているだけにまだまだ小手調べというところか。2番手は加藤CN9Aだが、寺浦CZ4Aとのタイム差は大きい。計測3Lap目のアタックで寺浦CZ4Aは更にタイムを更新! 43秒068をマーク。石原CT9Aが0.057秒という僅差で加藤CN9Aを破り2番手に浮上。4番手は内田CT9A。しかし、計測5Lap目のアタックで武内CT9Aが4番手に浮上。内田CT9Aは5番手に後退。このクラス、出走台数が少ないためシード権を獲得出来るのは上位3台のみ。4位や5位じゃダメなんです! そして計測5Lap目、5番手だった内田CT9Aが一気にコンマ6秒のタイム更新で3番手にジャンプアップ! 計測8Lap目には加藤CN9Aが更にベストを更新し、王者寺浦CZ4Aに0.12秒差と迫りプレッシャーを掛ける。計測9Lap目に石原CT9Aもベストを更新するが、3番手の内田CT9Aには届かず。寺浦CZ4A、加藤CN9A、内田CT9Aがシード権を獲得した。

セッション2

レポートを読む
 セッション2は6台の勝負。3位までに入ればファイナルセッションへの切符が手に入る。コースインから7分半が経過した時点でのトップは石原CT9A。しかし、計測9Lap目のアタックで3番手だった武内CT9Aがトップタイムをマーク! しかし、順位の変動こそあれ3位までのメンバーに変更は無し。武内CT9A、石原 CT9A、楠野CT9Aという3台がファイナルセッションへと駒を進め、4番手だった長縄GRB、5番手水山VAB、そして小島CT9Aはこの時点で敗退が決定となった。

セッション3

レポートを読む
 年式の違いはあれどランサーエボリューション一色となったファイナルセッション。コースイン早々から寺浦CZ4Aは絶好調! 二発目のアタックとなる計測3Lap目に42秒918をマークして2番手の加藤CN9Aを引き離しにかかる。しかし、まだコース上を走る全員がこの日のベストタイムには届いていない。勝負はこれから! ということだ。
計測5Lap目のアタックで加藤CN9Aがタイムを更新するが、まだまだ寺浦CZ4Aとの差は大きい。同じタイミングで内田CT9Aが3番手に浮上! 膠着状態が続くが、計測7Lap目のアタックでトップの寺浦CZ4Aが当日のベストタイムとなる42秒674をマーク! 2番手の加藤CN9Aとのタイム差を0.881秒に広げた。これで勝負アリかと思われたが、石原CT9Aが一気にコンマ5秒縮め、3番手の加藤CN9Aに対し0.094秒差の2番手に浮上。しかし、ここで頑張ったのが加藤CN9A。去年までなら攻めすぎて土煙を上げているところだが、計測9Lap目となる最後のアタックをまとめ43秒441をマークしチェッカーを受け、石原CT9Aのタイムを0.05秒破って2番手を奪還!
優勝はクラス4で2連覇を成し遂げた寺浦CZ4A。2番手は加藤CN9A。3番手には石原CT9A。内田CT9Aが4番手。武内CT9Aが5番手となった。

Class 4 総合結果

順位ドライバーエントリー車名型式エリアタイム
練習走行セッション1セッション2セッション3Gap
1寺浦之裕テラレーシング ランエボXCZ4A奈良県42.74943.06842.674
2加藤大輝ガレクロ☆ストラダーレランサーCN9A愛知県43.34043.18843.4110.737
3石原賢二ZEAL☆AZUR☆ランサー紅CT9A愛知県43.77143.75644.01443.4610.050
4内田哲哉うっちん@ベイベー軍団ランサーCT9A東京都43.75443.62143.8490.388
5武内浩樹TS-S AZUR CT9ACT9A愛知県43.98744.19743.95544.1370.288
6楠野秀人ヴルスト鈴鹿ランサーCT9A三重県44.34644.38944.16044.1670.030
7長縄慎吾ノーティーベアGRBGRB岐阜県44.04744.42744.201
8水山健史エム・スポーツWRX STIVAB富山県44.82945.49345.064
9小島政人まさちん@ベイベー軍団ランサーCT9A京都府45.43746.00946.042

 

DEFI賞(競技長賞)青山選手

 

TRS賞(車検委員長賞)五十嵐選手

 

KAAS賞 鰐部選手

 

Weds賞 前谷選手

 

ダンロップ賞 高山選手

 

熊倉車検委員長のコメント

今年は去年より更に車検がスムーズ。皆さんのクルマ造りのクオリティが上がっていることを実感しました。今年は特に後半でのベストタイム更新が多かった。それは大井競技長がコメントしているようにDIREZZA ZⅢの性能の高さでもありますが、連続走行に耐えるマシンに仕上げられているということでもある。皆さんのレベルアップに感心しました。
是非、来年もお会いしましょう。

大井競技長のコメント

今年も熱い戦いを見せていただきました。
毎年のことではありますが、全車がチェッカーを受けるまで気を抜けないDZC。他の競技では見ることが出来ない勝負の面白さは、連続走行をしてもグリップが持続するDIREZZA ZⅢだからこそと言える。否、ストリートラジアルはこうじゃなければダメなんです。この大会を通じて、沢山の人にDIREZZA ZⅢの魅力が伝わると良いなと思っています。
来年のことはまだ何も決まっていませんが、より楽しめるイベントとして16年目を迎えたいと思っていますので、楽しみにしてください。

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