ダンロップモータースポーツ

SUPER GT 第6戦【予選レポート】

開催場所:スポーツランドSUGO

開催日:2022年9月17日

2022年9月17日(土)、宮城県のスポーツランドSUGOで「AUTOBACS SUPER GT ROUND 6 SUGO GT 3000KM RACE」の公式予選が開催されました。

GT500クラス

 

前戦鈴鹿で復調の波を見せたダンロップ勢。今年は予選一発のタイムではなく、決勝での強さにこだわってタイヤ開発を進めてきました。そして、前戦鈴鹿では惜しくもポールを逃すものの、決勝ではその速さを維持し、SC導入さえなければしっかりと表彰台圏内で戦る強さも見せつけました。
 
そしてここSUGO。公式練習序盤ではなかなかタイムが上がらず苦しい展開になるかに思われました。しかし、占有走行になったとたん、2台のNSX-GTはフレッシュなエアを得ると、強烈なダウンフォースで路面にしっかりとタイヤを押し付けます。その結果、公式練習を1-2フィニッシュで締めくくります。
 
「占有走行では硬めのタイヤで行ったんですが、あのタイムをしっかり出せたのは良かったですね。SUGOに関してはやっぱり最終コーナーをどれだけしっかり踏み込めるかが重要だと思っています。インフィールドを重視するか、SPを重視するかにもよるんですが、僕らは高いグリップでボトムスピードを落とさずにしっかり曲がれることが重要なんですが、そこらへんがしっかり自信もっていけましたね」と公式練習を振り返る大湯選手。
 
予選でもこのスピードがキャリーされると期待がかかった2台。Q1では大湯選手が2019年に塚越選手が記録したコースレコードを塗り替えるタイムをマーク。2番手につけた大津選手もアタックラップに前走車に追いついてしまいタイムロスをしても大湯選手の100分の5秒差という記録的なタイムを記録します。
 
このままQ2もいけるのではと期待がかかったのですが、気温が僅かに下降…。すると16号車をドライブする笹原選手は「全く感度がなかったです…。この状態で9秒台がでるとは思えないほど車が変わってしまいました…」と驚きを隠さない。そして64号車をドライブする伊沢選手はSPでまさかのコースアウト。
 
「完全に自分のミスなので言い訳はできないです。ここ数戦調子が悪かったことを考えると、スピードが上がってきたのはポジティブだったので、それを自分の走りで表現できなかったのが悔しかったですね。レースたらればはないですけど、コースアウトがなければ9秒台には入っていたと思うので、非常につらいですね。でも、このコースは荒れるので適切なピットタイミングとしっかりと走り切ればチャンスはあると思うので明日も頑張ります」と伊沢選手。
 
この結果、決勝は16号車が7位、64号車が8位からのスタート。中盤からの巻き返しに期待してください。
 
≪GT500クラス正式結果≫ 

P.P. #19 WedsSport ADVAN GR Supra YH
2位 #38 ZENT CERUMO GR Supra BS
3位 #23 MOTUL AUTECH Z MI
4位 #100 STANLEY NSX-GT BS
5位 #17 Astemo NSX-GT BS
6位 #39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra BS
7位 #16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT DUNLOP
8位 #64 Modulo NSX-GT DUNLOP

 
GT500クラス リザルトはこちら
https://mos.dunlop.co.jp/motorsports/supergt/38291

GT500クラス/7位 #16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT

 
<大湯都史樹選手 コメント>
予選は柔らかめのタイヤを履いて出て行ったんですが、フィーリング的には柔らかくした分の上がりシロはなかったんですが、タイムはしっかり出ていたので驚きました。あの時点ではコースレコードがでるとはさすがに思ってはいませんでしたが、コンディションが上がった分、タイムが出たんだと思います。ブレーキで詰めるサーキットではないんですが、ブレーキの進入がちょっと詰めれてないところもあるんですが、ダンロップの持ち味であるコーナリングスピードの高さがしっかりでていたのは良かったですね。明日もがんばります。
 
<笹原右京選手 コメント>
正直『何が起きたんだろう…』って感じです。少し気温が下がったくらいでこんなにグリップが落ちるのが不思議なくらいです。自分の走りは特にミスもなく、なんでこんなにタイムが落ちたのかをしっかり原因究明したいですね。悔しいという前にビックリしかないのがいまの正直な気持ちです。いままでの自分のレースキャリアの中でも謎ですね。明日の決勝はフリーの感じからしてもロングは厳しいと思っています。レースはレースでなんとかするしかないと思いますが、まずはきょう起こったことがなんで起こったのかを検証したいと思います。

GT300クラス

 

タイトル争いも佳境に入ってきたSUGOでの第6戦。高地ならではの空気の薄さと、バンピーな路面、そして非常に狭いランオフエリアとブラインドコーナー。ドライバーの勇気を試されるようなコースレイアウトでありながら、勇みすぎると一気にタイムを落としてしまう難しいコースSUGO。そんなSUGOの公式練習で好調ぶりを発揮したのは96号車K-tuneでした。占有走行で全体の2番手のタイムをマークするダンロップ勢の中でもあたま一つ抜けたタイム。そして、前戦鈴鹿ではSW(サクセスウェイト)に苦しんだ61号車SUBARU BRZも反撃の狼煙を上げる9番手に食い込みます。一方、BOPはきついもののSWも軽く期待されていた60号車LMcorsaは18番手と沈んでしまいます。現在ダンロップ勢ランキングトップの10号車ゲイナーは11番手。GT-RにさらにのしかかったBOPに悲鳴を上げます。
 
そんな中始まった公式予選。気温は26℃、湿度85%、路面温度31℃と想定よりやや低めでのスタート。A組には20号車SHADE RACING、61号車SUBARU BRZ、96号車K-tuneの3台が出走。61号車は89㎏のSWにも関わらず5番手でQ1を通過。さらに96号車の4番手でQ1を通過します。続くB組には10号車と11号車のゲイナー、60号車LMcorsaが出走。SWの上にBOPまで課せられた10号車が4番手で通過すると、60号車が公式練習のときとは全く別のマシンになったかのようなタイムをマーク!6番手でQ1を通過します。
 
そしてグリッドを決める運命のQ2。2周のウォームアップの後、アタックに入る各車。まずタイムを刻んできたのは60号車。「新しく開発したエアロのパフォーマンスを出し切れず、苦しい戦いが続いてきましたが、予選になったとたん非常に感度の高い動きになってタイムを詰められました」とQ2を担当した河野駿佑選手。そのタイムをさらに塗り替えたのは96号車の高木真一選手でした。「新田選手のいう通りに走ったらバシッとタイムがでました」と自身の走りを振り返ります。そしてそんな高木選手のタイムに僅か0.3秒差まで詰めてきたのが61号車の山内英輝選手でした。シフトアップができないトラブルに見舞われるも、2番手に食い込むタイムをマーク!! 96号車が予選後のSW違反で予選タイムを抹消されてしまい、山内選手はSUGOでの4戦連続ポールポジションを獲得しました。

≪GT300クラス正式結果≫

P.P. #61 SUBARU BRZ R&D SPORT DUNLOP
2位 #60 Syntium LMcorsa GR Supra GT DUNLOP
3位 #87 Bamboo Airways ランボルギーニ GT3 YH
4位 #88 Weibo Primez ランボルギーニ GT3 YH
5位 #65 LEON PYRAMID AMG BS
6位 #25 HOPPY Schatz GR Supra YH
13位 #10 TANAX GAINER GT-R DUNLOP
19 位 #11 GAINER TANAX GT-R DUNLOP
24位 #20 シェイドレーシング GR86 GT DUNLOP
    #96 K-tunes RC F GT3 DUNLOP

 
GT300クラス リザルトはこちら
https://mos.dunlop.co.jp/motorsports/supergt/38284

GT300クラス/P.P. #61 SUBARU BRZ R&D SPORT


 
<山内英輝選手 コメント>
SWの重さから鈴鹿では非常に厳しい戦いになってしまいましたが、このSUGOに向けてチームがマシンの重量配分から見直してくれてBRZらしい旋回力を取り戻せました。ダンロップタイヤさんも重量増に合わせたコンパウンドを用意してくれたので、十分戦えるマシンに仕上がりました。ただ、僕が担当したQ2でシフトが上がらないトラブルが発生してしまい、満足のいくタイムではなかったですね。とにかくこのSUGOが一番大事なレースだと思っています。ここで大きなポイントをとれるように頑張っていきたいと思います。

ダンロップタイヤ開発責任者/安田恵直

GT500の占有までは正直不安しかありませんでしたが、占有走行になってダウンフォースが出てくれたおかげでしっかりとタイヤのパフォーマンスを発揮してくれ、タイムも出たので良かったですね。Q1は非常に良かったんですが、Q2は厳しい結果になってしまいました。タイヤはしっかりウォームアップできていたので原因を見つけなくてはいけないと思います。フリー走行では12秒~13秒台で走っていたので、占有走行を走っていないと、急にタイムが上がってしまい厳しい予選になってしまったこともあると思います。もちろん、今回用意したタイヤも予選だけのピークに振った配合で上位にいったわけではないので、しっかり勝負できると思っています。しっかりとサポートして表彰台を狙えるよう僕らも頑張っていきたいと思います。

GT300ではみんな重いのよく頑張ってくれたことに感謝ですね。特に60号車はフロントタイヤをしっかり使えるようなセットを見つけてくれたので、タイヤの性能をしっかり引き出してくれたのは良かったですね。61号車はトラブルを抱えながらもこのタイムを出してくれたのは非常に驚きでした。明日はクリーンな空気を得てスタートできるのでしっかりとミスなく戦ってもらいたいです。僕らもしっかりチームをサポートしていきたいと思います。

メディア情報

決勝は明日、9月18日(日) 12:10からウォームアップ走行開始。14:00から300㎞のレースが幕を開けます。
SUBARU公式チャンネル、もしくは衛星放送J-SPORTSチャンネルでご視聴可能です。ダンロップタイヤを装着して走る選手たちへの応援をぜひお願いします。

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