日本最高峰のGTカーレースと称されるSUPER GTシリーズ。今年もここ岡山国際サーキットで開幕を迎えました。集まった観客は実に16,500人。事前に開催された3月のテストでは悪天候に見舞われてしまい、十分なデータが取れない中で臨んだ本大会。GT300クラスはダンロップタイヤを装着する777号車がポールポジションからスタートし、60号車、11号車も表彰台を狙える位置からのスタートとなりました。一方、GT500クラスは予選に苦しみ、後方から追い上げのレース。巻き返しを狙います。
■速さだけでない!絶対的な強さを示した777号車が完勝

GT300クラスはポールポジションからスタートした777号車 D’station Vantage GT3がホールショットを決めると、後方では10番手スタートの11号車 GAINER TANAX Zが大きくジャンプアップに成功。一方、61号車 Syntium LMcorsa GR Supra GTは順位を落としてしまい、11号車の後方から追い上げる展開に…。着実にトップを守る体制づくりに入る777号車。徐々に2番手を引き離していきます。そして14周目、7番手を走行していた11号車がリボルバーコーナーで砂に乗ってしまいコースアウトを喫してしまいます。アンダーカット組がピットへ入る中、777号車は30周目にピットイン。順位を落としてしまうものの、フレッシュなタイヤで追い上げる777号車。危なげない安定したペースで走り切り、2位に7秒以上の大差を付けてトップチェッカーを受けました。シリーズチャンピオン争いにおいて貴重な1勝を挙げた777号車。次戦以降の戦いにも期待がかかります。
【GT300ダンロップタイヤ装着車両結果】
優勝 D’station Vantage GT3
10位 Syntium LMcorsa GR Supra GT
17位 SUBARU BRZ R&D SPORT
19位 GAINER TANAX Z
■Driver’s Comment
藤井誠暢選手
「僕たちはWECから帰ってきてSUPER GTに参戦して以来、岡山でポイントを獲ったことがなかったんです。だからきょうも優勝するつもりで来ていませんでした。5位に入れれば十分と思っていたんですが、優勝できて正直うれしいです。今年はチームともしっかりポイントを重ねていく戦い方をしていこうと話していたところです。特に今回は予選からバックアップとして用意したタイヤを使ったんですが、このタイヤがゴムも剛性もとてもバランスが良かった。そしてロングスティントでもタイムが落ちなかった。とても良いタイヤでした」
チャーリー・ファグ選手
「チームはとても頑張ってくれました。D’stationの一員として戦えたことを誇りに思います。3シーズン目のSUPER GTを優勝で始められることはとても嬉しいですね。自分のスティントも非常に良く、タイヤをケアしながら周回を重ねました。とても長いスティントでしたが、とても良いレースでした」
■高温とピックアップに悩まされた開幕戦
GT500クラスデビューレースとなるイゴール・オオムラ・フラガ選手と大草りき選手のふたりがコンビを組む64号車Modulo PRELUDE-GT。前日の予選も想定以上に高い路面温度に悩まされてしまいましたが、決勝も気温25℃という100年続く気象庁観測史上初の4月の夏日となってしまい、苦しい戦いが予想されました。序盤はしっかりと前についていく64号車大草選手でしたが、GT300が現れてくるとタイヤの表面にタイヤカスが付着するピックアップが発生しはじめます。これにより本来のグリップを発揮できなくなってしまったタイヤ。これでは順位をキープするのも難しい状況に陥ってしまいます。チームは29周目に大草選手を呼び戻しますが、この症状はタイヤ交換したイゴール選手にも襲い掛かります。終盤、路面温度が下がってくると、軽くなったマシンも手伝ってタイムを盛り返しますが時すでに遅し…。13位でレースを終えることになってしまいました。
【GT500ダンロップタイヤ装着車両結果】
13位 Modulo PRELUDE-GT
https://mos.dunlop.co.jp/motorsports/supergt/65104
■Driver’s Comment
大草りき選手
「きょうのレースはちょっときつかったですね。シンプルに良いところがありませんでした。昨年はずっと調子の良い感じで来れていたので、気持ち的にちょっとつらいですね。次回の富士は大丈夫だと思うんで頑張ります」
イゴール・オオムラ・フラガ選手
「自分にとっては初めてのGT500でのレースだったので、きちんとスタートして300をオーバーテイクして走り切るという意味で経験を積めたことは良かったです。次の富士はしっかりポイント圏内で戦っていきたいと思います」
伊沢拓也監督
「監督として初のレースとなりましたが、2人のドライバーにはちょっと苦しい想いをさせてしまいました。でも、この結果を引きずっていてもしょうがないので、次の富士に向けて気持ちを切り替えていきたいです。特に次は長いレース。何とか挽回できるように準備していきたいと思います」
■ダンロップタイヤ開発陣コメント
モータースポーツ部・菅野展寛
「GT300クラスは予想以上に良いペースで走れました。もう少し苦労するかと思ったんですが、後半、路面温度が下がってきたことがいい方向に作用してくれて、安心してペースを刻めたと思います。アンダーカット組に対しても優位なペースでラップを刻めていたので、安心してサポートできました。サクセスウェイトが大きくなってしまうので、富士はウェイトを考慮してタイヤ面でサポートしていきたいですね。また、GT500クラスは10周目程度までは比較的集団についていけたんですが、大量のピックアップに悩まされるレースになってしまいました。そんな状況でもドライバーふたりとも懸命に走ってくれたことを誇りに思います。ただ、終盤に路面温度が下がってきたところでピックアップも剥がれ、タイヤの性能が発揮しはじめてペースが戻ってくれたのはひとつデータが取れました。GT300、GT500ともに帰ってデータを見直し、富士につなげられるようにしたいですね」