ダンロップモータースポーツ

【決勝レポート】SUPER GT 第3戦 – SUZUKA GT 3Hours RACE

開催場所:鈴鹿サーキット

開催日:2024年6月2日(日)

 

DUNLOPタイヤを装着する777号車D’station Vantage GT3がGT300クラスでダンロップタイヤ今季初勝利を挙げました。アストンマーチンVantage GT3のポテンシャルの高さを武器に専用設計で開発を行ったダンロップスリックが威力を発揮!ここまで続く嫌な流れを完全に断ち切る見事な勝利を収めました。
そんな決勝は、昨日行われた公式予選の結果を受けて開催。ウォームアップ直前の雨によって本大会はウェット宣言が主催よりなされました。本来、ここで決勝用のロングのテストが行われるはずだった時間に、各車急遽レインタイヤを装着してコースイン。交換用のレインタイヤのスクラブ(皮剥き)を行うチームが20分間の走行時間で何度もピット作業を行う慌ただしい時間が経過します。
しかし、スタート進行時には雨も上がり、晴れ間も見える状況に…。この天気を受け、全車がスリックタイヤを選択。決勝は完全ドライ路面でのスタートとなりました。気温24℃・路面温度31℃という想定よりも随分低い温度ではじまったSUPER GT第3戦。
 
GT500クラスは序盤から苦しい戦いとなますが、粘り強く走り続ける戦略でポイントゲットを目指しました。しかし、想定よりも低い温度域もありペースを上手く構築できません。すると20周目に伊沢拓也選手がシケインで他車と接触。左リアタイヤを破損してしまいます。アクシデンタルなピット作業だったにも中嶋レーシングは見事な作業で伊沢選手をコースに復帰させます。しかし、ペースを上げることはかなわず13位でのフィニッシュとなりました。
 
一方、GT300 クラスは777号車 D’station Vantage GT3と61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTがツートップでスタート。序盤から逃げを打つ777号車。2号車をブロックしながら777号車に食らいつくのは至難の業なのか、徐々に2台の差は開いていきます。ピット作業で順位が大きく変動する中、61号車はギアトラブルでグラベルにマシンを停止。さらには11号車もトラブルを抱えてしまいピットへ戻ってしまいます。途中、6号車とのバトルを実力で制し、トップに返り咲いた777号車が貫録の完全勝利。ダンロップタイヤに今季初勝利をもたらしてくれました
 

≪GT500クラス≫

優勝 #37 Deloitte TOM’S GR Supra /BS
2位 #14 ENEOS X PRIME GR Supra /BS
3位 #16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT /BS
13位#64 Modulo CIVIC TYPE R-GT /DUNLOP
#64 Modulo CIVIC TYPE R-GT
伊沢拓也選手
「昨日も今日も自分のミスで台無しにしてしまい申し訳ない気持ちでいっぱいです。正直ペースも勝負できるほどのものがなかったのも問題だとは思いますが、特にきょうは気温が下がってしまったことによるものなのか、それとも他の要因なのか、次戦までに数回あるテストの中で検証してポジティブに頑張っていきたいと思います」
大草りき選手
「予選までのポテンシャルは非常に高かったんですが、とても悔しいレースになってしまいまいました。ピックアップにしても、タイヤのグリップダウンにしてもちょっと勝負にならない状況でした。ただ、この状況の中でいろいろ試すこともできたので前向きに考えてはいます。2か月後の第4戦までにテストもあります。しっかり伊沢選手と考えて仕切り直したいと思います」
 

 

≪GT300クラス≫

優勝 #777 D’station Vantage GT3 /DUNLOP
2位 #2 muta Racing GR86 GT /BS
3位 #6 UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI /YH
9位 #96 K-tunes RC F GT3 /DUNLOP
10位 #60 Syntium LMcorsa GR Supra GT /DUNLOP
26位 #61 SUBARU BRZ R&D SPORT /DUNLOP
27位 #11 GAINER TANAX Z /DUNLOP

全ての結果はこちら
https://mos.dunlop.co.jp/motorsports/supergt/52991
 

 

#777 D’station Vantage GT3
藤井誠暢選手
「直前に降った雨で、いろいろ心配をしたんですが自信のあるドライになって良かったです。ダンロップタイヤさんにタイヤも見直してもらい、マネージメントさえすればタイヤに不安はないという自信がありました。きょうは完璧に決められたレースでした。特に第2戦のタイヤと比較して構造を見直してもらい持ち込んでもらったタイヤがグリップ力も高い上に、安心感のあるタイヤでした。僕の中でここまで決まったタイヤはないくらい良いタイヤでした」
チャーリー・ファグ選手
「本当に嬉しく思っています。僕にとってははじめての鈴鹿で優勝できたのが本当に嬉しいです。スーパーGTのトラフィックのマネージメントはとてもやりがいのあるものでした。明日、気分よく母国に帰ることができます。マシンもタイヤもとにかく良かったというのが正直な感想です。シムドライブできちんと鈴鹿を走り込んできたもの良かったですね」
 

 
ダンロップタイヤ開発責任者/川端宏志
「まずはGT300クラスで今季初優勝できたのは良かったです。前戦、タイヤを壊してしまいチームに非常に大きな迷惑をかけてしまいました。そこでいままで実績のある構造を用意し、タイヤの内圧とキャンバー角などの提案をさせてもらいサポートをさせてもらいました。タイヤのグリップドロップも緩和され最後までしっかりと走り切れたのだと思います。次戦以降はSWがさらに増えることでゴムの配合を見直すのはもちろん、構造ももう一度見直してチームをサポートしていきたいと思います。一方でGT500クラスはトラブルが多く、ポテンシャルが見切れなかったのが悔やまれます。きちんと、戦った上でのデータが欲しかったですね。確かに路面温度が低かったことはあるんですが、持ち込みからもう一度詰めていきたいと思います。次戦まで2か月あるのですが、まだ試していないアイテムなどもあるので、レンジとタイヤの使いこなしを詰めていきたいと思います。応援ありがとうございました」