SUPER GT 第4戦【予選レポート】

開催場所：富士スピードウェイ

開催日：2022年8月6日

2022年8月6日(土)、静岡県の富士スピードウェイで「AUTOBACS SUPER GT ROUND 4 FUJI GT 100LAP RACE」の公式予選が開催されました。

GT500クラス

前回の鈴鹿ラウンドから２ヶ月のインターバルの間、オートポリス、富士、SUGOで３回のタイヤテストを行ったダンロップタイヤ。もちろん、シーズン序盤の結果を真摯に受け止めた充実したテストを行いました。この結果、高温域でしっかり発動し、かつレースディスタンスでもグリップダウンが非常にマイルドなタイヤをテストすることができました。このテストを受けて臨んだ第４戦FUJI GT 100LAP。開発陣の期待を受けて公式練習がはじまりました。

しかし、気温は25℃とここ数日続いた酷暑からは想定できない低温。しかも、朝まで降り続いた雨のため、路面はウェットからドライアップしていくダンプコンディションでスタートしました。当初、開発を担当する64号車のふたりはウォームアップに苦しんだといいますが、タイヤが発動温度帯に入ると、テストで感じた手応えをしっかりと得られたといいます。

そして午後の予選、各車５周をウォームアップに費やし６周目にアタックへ！上位８台がQ2へ進出。64号車をドライブするのは伊沢拓也選手。16号車をドライブするのは大湯都史樹選手。先にアタックに入ったのは伊沢選手でした。不安だったタイヤは発動域に入るものの、スープラと新型Zの後塵を浴びてしまいタイムは11番手。NSX-GT勢が苦しむ中、Q2までコンマ４秒足りずQ1敗退となってしまいました。

しかし、ここまで３戦の結果を踏まえれば十分に戦えるタイムであることは間違いありません。しかも、今回GT500用にダンロップタイヤが用意したタイヤは決勝を見据えたもの。決勝はしっかりと走り切ることさえできれば大量ポイントもありえるところです。
　
≪GT500クラス正式結果≫
P.P.　#19　WedsSport ADVAN GR Supra　YH
2位　#24　リアライズコーポレーション ADVAN Z　YH
3位　#37　KeePer TOM’S GR Supra　BS
4位　#38　ZENT CERUMO GR Supra　BS
5位　#8　ARTA NSX-GT　BS
6位　#36　au TOM’S GR Supra　BS
11位　#64　Modulo NSX-GT　DL
13位　#16　Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT　DL
　
GT500クラスリザルトはこちら
https://mos.dunlop.co.jp/motorsports/supergt/37196

GT500クラス／11位 #64 Nakajima Racing Modulo NSX-GT

＜中島悟監督コメント＞

ポジションはポジション…11位ですが、一歩一歩前に追いついているという実感はあります。寒いのは寒かったんですが、それはみんな一緒なんでね。明日は暖かくなって、いかに安定して走り切れるかが重要です。粘っこくいきます。

　
＜伊沢拓也選手コメント＞

このインターバルのテストが有意義なものになって、やっとライバルと一緒に走れるところまできました。ただ、ちょっと想定よりも温度が低かったので、温めるのに苦労したり、グリップが出にくかったりしました。順位こそ11番手ですが、フィーリングとしてはとても良かったです。持ち込んだゴムがもう少しだけ適温が低ければもっと上位に行けたと思います。明日の決勝は、持ってきたタイヤが固い側だったことを考えれば摩耗には強いということ。そこはポジティブに考えています。温度が上がってくれて、なおかついいレースペースが作れれば、良いレースができるんじゃないでしょうか。明日に向けてのタイヤの作り方はとても良くできました。決勝は期待できると思います。

　
＜大津弘樹選手コメント＞

Q1は伊沢選手がしっかりタイヤを温めてアタックしてくれたことで、最初に想定していた順位よりも上にいけました。公式練習では路面温度が低いこともあって、グリップがいまひとつ得られなかったんですが、決勝を見据えたロングランのテストでは逆にしっかりとした手応えもありました。今年、僕らはまだポイントを取ってないんですが、11番手からならば十分にポイントが狙えると思っています。しっかり走りきれば大量ポイントもなくないと思っています。明日も頑張るので皆さん応援よろしくお願いします。

GT300クラス

2ヶ月間のインターバルを経て富士スピードウェイ（静岡県）へと戻ってきた2022 SUPER GT SERIES。ダンロップタイヤを装着するマシンは開幕から好調な予選で良い流れを作っています。中でも予選で圧倒的な速さを見せつけているのが61号車のSUBARU BRZです。開幕2戦は圧倒的な速さでポールを勝ち取り、その持ち前のスピードをいかんなく発揮しています。ここ富士での第4戦でも第2戦のときのような速いBRZが見られるのかと、周囲の期待は高まりました。

しかし、公式練習ではトップ２をメルセデス勢に奪われてしまい6番手。一方、前回の富士で優勝を果たした10号車ゲイナータナックスGT-Rはダンプコンディションの中、臆することなく果敢なアタック。公式練習を５番手で終えている。公式予選は定刻通り15時から開始されました。Q1で躍動したのはゲイナータナックスの2台のGT-R！Q1A組では大草りきが全体トップとなる1‘36.159をマークします。これに続くように20号車、60号車も5番手、6番手でQ1を通過します。

B組でも石川京侍選手がトップタイム。61号車、96号車も5番手、6番手で予選を通過。これでダンロップタイヤを装着する車両全6台の全てがQ2に進出を果たしました。

そして決勝グリッドを決する予選Q2。これまでの鬱憤を晴らすように、最終ラップに見事なタイムメイクを果たしたのはやはり61号車でした。公式練習では路面温度が想定よりも上がらず、マシンのバランスも厳しい状態でしたが、予選に向けてフィットさせることに成功。ポールポジションまで僅か0.017秒という僅差の2位。「本当に悔しいです…」とアタックを担当した山内英輝選手は感情を隠しません。予選Q1で全体ベストを出した10号車は4番手、96号車が6番手に入りました。

≪GT300クラス正式結果≫
P.P.　 #65　LEON PYRAMID AMG　BS
2位　#61　SUBARU BRZ R&D SPORT DL
3位　#4　グッドスマイル初音ミク AMG YH
4位　#10　TANAX GAINER GT-R DL
5位　#18　UPGARAGE NSX GT3 YH
6位　#96　K-tunes RC F GT3 DL
7位　#60　Syntium LMcorsa GR Supra GT　DL
9位　#11　GAINER TANAX GT-R　DL
15位　#20　シェイドレーシング GR86 GT　DL　

DL GT300クラスリザルトはこちら
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GT300クラス／2位 #61 SUBARU BRZ R&D SPORT

＜井口卓人選手コメント＞
予選Q２はいまBRZが持っているポテンシャルを山内選手が全て引き出してくれたアタックだったと思います。今大会は山内選手の参戦100戦目という記念する大会なので、まずはQ2につなげるようにと思ってQ1に臨みました。今回はじめてニュータイヤを履いてのアタックだったんですが、クルマのバランスも凄く良くていいタイムが出ると思っていました。自分のアタックだけでいえばもう少し上げることができたかもしれませんが、まずまずのQ1だったと思います。
今回、持ち込んだニュースペックのタイヤが決勝で強そうなタイヤなんで、想定外の気温でしたが、それでも発動してくれたので、これなら明日の決勝は期待できますね。このタイヤがテストのときからめちゃくちゃフィーリングが良いんで期待してください。前回の富士で100ラップ走り切れなかったので、今回は100ラップしっかり走り切りたいです。また、フレッシュエアをしっかり得ることさできれば、作戦の幅も大きく振れると思うのでスタートが大事ですね。決勝はがんばります！

＜山内英輝選手コメント＞
いやー・・・悔しいですね。井口選手がQ1で集めてくれたコメントで、100Rだったりセクター２でこう感じるというコメントを受けて、僕はやっぱり旋回に振っていきたかったので、そういうセットにアジャストしていきました。予選で履いたタイヤはこれだけ路面温度が低くてもしっかりグリップしてくれて、非常に温度域の広いタイヤをダンロップさんが持ってきてくれました。全力で攻めきれたとは思うんですが、100分の２秒差という結果を見ると悔しいですね。
この2ヶ月で大きなアップデートはないんですが、制限のある中で良いタイヤテストも行えましたし、そのタイヤに合ったセットアップも見つかっているんで決勝は期待できると思います。どういう戦いになろうと、厳しい部分も自分たちに有利な部分もあるので頑張りたいですね。自分たちのタイヤは発動するのが非常に速いので前半が勝負だと思っています。いま３つくらい戦略があるので、SCやFCYが出るタイミングにもきちんとチームとコミュニケーションをとっていきます。

ダンロップタイヤ開発責任者／安田恵直

GT500クラスは想定より温度が低かったんですが、全く温まらないということもなく、決勝を見据えたタイヤでこのタイムならばそんなに悪かったとは思っていません。テストでは耐摩耗性に関しては十分確認しているタイヤなので、それを再現してもらえれば、優勝は難しいにしても表彰台争いには十分絡めると思っています。予選のタイムも今年の第2戦ほどのタイム差もなくしっかり戦えるタイヤが用意できたと思います。

GT300クラスはポールポジションが獲れなかっただけで、きちんと勝負できているので良い結果が狙えると思っています。とくにこの2ヶ月でテストを行ったニュースペックのタイヤは決勝で能力を発揮するので、タイムのドロップダウンは少ないことがテストでも証明されているので優勝も狙えると思います。

メディア情報

決勝は明日、8月7日(日) 12:30からウォームアップ走行開始。14:00から100周のレースが幕を開けます。
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