ダンロップモータースポーツ

SUPER GT 第2戦【GT300クラス 決勝レポート】

開催場所:富士スピードウェイ

開催日:2022年5月4日

2022 AUTOBACS SUPER GT Round2 FAV HOTEL FUJI GT 450km RACE

ダンロップタイヤ装着車が躍動、表彰台を独占!

久しぶりに政府から行動制限のないGW下で開催されたSUPER GT 第2戦。総入場者数73,000人を集めて開催されました。国内屈指の人気GTカーレースにダンロップタイヤも参加しています。各国のGT3カーと国産自動車メーカーの車両をベースに製作されたJAF-GTで争われます。GT300クラスでは6チーム7台にタイヤを供給して共にこの戦いに臨んでいます。

GT300クラスは予選からダンロップタイヤ装着車両の好調さが光るものとなりました。トップ4台をダンロップ勢が独占。ポールポジションスタートの61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTは逃げ切り必勝パターンに持ち込もうと作戦を立てていました。 定刻通り14:15にスタートが切られると、いきなりレースは動きます。

タイヤのウォームアップに苦しむ61号車に対して、タイヤの温まりには自信のある10号車 TANAX GAINER GT-Rの富田竜一郎選手が仕掛けます。オープニングラップの1コーナーをアウトからしかけると、フロントノーズを被せたまま立ち上がり、コカ・コーラコーナーでインアウトが逆転。61号車の山内英輝選手も1台分のラインを残して戦うクリーンなファイト。見事10号車がトップを奪取します。 すると次の周は3位の96号車 K-tunes RC F GT3がアウトから61号車に仕掛けます。しかし、61号車は絶妙なラインでこれを阻止。その間にリードを広げる10号車。ここから10号車は後続を突き放していきます。

タイヤの発熱に苦しむ61号車に対して執拗にプレッシャーをかける96号車。 ダンロップタイヤ装着車同士の白熱のバトルは数周に渡って繰り広げられました。先に根負けしたのは96号車。JAF-GT車両のBRZに対して、車重の思いGT3カーということもあり、タイヤのグリップダウンが先にはじまります。

この間隙を付いてきたのが予選を自身最高位の4位からスタートしたBUSOU raffinee GT-Rでした。レクサスRC Fと同じくGT3カーのGT-Rですが、タイヤに対する攻撃性が少なく安定したコーナーリング性能を発揮。

トップの富田も「新構造のタイヤはとにかくタイヤのグリップダウンが滑らかで持ちが良いんです。周回を重ねるとコーナー入口のグリップダウンを感じるんですが、トラクションをかけたときのグリップは凄く安定している。最初に向きをしっかり変えて上げればタイムが落ちることはありませんでした」と語る通り、本大会ではGT-Rと絶妙なマッチングをみせたダンロップタイヤ。この躍進は止まらず2位まで順位を押し上げました。

一方、トップを快走していた10号車。ロングスティントとなった富田選手は28周目にピットイン。大草りき選手へとマシンを託します。ピット作業の関係で番手を落とすも、赤旗中断後の再スタートで大草選手は1コーナーで4号車を、続いて2号車を次々とオーバーテイク。 「ルーキーなんでやるところはやらないと…。舐められても嫌なんで思いっきりいきました」と大草選手は振り返ります。

給油だけ行っていた52号車がタイヤ交換に再びピットに入った段階で10号車がトップ浮上します。しかし、再びレースは赤旗中断。レース主催者の懸命な作業により残り10分でレース再開。しかし、再スタートで5号車がトラブル。ストレート上にマシンを止めてしまい、レースはこのままSC車による先導のままフィニッシュを迎えました。 規定周回を満たせなかったため、本大会のシリーズポイントは半分に。

自身最高位を獲得したDRAGOコルセの道上龍監督は「ソフトタイヤとミディアムタイヤをチョイスしていたんですが、どちらもこの気温にフィットするタイヤをセットしてくれました。僕らはソフトタイヤを選択。全てのスティントをソフトタイヤで行こうと決めていました。柳田選手が4番手キープから1ポジションアップの3番手で井出選手につないでくれたこともあり、チーム最高位の予選順位から最高位の2位で終われたことは嬉しく思います」とコメント。優勝したゲイナー富田選手は久しぶりの国内レースでポディウム最上位を、ルーキーイヤーの大草選手はもちろん初優勝を獲得しました。

≪GT300クラス正式結果≫

優勝 #10 TANAX GAINER GT-R DL
2位 #34 BUSOU raffinee GT-R DL
3位 #61 SUBARU BRZ R&D SPORT DL
4位 #11 GAINER TANAX GT-R DL
5位 #88 Weibo Primez ランボルギーニ GT3 YH
6位 #96 K-tunes RC F GT3 DL
17位 #60 Syntium LMcorsa GR Supra GT DL
20位 #20 シェイドレーシング GR86 GT DL
詳しい結果はこちら
https://mos.dunlop.co.jp/motorsports/supergt/34723

GT300クラス/優勝
10号車 TANAX GAINER GT-R

<富田竜一郎選手 コメント>
まず、今回のレースでクラッシュしてしまった3号車の高星選手が無事だったのがなによりです。僕たちはウォームアップから決勝で使うコンパウンドを試していたんですが、メニューをこなしながら楽に走ってもタイムが出ていたので、レースは1周目から行こうと思っていました。今回ダンロップさんが持ってきてくれたタイヤが非常に良くて、岡山のときとは比べ物にならないぐらいの進化したタイヤでした。ミニマムは18周を予想していたんですが、28周目までしっかりタイムが出せましたね。今回はちょっと不完全燃焼な部分もありますが、前回も含めてしっかり優勝を狙えるパフォーマンスがあるのは分かっています。持ち込みからいい状態で入って、GT3勢・ダンロップ勢の中でもトップでチェッカーを受けられるように頑張りたいと思います。

<大草りき選手 コメント>
富田選手がスティント中にしっかりマシンのインフォメーションを無線で連絡をくれていたので、良いイメージを持って自分のスティントに入れたのが良かったです。SCあけの1周目から絶対に行くぞと決めて2ポジションアップできたんですが、ルーキーらしく思い切って入っていけて良かったです。次戦に向けてはこの優勝が大きな原動力となるように、チームとしっかりコミュニケーションをとってまた優勝できるように準備していきたいと思います。

<塩津佑介選手 コメント>
まずは今日を全員が無事で終われたことが良かったと思います。僕は走ることはありませんでしたが、ふたりのドライバーとチームの努力のお陰で優勝できたのは良かったと思いますし、このような終わり方になってしまいましたがチームの総合力が高い証拠だと思っています。450kmフォーマットのときにまたエントリーする予定ですが、ドライブするチャンスが巡ってきたときには、しっかりと結果でチームに返せるよう自分自身の準備をしっかりしておきたいと思います。

ダンロップタイヤ開発責任者/安田恵直

上位6台中5台をダンロップタイヤ装着車が占めるという結果は非常に良かったと思います。ただ、レースの展開的にラッキーだった部分もあり、油断はしていません。今回はケース剛性を高くした新構造タイヤを持ってきたことによりタイヤのグリップダウンを最小限に抑えられたと思っています。岡山から富士に向けてのコンパウンドも非常に路面温度にマッチしていました。JAF-GT用のタイヤはちょっと硬すぎた感じがありますが、GT-Rとのマッチングが非常に良かった印象です。鈴鹿に向けてはこの構造をベースにゴムの組成を鈴鹿用に向けて検討していきます。

メディア情報

ダンロップタイヤ装着車が表彰台を独占。トップ4の全ての車両がダンロップユーザー。さらに、上位6台中5台がダンロップタイヤ装着車でした。まさにダンロップタイヤが躍進したレースとなった本大会。 次戦は5月28-29日に鈴鹿サーキット(三重県)で開催されます。引き続きダンロップタイヤ装着車両へ熱い応援よろしくお願いいたします。

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