開催場所:富士スピードウェイ
開催日:2022年5月4日
2022 AUTOBACS SUPER GT Round2 FAV HOTEL FUJI GT 450km RACE
2022年5月4日、富士スピードウェイ(静岡県)でSUPER GT 第2戦の決勝レースが開催されました。GT500クラスに参戦する 16号車 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT と 64号車 Modulo NSX-GTという2台のNSX-GTがダンロップタイヤを装着して本大会に挑戦しました。
昨日の予選では、想定温度を下回ってしまいタイヤの発動温度までタイヤを温めることが難しい中、厳しい結果になってしまったGT500クラス。しかし、決勝は気温も上昇し、路面温度も33℃まで上昇。想定していた温度域でジャンプアップが期待されました。
定刻通り、14時15分にスタートを切ったGT500クラス。オープニングラップからまさかの展開に…。1コーナーを大外からまくる16号車に対し、イン側にマシンを滑り込ませていた64号車。その64号車のさらに内側にいた17号車の間に39号車がノーズをねじ込んできたために接触。64号車は押し出される形でスピンしてしまいます。
下位から追い上げを図る2台のダンロップ勢。しかし、さらに厳しい状況がマシンに訪れます。新構造でタイヤの接地面積が広がり、タイヤへの入力が分散された結果、安定したグリップをしっかりと発揮できる代わりに、タイヤへの入力が分散されているため発熱に時間がかかるのです。発動すると思われた路面温度でも、ウォームアップに苦しむ2台。16号車は単独スピンを喫してしまいます。しかし、それでもひとつでも上位を伺うべくアタックを続ける2台でしたが、16号車のリアタイヤにスローパンクチャーが発生。ドライブする大湯都史樹選手から「空気圧が下がっていく」と悲痛な無線が入ります。予定よりも大幅に早くピットインを余儀なくされた16号車。64号車も本来のスペックを発揮できないままレースは続きます。
ヘアピンで起こったGT300車両のクラッシュで赤旗中断を挟んで再開されるも、ストレートで3号車が前走のGT300車両を避けるために緊急回避。車両の後ろ半分を失う大クラッシュで再度赤旗中断を余儀なくされます。その後オフィシャルの懸命な作業でレースは再開されますが、残り10分で日没となりレースはSC車先導のままフィニッシュ。16号車は10位に食い込み0.5ポイントを獲得しました。
今大会も厳しい結果となりました。16号車のエンジニアスタッフは「ファーストスティントを引っ張るだけ引っ張る作戦だったんですが、スローパンクチャーでピットインを余儀なくされてしまいました。そこからは作戦的に上に上がる方法を考えましたが、赤旗でこのようになってしまいました。今回もタイヤが発動する温度までしっかり上げきれなかったので、単純に評価はできないんですが、今回予選でもあったんですがグリップさえすればダンロップタイヤさんが狙っているレースでの良い部分がしっかり発揮できそうなデータは得ているんです。鈴鹿に向けてコンパウンドがマッチすれば期待はできると思っています」とレースを振り返ります。
優勝 #8 ARTA NSX-GT BS
2位 #36 au TOM’S GR Supra BS
3位 #12 カルソニック IMPUL Z BS
4位 #23 MOTUL AUTECH Z MI
5位 #100 STANLEY NSX-GT BS
6位 #19 WedsSport ADVAN GR Supra YH
10位 #16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT DL
11位 #64 Modulo NSX-GT DL
<笹原右京選手 コメント>
まずは高星選手が無事でいてくれたのがなによりです。今回、本来は大湯選手がミニマムでピットインして、僕がダブルを担当する予定だったんですが、気づけば逆転していました。でも、きちんと完走できてポイントもとれたのは良かったと思います。様々な課題が僕らにあるのは誰の目にも明らかだと思いますが、きちんとひとつずつクリアしていかないといけないと思います。次の鈴鹿は僕も大湯選手もダンロップも得意なサーキット。意気込みだけは自由なのでポールtoウィンを決めたいですね。希望と勢いを持って頑張りたいと思います。
<大湯都史樹 コメント>
最初からウォームアップが厳しくて、なんとか温まるように工夫してみたんですが上手く温度を上げることができませんでした。一瞬でスピンしてしまうほどコントロール下におけない状況でした。22周目からスローパンクチャーの症状が見て取れたので23週目にピットインしました。ピットインのタイミングがミニマムに達していなかったので僕がそのままドライブしました。富士は苦手とするサーキットなので、実績のある鈴鹿ではしっかり結果を残したいと思います。僕らふたりとも鈴鹿のレーシングスクール卒業生ですし、講師も務めているのでちゃんと走りたいですね。
今日は温度が上がったので行けるかと思ったんですが想像以上に厳しい結果となってしまいました。新しい構造が災いしてウォームアップに苦しんでしまいました。ただ、荷重がかかったり、温度が上がってくるとグリップ感が非常に高くなるというデータは聞いています。ただ、ストレートで冷やされると1周その状態をキープできなかったのが今回の厳しい結果を招いてしまった原因だと思っています。鈴鹿に向けてはこのスペックを踏襲しつつ、昨年の鈴鹿で柔らかくでてしまったゴムをベースにコンパウンドを選んでいきたいと思います。鈴鹿で試す部分もあるかと思いますが、研究所に帰ってもう1度見直して挑みます。
次戦は5月28-29日に鈴鹿サーキット(三重県)で開催されます。引き続きダンロップタイヤ装着車両へ熱い応援よろしくお願いいたします。
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