ダンロップモータースポーツ

SUPER GT 第1戦【GT300クラス 決勝レポート】

開催場所:岡山国際サーキット

開催日:2022年4月17日

 
2022年4月17日 岡山国際サーキット
 
国内で開催されるレースの中で最も人気の高いレースSuperGT。その人気の理由は、最高峰カテゴリーにおけるトヨタ、日産、ホンダといった国内主要3メーカーによる熾烈なメーカーバトルと、GT300クラスにおけるフェラーリやランボルギーニといったスーパーカーとGR86など多彩な車種の異種格闘技バトルにあります。さらにそんなバトルを劇化させるのが世界的に見ても稀なタイヤウォーズの存在です。スーパーGTにはダンロップをはじめとした4社がタイヤ開発を行い、このレースを助けています。
 
そんなSuperGTが長いシーズンオフを終え、昨日4月16日に開幕。昨日の予選結果を受けて、今日17日に決勝レースが行われました。開幕の地は岡山県美作市にある岡山国際サーキット。かつてはF1も開催されアイルトン・セナが記録したコースレコードはいまだ健在です。そんなサーキットはダンロップ勢にとっては鬼門のサーキット。しかし、GT300クラスではポールポジションを獲得。上位3グリッドをダンロップ勢が独占。レースに期待が持たれました。
 
そして決勝。12時40分からはじまったウォームアップ走行。昨日の予選セットアップから決勝用のセットに変更したマシンをチェックします。しかしこの時点で昨日記録した路面温度を大きく超えてしまいます。季節外れのこの暑さに各チームは困惑。決勝スタート時、路面温度は33℃まで上昇してしまいます。「昨日の予選は温度が上がるとタイヤが凄い発動してくれて良かったけど、この温度まで上がると不安です」という96号車K-tunes RC F GT3に乗る新田守男選手の言葉通り厳しい戦いが予想されます。
 
定刻の14時になりレースはいよいよスタート。期待の高まるGT300クラスはポールポジションの61号車SUBARU BRZ R&D SPORTが好スタート。それに対し、燃料を満タンにすると加速性能が鈍るRC Fは一歩出遅れてしまいます。このタイミングで2番手に浮上したのが、10号車TANAX GAINER GT-Rを駆る大草りき選手。不安だったスタートをしっかり決めて順位を上げてみせた。
 
 
一方、ポジションを大きく落としたのは96号車。3台に抜かれ5番手まで順位を落としてしまう。その後、96号車はペースを取り戻し、追撃状態に…。しかし、ピットイン後、高木真一選手が前の車をパスしようとするもブレーキングで止まり切れずGT500のマシンに接触。これが原因でFCY(フルコースイエロー)へ。
 
一方、先頭を走る61号車はスティント中盤に大きくペースを落としてしまいます。熱でグリップが落ちてしい30秒台までタイムを落とすと、2番手に上がってきた56号車に22周目にオーバーテイクされてしまいます。しかし、気温が下がるとグリップが復活。タイムを28秒台まで戻しレースを組み立てます。ピットイン後、山内英輝選手にドライバー交代。だが、GT500のラバーが乗った路面に苦しみタイムを上げれぬままチェッカー。9位でレースを終えました。
 
 
ダンロップ最上位につけたのは3番手スタートの10号車でした。スタートの大草選手は15周目までを高いペースでまとめあげるも、スティント終盤に入りピックアップに悩まされてしまいます。ストレートでもステアリングを左にとられてしまう状態ながらも必死にペースを守る走り。想定周回を終了し、ベテラン富田竜一郎選手へドライバー交代。しかし、ピットアウトに手間取ってしまい7号車の後ろにつけてしまう。それでも富田選手はしっかりと走りきり6位入賞を果たしました。
 
≪  GT300クラス正式結果 ≫
優勝 #56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R  YH
2位 #18 UPGARAGE NSX GT3 YH
3位 #65 LEON PYRAMID AMG BS
4位 #9 PACIFIC hololive NAC Ferrari YH
5位 #6 Team LeMans Audi R8 LMS  YH
6位 #10 TANAX GAINER GT-R  DL
9位 #61 SUBARU BRZ R&D SPORT  DL
10位 #11 GAINER TANAX GT-R  DL
11位 #34 BUSOU raffinee GT-R DL
12位 #60 Syntium LMcorsa GR Supra GT  DL
14位 #20 シェイドレーシング GR86 GT  DL
27位 #96 K-tunes RC F GT3 DL
 
 
GT300クラス/ダンロップ最上位6位入賞
#10 TANAX GAINER GT-R
富田竜一郎選手
「ウォームアップでは昨日使い込んだタイヤでレースペースの確認をしたんですが、ちょっと摩耗に不安を感じていました。ピットアウト後も周りの他メーカーのマシンよりペースは良かったんですが、抜くほどのアドバンテージはなかったですね。もしフレッシュエアを受けていればもっといい状態で走れたかなとも思います。ダンロップタイヤは一発の速さと15周までの速さはもの凄くいいので、あとはロングランの落ち込みがもっとマイルドになるとライバルに差を付けられると思います。目標だった順位をしっかりキープできたので今日のレースは100点だったと思います。まだシーズンははじまったばかり。しっかりと頑張っていきます」
 
大草りき選手
「不安だったスタートは切り抜けることができたんですが、スティント後半のペースメイクに課題が残りました。左フロントタイヤにピックアップを付けてしまいストレートでもステアリングをとられるようになってしまいました。ピックアップをとろうと何度か試みたんですが、僕の技術不足で取り除くことができませんでした。そもそもピックアップを付けないような走りを僕がしなくてはいけないんです。経験豊富な富田選手に追いつけるよう次戦も頑張ります」
 
ダンロップタイヤ開発責任者/安田恵直
「GT300クラスはまだ詳しくは分析していないのですが、少し柔らかくなりすぎてピークグリップが低下したのかもしれません。想定してなかった温度ではなかったんですが、レースで温度が上がってしまってグリップが落ちてしまったのが反省点です。次戦に向けてはラバーと構造をどう選択するかをもう一度見直してきたいと思います。ソフトとミディアムの選択など、もっとチームに提案できるようになっていかないといけないですね」
次戦は5月3-4日に富士スピードウェイ(静岡県)で開催されます。引き続きダンロップタイヤ装着車両へ熱い応援よろしくお願いいたします。
 

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