ダンロップモータースポーツ

SUPER GT 第7戦【GT500クラス 決勝レポート】

開催場所:オートポリス

開催日:2022年10月2日

2022 AUTOBACS SUPER GT Round7 FAV HOTEL AUTOPOLIS GT 300km RACE


 

 鈴鹿、SUGOと尻上がりに調子を上げてきているダンロップタイヤを装着する2台のNSX-GT。前戦では16号車が表彰台に立ち、観客を沸かせました。ここオートポリスでも2台の活躍に期待がかかりました。
 
 予選は64号車の中嶋レーシングが7番手から、16号車Redbull無限が10番手からのスタート。SUGOと同様、SCが導入され波乱の展開が起こりやすいこのサーキットならば、この位置から表彰台を目指すことも可能です。決勝前に用意されたウォームアップ走行では前日の予選では不調に終わった16号車がトップタイムをマーク。懸念していたピックアップ(タイヤカスが走行中のタイヤの表面に付着して外れなくなる現象)問題も、発生はするものの、すぐに排除され、大きな問題には進展しませんでした。
 
 そして定刻よりも5分遅れでスタートした決勝レース。気温26℃、湿度55%、路面温度46℃でスタートを切ります。10月のオートポリスとしては想定よりも10℃以上高い路面温度。国内随一のタイヤにハードなサーキットでこの路面温度は非常にタイヤに対する負荷が大きく不安視するドライバーも…。1周のパレードラップと1周のサイキングラップを終えたマシンはローリングスタートで300㎞先のゴールを目指します。オープニングラップから激しいバトルが繰り広げられます。64号車は前を走る同じNSX-GTにぴたりと張り付いてプレッシャーをかけます。しかし、7周目にGT300クラスの集団に追いつくと一気に状況が変わります。いままでオーバーテイクは難しくとも、しっかり前にくっついていた64号車のペースががくんと落ちてしまいます。無線からはピックアップ発生の悲痛な叫び。いくらマシンを左右に振ってタイヤに負荷をかけても解消されません。それでもスタートドライバーを務めた大津弘樹選手はペースメイクに努めます。すると16周目にFCYが宣言。このFCYでさらにピックアップ問題が過熱してしまいます。ペースの上がらない中で、中嶋悟監督はウォームアップで調子の良かったソフト側のタイヤに交換して伊沢拓也選手を送り出すことを決定。しかし、この選択が裏目にでます。交代した伊沢選手ですが、やはりピックアップの問題は解決しません。ペースの上がらないままレースは進行。51周目に2度目のFCYが宣言されると、タイヤがクールダウンしたこともあり、一瞬ペースを取り戻すも、ゴール直前にさらにガクンっとペースを落としてしまいます。一方、16号車は第2スティントを担当した笹原右京選手がイン側のリアタイヤでデブリを拾ってしまいスローパンクチャーで2度目の緊急ピットイン。このトラブルで完全に勝負する権利を失ってしまいました。
 
 今大会、ピックアップは全てのタイヤメーカーを悩ませる大きな問題となりましたが、その中でもピックアップしてしまった後の状況を改善できたか否かが勝負の行方を大きく左右しました。基本的なポテンシャルはSUGOのとき同様、しっかりと高いものをキープして最終ラップまで運べましたがGT300が混走となるトラックコンディションを攻略することはできませんでした。

 

 
<GT500クラス 結果>

優勝 #17 Astemo NSX-GT BS
2位 #100 STANLEY NSX-GT BS
3位 #24 リアライズコーポレーション ADVAN Z YH
4位 #14 ENEOS X PRIME GR Supra BS
5位 #19 WedsSport ADVAN GR Supra YH
6位 #12 カルソニック IMPUL Z BS
12位 #16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT DUNLOP
13位 #64 Modulo NSX-GT DUNLOP

 
詳しい結果はこちら
https://mos.dunlop.co.jp/motorsports/supergt/39300

GT500クラス 16位 64号車 Modulo NSX-GT


 
<伊沢拓也選手 コメント>
本当に苦しいレースでした。スタートは予選でも使ったハードタイヤを装着したんですが、僕のスティントはソフトを選択しました。この選択に悔いはないんですが、内容的に、ドライバー的になにかできたんじゃないかと反省しています。次が最終戦になりますが、今日の気温が高くて、コンディションも変わって、冬のもてぎはデータ的にもあまりないので、次の年にもしっかりつながるようなレースにしたいと思います。
 
<大津弘樹選手 コメント>
おつかれさまでした。ファーストスティントはハードタイヤを履いてて、22周目でピットに入ったんですが、FCYが入った時のピックアップが非常に問題で、とにかくペースががくんと落ちてしまいました。それでも、前の8号車もペースが落ちて、距離は離れたものの戦えていました。伊沢選手はソフトで行ったんですが、GT300の集団がより密になってさらにピックアップが問題になった感じですね。後半戦にかけて車のポテンシャルはしっかり上がっていると感じています。ダンロップタイヤともてぎの相性も良いと思っています。最終戦も厳しい戦いにはなると思いますが、それでも頑張って表彰台に登って終わりたいですね。
 
<中嶋悟監督 コメント>
非常に難しいレースでした。いまの我々には今日の決勝レースは厳しかったですね。第2スティントに僕はソフトタイヤを選択したんですが、それが良い選択だったかどうかも分かりません。チャレンジしたことは良かったと思うんですが、その判断が良い結果には結びつかなったですね。最終戦はとにかく頑張るしかないです。応援よろしくお願いします。
 

ダンロップタイヤ開発責任者/安田恵直

ウォームアップではピックアップもつくが取れ、非常にいい雰囲気だったんですが、64号車も16号車もレースになったとたんピックアップが付くと、全くとれることなくペースが作れませんでした。元々、ハードタイヤの方が適温であればピークグリップもハード側の方が優れているのでハード側を推奨しました。トレッドについたタイヤカスは動きはするけど、外れるまではいかない感じでしたね。ゴムの熱ダレの症状も少しでていたようなので検証が必要だと思っています。来週はもてぎでテストを予定しています。しっかりとピックアップ対策となる仕様も持ち込む予定です。皆さんの期待に応えられるよう、最終戦もしっかりとチームをサポートしていきたいと思います。

メディア情報

次回は11月5-6日にモビリティリゾートもてぎでの開催です。引き続きダンロップタイヤ装着車両へ熱い応援よろしくお願いいたします。
 

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