DIREZZA CHALLENGE 2017 東日本エリアチャンピオンシップ
日光サーキット 2017.9.9

9月9日、今年2戦目となるディレッツァ・チャレンジが開催された。開催地は、栃木県は日光サーキット。日光と言っても東北自動車道の宇都宮インターから10分。東北自動車道に面した場所にあるサーキットである。採石場の跡地に作られた全長1034mのコースはほぼフラット。250mのバックストレートを持つが、その他の場所はコーナーが連続しており、パワーアップの威力が出しにくいコーナリングサーキット。その証拠に、2011年の大会ではクラス1のシビック(G.WORK☆オメガ☆EG6改 岩田選手)が、S2000どころか、RX-7やランエボといったハイパワーターボ勢を抑えてトップタームをマークしている。当時と比べれば、車両レギュレーションが厳しくなり軽量化や空力デバイスの取り付けも難しくなっているが、このコースで好タイムを出すためには、コーナーを速く走らせること。DIREZZA ZⅢの性能を引き出すセッティングを見つけること。そこが勝負だ!

大会ダイジェストムービー

ペダル操作付きオンボードムービー

Class1

クラス1のエントリー台数は11台。今年のレギュレーションではFWD車を排気量に拘わらずクラス1としたことにより、車種バリエーションは多彩。カプチーノ、アルトターボRSといった軽自動車から、シビック、インテグラといったホンダのタイプR勢、そしてロードスターにスイフトスポーツ。2015年の大会ではクラス2Nで1-2フィニッシュを飾ったBMW MINIも間違いなく優勝候補。異色と言えるエントリーは、アウディA1とインプレッサスポーツ。この2台、タイヤ以外ドノーマルの状態。しかし、ドライバー名を見ると、熊倉選手と川崎選手とどちらもS2000の表彰台常連ドライバー! 今回は、ディレッツァ・チャレンジの雰囲気を楽しみに来たとのこと。ディレッツァ・チャレンジには、他のイベントにはない楽しさがあるようだ。

セッション1

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3位までに入ればセッション3へのシード権が得られるこのセッション。冬場ならともかく、残暑が厳しいこの時期はさっさと勝ち抜けてセッション3で勝負を掛けたいに違いない。走行時間はいつもより余裕のある20分。連続周回をすれば楽に25Lapは行ける持ち時間をどうマネージメントするかが注目のポイントだ。
このセッションでトップタイムをマークしたのは、マキタスピードIDI速心DC5。このマシンは5月に開催された西日本エリア大会のセッション1でもトップタイムをマークしているが、今回は原選手ではなく牧田選手がドライブしている。2番手の河内選手、3番手の三上選手は、共にBMW MINI。ここまでの3台がセッション3へのシード権を獲得。
そして4番手にはZC32S型スイフトスポーツの宮内選手がランクイン。驚いたことにこのマシン、足とLSDとブレーキパッドにホイール&タイヤとバケットシートが変更されているだけ。5番手には今度こそ表彰台! と徳島県から遠征の佐々木EK9。6番手にはカプチーノの吉崎選手が入った。

セッション2

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13時00分から開始されたセッション2。出走8台に対し、セッション3へ進出出来るのはたったの3台。練習走行は9時00分から。セッション1は10時14分からと比較的涼しい時間しか走っていないこのクラス。気温も路面温度も大きく変化した午後イチのコンディションに合わせられるかが勝負の10分間が始まった。
セッション開始直後、計測1Lapでトップに躍り出たのは43秒549をマークした佐々木EK9。計測2Lap目のタイミングで吉崎カプチーノが43秒593をマークし僅差の2番手に浮上! しかし、その直後に宮内ZC32Sが42秒858というトップタイムを叩き出し、セッション3進出を確信したらしくピットイン。計測6Lap目には吉崎カプチーノが43秒341とベスト更新! 2番手に浮上。佐々木EK9は3番手となったが、既に走行を終了しピット待機。動く気配はない。コンディションの悪化によりほとんどのドライバーがタイムダウンする中、僅かではあるがタイムアップを果たした龍池NB8Cが大竹DC5を逆転し4番手まで上がるが、佐々木EK9には0.583秒届かなかった。

セッション3

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約2分のインターバルで開始されたセッション3。まずはシード組の3台、続いてセッション2から勝ち上がった3台の計6台がコースイン。牧田DC5が計測1Lap目からアタック開始。セクター1の通過タイムは9秒648とセッション1のベストとほぼ同等のハイペース。しかし、続いてアタックしている河内MINIも9秒655。勝負はこの2台に絞られたかに見えたが、遅れてアタックに入っていた宮内ZC32Sが2台のペースを上回る9秒593でセクター1を通過! 続くストレートと高速コーナーで構成されるセクター2では、牧田DC5が唯一の17秒台を叩き出し、セクター3も13秒台。計測1Lap目を見事にまとめ上げ、41秒569をマーク! 41秒997で河内MINIは2番手。セクター1最速をマークした宮内ZC32Sはセクター2で引き離され42秒437で3番手につける。次のLapでシード組の三上MINIが42秒450を叩き出し、宮内ZC32Sに0.013秒差に迫る。そしてセッション終了間近の計測10Lap目、三上MINIは最後のアタックを掛けセクター3の自己ベストを更新するが、セクター2が伸びずタイムアップならず。結果、優勝は牧田DC5。2位に河内MINI。そして3位には宮内ZC32Sが入った。
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Class2

クラス2のエントリー台数は8台。その内の6台がAP1型のS2000。残る2台は超ベテランの秋本選手が駆るZ33型フェアレディZとREVSPEED編集部の加茂選手が駆るZN6型86。8台というエントリー台数は寂しい気もするが、2012年と2016年の決勝大会を制している可児選手、2014年の決勝大会を制した宮地選手、そして2015年の日光サーキット大会を制した佐鳥選手などなど大物揃い。シビアな戦いになりそうだ。

セッション1

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練習走行では、上位5台が40秒台という戦いとなったクラス2。計測1Lap目に佐鳥AP1が41秒007をマークしてトップに立ち、2番手には41秒166をマークした内藤AP1が続くが、計測2Lap目に宮地AP1が40秒676をマークしトップに浮上! 2番手には40秒736で小林AP1。計測3Lap目には可児AP1が40秒876で3番手。宮地AP1は計測4Lap目に更にベストを更新し、40秒415をマーク! この辺で決着かと思いきや、計測6Lap目、佐鳥AP1が40秒892をマークして4番手。それを植野AP1が40秒819で逆転! 続いて可児AP1が40秒733をマーク! 小林AP1に0.003秒で2番手に浮上! 佐鳥選手は計測18Lap目に40秒844と自己ベストを更新! 順位に変動は無かったが、DIREZZA ZⅢの熱耐久性の高さを証明するリザルトだと言える。
熾烈なアタック合戦となったセッション1でシード権を獲得したのは、宮地AP1、可児AP1、小林AP1という3台。2位と5位のタイム差は0.111秒。この勝負、まだまだ目が離せない。

セッション2

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セッション2は5台が出走。まずは計測1Lapで佐鳥AP1が41秒036をマークしてトップに立つ。2番手には植野AP1が41秒202。3番手には41秒398で内藤AP1と続く。「まだ本気出してない」はずの秋本Z33も41秒台をマーク! 佐鳥AP1は計測3Lapを終えた時点でピットイン。2番手の植野AP1もピット待機。順位はこのままかと思った終盤、内藤AP1が計測9Lap目のタイミングで40秒140とベストを更新し、2番手に浮上! 広島からの遠征組で日光は不得意だと言う内藤選手だけに、更なるタイムアップの可能性を持っている。
残念ながらここで敗退となった加茂86についてはREVSPEEDを見てください。

セッション3

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結局、S2000ばかりの6台で勝負することになったセッション3。セッション開始早々、3番手でセッション2を勝ち抜けた植野S2000がピットイン。そのままパドックに戻ってしまう。残念ながら駆動系(ファイナルギヤ)トラブルに見舞われたようだ。
計測1Lap目のアタックをキメたのは佐鳥AP1。タイムは40秒906でトップ。2番手には可児AP1。その差は何と、1000分の2秒! セッション1をトップで勝ち抜けた宮地AP1は41秒837と低迷。3番手は41秒098で小林AP1。しかし、計測3Lap目、宮地AP1が2番手をコンマ5秒近く引き離す40秒437をマークしトップ! 佐鳥AP1は計測4Lap目に40秒861とタイムを詰めて2番手。3番手には可児AP1。しかし、4番手に付ける小林AP1とのギャップは0.113秒。その0.112秒差で内藤AP1。その後もベストラップに近い好タイムを連発! 最後まで目が離せない展開となったが、順位は動かずに決着。
優勝はすべてのセッションでトップタイムをマークした宮地AP1。2番手はイベント直前にパワステなどのトラブルに見舞われどうにか出場に漕ぎ着けた佐鳥AP1。そして3位には、可児AP1が入った。
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Class3

クラス3のエントリー台数は7台。FD3S型RX-7が4台にS15型シルビアが2台。そしてスーパーチャーヂャー付きのAP1型S2000。唯一のS2000はTSタカタで開催された西日本エリア大会で優勝した加藤選手。今回も兵庫からの遠征。当然、優勝候補の1台ではあるが、日光サーキットは初走行。全くの未知数である。
自己申告のベストタイムでは稲垣FD3Sの39秒5がNo.1。2番手は林上S15の39秒9。しかし、稲垣選手は9ヶ月ぶりのサーキット走行。林上選手はクラッチに不安を抱えた状態での参戦。そして、5月に開催された西日本エリア大会で2位表彰台に上がった堀尾FD3Sの存在も見逃せない。しかし、堀尾FD3Sは6月にマシンを壊し、今回はいつものグリーンのFD3Sではなく、ブラックのFD3Sで参戦。勝負の行方は非常に予想しにくい。

セッション1

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参加台数7台ということで、このセッションでシード権を得られるのはたったの1台。練習走行では、加藤AP1が初めてのコースながら40秒837という好タイムをマークしトップに立っているが、2番手の稲垣FD3Sとのギャップは0.115秒差。スーパーチャーヂャーの加藤AP1に対し、ターボ勢は本番ブーストを使ってくる可能性も充分。しかし、加藤選手のコース攻略が進めば、更なるタイムアップが考えられる。という興味深いセッション1だったが、何と、コースイン台数は6台。台風の目だった加藤AP1はミッショントラブルで出走出来ず、リタイヤ。これは残念!
このセッションでトップタイムに立ったのは、林上S15。計測5Lapで一端ピットインし、調整を行った直後のアタックで41秒227をマークし、シード権を獲得。2番手にはニューマシンを投入した堀尾FD3S。3番手には稲垣FD3Sが入った。

セッション2

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シード権を獲得した林上S15が見守る中、5台がコースイン。真っ先に41秒台に入れてきたのは、堀尾FD3S。計測2Lap目にマークしたタイムは41秒890。その直後、稲垣FD3Sがアタックを掛けるが、41秒920と僅かに届かない。しかし、練習走行、セッション1のタイムから考えると山谷FD3S、桜井FD3S、そして紅一点の萬田S15がミラクルなアタックをキメて来る可能性は低い。ここはさっさとマシンを休ませるべきとも思われたが、計測8Lap目のアタックで稲垣FD3Sがベストタイムを更新! 41秒470でセッション2のトップタイムをマークした。

セッション3

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気温も路面温度もピークと言える14時06分、セッション3が開始された。林上S15、稲垣FD3S、堀尾FD3S、山谷FD3Sという4台の勝負。タイムの流れから見て、41秒を切れば表彰台の真ん中が約束されそうな雰囲気。
計測1Lap目のアタックでトップに立ったのは、稲垣FD3S。タイムは、セッション2のベストを0.256秒更新する41秒214。マシンを温存していた林上S15は41秒725で2番手。3番手には僅差の41秒802をマークした堀尾FD3S。稲垣FD3Sの速さはセクター1。林上S15が9秒781、堀尾FD3Sが9秒938という区間タイムに対し、稲垣FD3Sは9秒383。圧倒的に速い!
計測3Lap目のアタックで、山谷FD3Sが41秒450をマークして2番手に浮上。しかし、計測5Lap目に稲垣FD3Sが41秒025でベスト更新。2番低下を引き離す。後半、林上S15は41秒695まで縮めてくるが、そこまで。
優勝は稲垣FD3S。2位は山谷FD3S。3位は林上S15という結果となった。
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Class4

クラス4のエントリー台数は9台。ランエボ7台にインプレッサWRXが2台という構成だったが、阿久津GDBEが直前のマシントラブルにより出場を断念。結果、8台での勝負となった。DZCでのリザルトでは、去年の決勝大会で3位表彰台に上がった大月CT9Aが、日光サーキットの自己ベストも39秒5とNo.1だが、2度の決勝大会出場経験を持つ小瀧CT9Aもやる気満々。しかし、8台中4台がDZC初参戦。筑波サーキットではラジアルで1分を切っているドライバーも少なくない強豪揃いという情報もあり、勝負の行方はまったく読めない。

セッション1

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シード権が獲得出来る3台の枠を目指し、11時15分にセッション1が開始された。練習走行では40秒211をマークして2番手に1秒の差を付けた大月CT9Aの速さは間違いが無さそうだが、過去の戦歴から見て実力に1秒の差があるとは思えない。計測1Lap目からアタックしたのは三澤CT9A。41秒972でトップに立つ。2番手は中村CT9Aの42秒723。しかし、計測2Lap目のアタックで大月CT9Aが練習走行のベストタイムを更に更新する40秒186をマークしてシード権を確定! 同じタイミングで小瀧CT9Aが41秒342をマークして2番手。直後に三澤CP9Aが41秒141で2番手の座を奪回。2位以下は僅差で順位が入れ替わる接戦となったが、計測9Lap目、最後のアタックで41秒132をマークした外岡CT9Aが2番手。ジリジリとタイムを詰め、計測14Lap目にベストタイムを更新した小瀧CT9Aが、外岡CT9Aに対し0.06秒差に迫る41秒192をマークして3番手に入り、シード権を獲得した。
結局、このセッションも大月CT9Aが2番手に1秒差を付けるブッチギリ。しかし、2番手から5番手までの差はたったの0.272秒。表彰台のメンバーはまったく見えて来ない。

セッション2

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5台がコースインしたセッション2。この中で3番手までに入ればファイナルセッションに進むことが出来る。セッション2から3へのインターバルは短いため、なるべく早いタイミングでタイムを出したいところ・・・のはずなのだが、計測1Lap目のトップタイムは中村CT9Aの43秒272。セッション1で4番手だった小林CT9Aは49秒。じっくり入って一発をキメる作戦のようだ。
最初に動いたのは三澤CP9A。計測3Lap目のアタックで41秒141をマークしてトップに立つ。次のLapでは小林CT9Aが41秒533で2番手。ファイナルセッションに進むことが出来るのはあと1枠。計測5Lap目、立花CT9Aが42秒748をマークして3番手に立つと、計測6Lap目のアタックで中村CT9Aが42秒353で逆転! このタイミングでコンマ4秒の差は大きい。コレで確定かと思われたが、計測8Lap目に立花CT9Aが中村CT9Aのタイムを0.03秒上回る42秒323をマークして再び3番手! 中村CT9Aと会田GRBはセッション2敗退となった。

セッション3

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練習走行、セッション1共に2番手に1秒差を付けてきた大月CT9Aの優勝はほぼ確定と思われたファイナルセッションだったが、計測1Lap目の一発をキメたのは外岡CT9Aだった。タイムは40秒383! しかし、その次のLapで大月CT9Aが40秒209を叩き出しトップに立つ。やはりこのセッションで大幅にタイムを詰めてきた小林CT9Aが41秒119で3番手。4番手は41秒331の三澤CP9A。それを追う小瀧CT9Aは計測6Lap目、セクター1の自己ベストをマーク! 小林CT9Aを脅かすペースだったが、セクター2・3が今一歩伸びず三澤CP9Aに0.007秒差の41秒338で5番手。6番手には立花CT9Aが入った。
さて、外岡CT9Aは何故、セッション3で一気にタイムアップを果たしたのかが気になるところ。本人に取材をしてみると、タイヤの温存やセッション3でのブーストアップなどという「作戦」ではなかった。筑波サーキットをホームとしている外岡選手は日光サーキットの経験がほとんど無く、練習走行はもちろん、セッション1もコース攻略とマシンセッティングに費やしていたのだというのだ。その集大成のアタックをキメ、トップを脅かす2番手。改めて、ディレッツァ・チャレンジのレベルの高さを実感した。
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Class Open

オープンクラスのエントリー台数は、9台。ランエボが7台にFD3S型RX-7、そしてEK4型シビックという構成だ。ある程度のパワーがあれば軽さとコーナリングで勝負が出来る日光サーキットだけに、面白い戦いが期待される。
このクラスの有力ドライバーは、2015年、ウエットコンディションでの戦いとなった日光ラウンドを制し、今回も雨乞いしている小林CT9A。何度も表彰台に乗ってはいるが優勝の経験が無く、今回こそはと勝つ気満々の内田CT9A。2016年の決勝大会で準優勝した永蔵CT9A。2011年の大会に初出場し、あっさりチャンピオンをさらっていった栗田CP9A。唯一のFD3S型RX-7でランサー勢に勝負を挑む2016年の決勝大会を制した加藤FD3S。西日本エリア大会のオープンクラスを制した内藤CT9A。そして当たると怖い伸び盛りの60代、尾崎CP9Aといった豪華メンバー。
自己ベスト対決では、加藤FD3Sの38秒149がNo.1! ランエボ勢では内田CT9Aの38秒8。さあ、今日のコンディションを味方にするドライバーは誰だ!

セッション1

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セッション1、計測1Lap目をキメたのは、内田CT9A。タイムは39秒532。この一発でピットイン。練習走行で40秒を切っているのは内田CT9Aだけだったことから、このタイムを出せばシート権は確実ということもあるが、内田選手のマシンは爆弾を抱えていた。タービンの問題なのか、ヘッド周りなのか、減速時に白い煙を吐く。練習走行ではオレンジボールが提示され車検委員がチェック。現状ではコースを汚すレベルではないが、状況の悪化が確認された時点で走行不可という保護観察状態。このセッションで2番手に付けたのは内藤CT9A。トップと0.03秒という僅差。手負いの内田CT9Aとしては恐ろしい存在。そして3番手には加藤FD3S。タイムは39秒781とトップとはコンマ3秒近いギャップがあるが、この日光に自信を持っている加藤選手だけに油断は出来ない。

セッション2

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シード権を獲得した3台を省く6台での勝負となったセッション2。このセッションで3位までに入らなければ、その時点で終了。崖っぷちのセッションである。14時48分、セッション2がスタート。セッション1までのリザルトから想定されるボーダーラインは40秒台前半。39秒台に入れれば安泰といったところだろうか。
計測1Lap目から好タイムをマークしてきたのは栗田CP9A。40秒145をマークしてトップに立つ。計測3Lap目に永蔵CT9Aが40秒157と0.012秒差に迫るが、その次のLapで栗田CP9Aはセクター2と3の区間タイムを大幅に縮め39秒730をマーク! 計測5Lap目、長谷川CT9Aが40秒209を叩き出し永蔵CT9Aに迫るが、ほぼ同じタイミングで永蔵CT9Aが40秒043と自己ベストを更新! 以上の3台がセッション3へと駒を進めた。

セッション3

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いよいよファイナルセッション。トップでシード権は獲得したものの、エンジン系に爆弾を抱え満身創痍でコースインする内田CT9A。一発でキメるしかない! セクター1、9秒338。セクター2、17秒フラット。そしてセクター3は13秒143。計測1Lap目のラップタイムは39秒481! 勝てそうではあるが、安心出来るタイムではない。そのタイミングでアタックに入っていたのは栗田CP9A。セクター1の通過タイムは9秒362。内田CT9Aとほぼ同等。ミニサーキットには間違いなく不向きなビックタービンを装着し600psを越えている栗田CP9Aはセクター2でとんでもないタイムをマークしてくる可能性がある。が、長いストレートを目前とした6コーナー進入で大オーバーステア! 失敗。
同時に優勝候補だった内藤CT9Aがピットイン。残念ながら、デフトラブルで1Lapも出来ずにリタイヤとなってしまった。
計測5Lap目には永蔵CT9Aが39秒890の自己ベストを叩き出し2番手に浮上! いつもなら1発でアタックをキメ、どや顔でピットインする栗田選手だが、その後も果敢にアタックを続け計測6Lap目、3発目のアタックで39秒689をマーク! 永蔵選手を逆転!! これで表彰台のメンバーが確定したかと思われた終盤、計測9Lap目というタイミングで加藤FD3Sが39秒783を叩き出し表彰台を奪還! 内田CT9A、栗田CP9A、加藤FD3Sというリザルトとなった。
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大井競技長賞

熊倉車検長賞

ゲストドライバー賞(山内 英輝)

サプライズ特別賞(抽選)

大井競技長のコメント

車両レギュレーションを変更し、従来よりノーマルに近い車両で争われることになったディレッツァ・チャレンジ。今回は土曜日開催ということもありイベントの盛り上がりを心配した日光サーキット大会でしたが、想像以上のシビアな勝負が展開。参加していただいた皆さんと同じように、ゲストドライバーの山内選手、実況の稲野さんと共にコントロールタワー内でも大盛り上がりでした。
今回、何よりも印象的だったのはクラス1。クラス2の猛者がディレッツァ・チャレンジの仲間と集うためにドノーマル車両を持ち込んでくれたことも歓迎しますが、足回りとLSDとタイヤだけ! 吸排気系ドノーマルというスイフトで3位表彰台というのは快挙! 宮内選手のリザルトを見て「それならオレも!」と奮起している方がたくさんいらっしゃることでしょう。まあ、そうそう簡単ではないと思いますが(笑)。
これからも、たくさんの人がやる気になって、ヘルメットを被ったら目を吊り上げてドキドキしまくって、パドックでは和気あいあいというイベントを目指していきますので、これからも御協力をお願いします。

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