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2011 D1グランプリシリーズ第5戦 岡山 レポート



きれいに直りました!

 お台場ラウンドからわずか3週間後…すぐに次の戦い、岡山ラウンドが開催となりました。
 前戦お台場初日(Rd.1)も涙々の駆動系トラブルにより、あまり良い結果が残せなかったので・・・今回こそは最後までノントラブルで走り切って、皆で笑って帰りたいッス!
 岡山ラウンドに向けてマシンの作業は、右リアの板金とステッカーの貼り直しからスタートしました。(前回の熊さんとの対戦時、マシントラブルのせいで失速してぶつかっちゃったので・・・)
 ファイナルのギア比は昨年ピッタリだった3.545(雨でも使えるワイドなギア比ッス)に変更し、リアウイングやディフューザーも元に戻してリアのトラクションを掛ける方向のセッティングです。ドラシャも新品にしたし、今度こそ・・・駆動系は大丈夫なハズ!!(涙)

真夏を思わせるような天気の中練習走行開始を待ちます!

25日(土)練習走行、予選
 今回の岡山ラウンドは最初のドラミでスタート地点がかなり後ろになると発表があり、直線距離がオートポリスとほぼ同じになりました。当日いきなりのスタート位置変更は各エントラントを惑わせることになり(車によってはギア比が合わなくなるので)、野村さんも初回の練習走行は若干の戸惑いがあったようでした。5速進入→4速へシフトダウン→1コーナーを上手く立ち上がることができずに・・・おや???の状態が続き、あんまりシックリこない感じのまま走行時間が終了します。去年はバッチリだったハズのギア比なのに、おかしいなぁ??・・・と言うことで昨年のログデータを見直してギア比&車速を計算した結果、直線距離が延びていても4速のまま進入できることが判明っ!どちらにしても1コーナーは3速じゃないと立ち上がりが厳しいみたいだったので、4速で引っ張り切ったまま進入した方が減速時の失敗のリスクは少なくなり(シーケンシャルミッションなので5速→3速と2つギアを落とすよりも、4速→3速と1つのシフトダウン動作の方が楽なんです)野村さんもドライビングに集中できるハズっ!と言うことで、次の練習走行はこの作戦で行くことにしました。結果的には僕らのマシンはワイドなギア比にしてあったことが幸いして、急なスタート位置の変更にもそれほどアタフタすること無く対応できたのでした。(自慢)
 2回目の練習走行から4速進入に切り替え、振り出し位置やライン取りの再確認を行います。翌日の決勝に向けて早めに走りを完成させたいところでしたが、振り出し位置の見極めができない状況のまま・・・走行時間が終了です。その後の予選で各選手の走りと審査基準を良く研究すると、昨年までは評価の高かったロングサイド進入よりも、若干奥目の振り出しでスピードを乗せて進入してくる方が評価は高いようです。野村さんはチョッピリ手前過ぎたのかな?と言う感じだったので、予選後の最後の練習走行でスピード感を重視した奥目で振り出す走り方に変更することにします。
 野村さんは振り出しの距離と角度を気にし過ぎていたようでしたが、試しに去年と同じ様な感覚で走ってみたところ…審査席から見ていても、こっちの方が抜群に良さそう…。直線で他の車に置いて行かれるようなことも無さそうだし、明日も大丈夫でしょう!って思っていましたが、野村さんはあんまりシックリ来てないみたい…。
26日(日)第5戦決勝
 残念ながら…天気予報通り、今にも雨が降り出してきそうな空模様です。
 朝一の練習走行はドライ路面での走行となり、良い感じに走りの最終確認を行うことができましたが…どのタイミングで雨が降り出すかわかりません。せめてこのまま単走ファイナルが終わるまで持ってくれれば…と思っていた矢先に雨が降り始めました。(涙)
 一度はピットロードに整列させたものの、突然の雨に対応するため車両を一度ピットに戻します。事前に作ってあった雨用のタイヤにチェンジし、いよいよ野村さんのスタートの時間となりました。
 今回もウエット路面での練習走行は一切無く、完全にブッツケ本番の状態です…。ここは一つ、野村さんの技術力を信じるしかありません。

野村さん・・・。もの凄い走りでした・・・。

単走ファイナル
 雨が降ったり止んだりする状況の中、前に走行した選手の走りを見ながら路面状況を良く確認します。野村さんが走行する頃、進入の振り出し付近は若干乾き始めている?と言う雰囲気ですが、1コーナークリップ付近から2コーナーへのアプローチはまさに「ツルツルのヌルヌル」という状況です。
 野村さんに路面の状況を伝え…コンディション確認の為のウォームアップ走行がスタートです。

 のむ:「かなりスベルクリン反応(※我々の専門用語で極端にグリップが低下すること)が出ておりますー」
 あべ:「進入の振り出しは何となく乾いてきましたが、クリップから先はツルツルみたいです。でも、何だか上手いこと行けそうですねぇ!」

 たった1周のウォームアップ走行でしたが、野村さんは何かを掴んだようでした。

 本番1本目…ここで野村さんは男を見せました。
 今までとは全く異なった路面コンディションではありましたが、進入スピード、ライン共に文句無しの鋭い走りを見せて99.28点を獲得。この時点で暫定5位のポジションに付けました。

 のむ:「いやいや、ツルツルだけど上手いこと行けたねぇ!」
 あべ:「スバラシイ!野村さん、半端じゃないっす!! 99.28点で今のところ5位です!」
 のむ:「よしよし、次は100点を狙うバイ!やり過ぎてハミ出ちゃったらごめんよ!」
 あべ:「進入は乾いてきたので、4速進入で行きましょう!」
 のむ:「了解っ!!」

 雨も止み、路面も回復に向かっていた状況だったので・・・次は車速を上げて一か八かの勝負に出ます。
 その2本目、野村さんは進入から物凄い角度っ!スピードもラインも完璧っ!何とかギリギリコース内にも納まり、まさに渾身の走り!!

 のむ:「良い感じじゃない?」
 あべ:「バッチリです!99.38点です!」
 この2本目の渾身の走りで、見事に3位で単走ファイナルを終えることとなりました。

 残念ながらこの後再び雨脚が強くなってきて、完全なウエット路面になってしまいましたが…次の追走トーナメントもガッツリ行きますよ!

雨の野村??? VS雨の村山選手の対決!
追走2nd STAGE ベスト16
 今回もシードの野村さんは無条件で追走2nd STAGEへ進出となり、村山選手との対戦となりました。
 
 あべ:「野村さん、相手は雨が得意っぽいですよ」
 のむ:「ねぇねぇあべちゃん、雨の野村って聞いたこと無い?」
 あべ:「そういえば、最近良く聞きますねぇ(笑)」
 
 野村さんが先行の1本目、その言葉通りに(笑)雨の中でも抜群のマシンコントロールを披露します。後追いの村山選手は付いて行くことができずに1コーナーでスピン・・・野村さんは大きなアドバンテージを獲得しました。
 後追いの2本目も安定した走りを見せつけてここは圧勝!さすが「雨の野村」ッス!(笑)
追走2nd STAGE ベスト8
 ベスト8の対戦相手は、前戦お台場のチャンピオン川畑選手です。
 1本目の先行、野村さんは単走と同じ様に文句無しの走りを披露しますが、後追いの川畑選手も負けずにビタビタで食らいつきます。ここは若干のアドバンテージ川畑選手となりました。
 続く2本目、野村さんもガッツリ行くしかありません。進入で離されないように気を付けながら振り出した瞬間、先行の川畑選手は振り出しで引っ掛かり、真っ直ぐになってしまいます。この川畑選手の大きなミスにより、見事に逆転っ!ベスト4進出となりました!

熊久保選手と好バトル!
追走FINAL STAGE ベスト4
 ベスト4の相手は前戦のお台場ラウンドでも対戦した熊久保選手です。
 前回はマシントラブルで無念の結果となってしまいましたが、今度こそお互い全力で戦い抜きましょうっ!
 1本目、野村さんの先行時、熊久保選手は完全にビタビタの状態で食らいつきます。ここは当然若干のアドバンテージ熊久保選手です。
 続く2本目、野村さんも負けずに進入からビタビタで行きますが、1コーナーのクリップ付近でイン側のラインに乗ってしまいます。「ブレーキを踏むのが早すぎた」と言うこの野村さんのミスにより・・・残念ながらここで敗退となってしまいました。(涙)
追走FINAL STAGE 3位決定戦
 今年2回目の3位決定戦・・・ここに来る予定ではありませんでしたが(涙)仕方ありません。
 その3位決定戦は今村選手との対戦となりました。勝負はサドンデスにもつれこみましたが、残念ながら僅差で敗退・・・。 敗因は直線で上手く合わせ切れなかったことのようですが・・・ホント惜しかったッス。

エビスも応援宜しくおねがいします!
第5戦総括
 今回の岡山ラウンドは無事にノントラブルで終えることができ、チームとしては久しぶりに100点を獲得です。(笑)非常に難しい路面コンディションの中、単走3位、追走4位、総合4位と言う成績も十分満足できる結果であり、同時にシリーズランキングも4位に浮上しました。とにかく・・・土曜、日曜、共に笑って過ごせたことが何よりで・・・それが一番だったかな?と言う感じです。
 次戦エビスは恐怖のデュアルファイナルズなので・・・何が起こるかわかりません。
 去年の嫌な思い出は忘れ・・・2連勝目指して頑張ります!!