HOME > SUPER GT

20158/30SUN第5戦 鈴鹿サーキット

予選では今季最高位となる3位を獲得
序盤にはトップも走行、ついに入賞を果たす

8月28〜29日、SUPER GTシリーズの第5戦、「44TH INTERNATIONAL SUZUKA 1000km」が三重県の鈴鹿サーキットで開催された。ダンロップとともにGT500を戦う、NAKAJIMA RACINGの「Epson NSX CONCEPT-GT」(中嶋大祐/ベルトラン・バゲット)は、前回の富士スピードウェイでのレースで、リタイアが続く長いトンネル状態から脱出し、入賞まであと一歩のところで完走を果たした。とはいえ、ライバルがウエイトハンデに苦しむようになってきた中、シリーズ最長のレースをノーハンデで挑めるメリットは測り知れず、ここからのシリーズ後半戦での巻き返しに、期待が大いにかかっていた。

 現在はSUPER GTの一戦として行われているが、鈴鹿1000kmはその時代の主流となってきたカテゴリーによって1996年から争われ、途中に中断があったとはいえ、実に44回目の開催となる伝統の一戦であり、夏の終わりを告げるレースとされている。当然、現在のSUPER GTとして最長のレースであり、決勝は4回のピットストップが義務づけになっている。Cドライバーとして3人目のドライバー登録も可能であるが、GT500ではレギュラーのコンビで挑むのが一般的だ。

例年ならば、残暑をもライバルにする戦いとなるのだが、このレースウィークは絶えずサーキット上空には雲があって、一度も青空に恵まれなかった。高い気温、路面温度を想定していたチームには拍子抜けの格好ながら、ダンロップはしっかりと対応できた。中嶋とバゲットが周回を重ねてセットアップを詰める一方で、後半は予選に向けてシミュレーションも行う。すると、バゲットがセッション最速となる1分47秒589をマークして、周囲を圧倒。まさに幸先のいい走り出しとなった。

そして、午後には公式予選が行われ、ここでもEpson NSX CONCEPT-GTは速さを見せ、バゲットが1分48秒022のタイムで3番手となり、難なくQ1をクリア。続くQ2では大祐が1分47秒785へと、さらなる短縮を果たして、今シーズンの予選最上位となる3番手を獲得、この好結果にチームのスタッフ全員から笑顔がこぼれることとなった。

だが、決勝レースは、予選のドライコンディションから一転してウェットコンディションに。公式練習の開始時こそ路面が黒く染められていたとはいえ、一部に限られてレコードライン上は乾いていた。全車が初めてウェットタイヤを履く、まさにギャンブルのような状況の中、スタート担当のバゲットは、明らかに他を圧するペースでレースを開始。スタートから間もなく1台を抜いた勢いをそのままに、デグナーカーブで一気にトップに立つと、そのままレースをリードしていったのだ。
しかし、周回を重ねてコース上の水量が変化するようになると、選択していたタイヤと路面状況がマッチせず、残念ながらポジションを落とすことになったものの、バゲットはひとつでも上のポジションを得るべく、走行を続けていった。

バゲットは懸命に周回を重ね、いったんは13番手にまで後退しながらも、28周目に中嶋へとバトンを渡す。中嶋が着実にラップを刻んでいくと、少しずつポジションも上がり、一時は8番手にまで順位を上げた。

 その後もふたりのドライバーはコンスタントなタイムで走りを続け、最終的にはポイント獲得圏内の9位でレースを終えることとなった。レース後、バゲットは「スタートでトップを走れたのは嬉しかったです。ただ、水の量が変わったら、厳しい状況になってしまいました。また、ハイブリッドシステムなどのトラブルもあったので、次のレースではトラブルが出ないようにしたいです」とコメント。
中嶋も「チームとダンロップさんが進めている開発の方向は間違ってはいないことを、今回のレースで改めて確信できました。ただ、決勝で上位争いをするためにはまだまだやらなければならないことがまだたくさんあると実感しています。とはいえ、今回ポイントを取れたことは非常に良かったと思います」と語っており、次戦へ向けて、手応えをつかんでいたのは間違いない。

 また、この展開を受け、ダンロップモータースポーツ部の斉脇課長は、「レース序盤のペースは良かったのですが、雨の量が変化してからはペースが上がりませんでした。スリックタイヤに交換してからは、マシンにトラブルが出てしまい、ペースが上げられなくなっていたようです。見せ場が最初だけになってしまったのが残念でしたが、その一方で今まで以上の手応えも得られましたので、次戦のSUGOではテストもやっていますし、もっとクルマを速くするべく、しっかり努力していきたいと思います」と語り、シリーズ終盤に向けて、さらなる進化を予感させてくれた。