ダンロップモータースポーツ

SUPER GT 第4戦【GT300クラス 決勝レポート】

開催場所:富士スピードウェイ

開催日:2022年8月7日

2022 AUTOBACS SUPER GT Round4 FUJIMAKI GROUP FUJI GT 100LAP RACE

2ヶ月のインターバルを経て開催された富士スピードウェイ(静岡県)でのSUPER GT 第4戦。前日の予選では、ダンロップタイヤ装着車両が全車Q1を通過し、好調さをアピールしました。その予選を受け、フロントローから61号車SUBARU BRZ、4番手からは10号車TANAX GAINERのGT-Rが虎視眈々と優勝を目指しスタートラインに付きました。そんな中、富士スピードウェイを一瞬の通り雨が襲います。サッと降った雨はせっかく上がった路面温度を下げ、路面を濡らしていきます。グリッドでも各車レインタイヤを準備。出走直前までタイヤ選択に悩まされるチームが続出します。しかし、70分間のスタート進行のうちに雨は完全に止み、雲間から太陽がでると、みるみるうちに路面が乾いていきました。これを見て、全車スリックタイヤを装着。定刻の14時にスタートが切って落とされました。

オープニングラップの1コーナーは大きな順位変動はなく通過。しかし、後方で20号車シェイドレーシングがコカ・コーラコーナーで接触。その後、レースに復帰するものの大きく順位を落とします。序盤からペースの上がらないBRZ。予選で使用したタイヤの温度域が合わず苦しい展開。すると好調の#10のゲイナーが16周目にBRZをオーバーテイク。ペースの上がらないBRZは後続に次々と飲み込まれていきます。俄然、ペースを上げた10号車は前を行く2台に対して追撃態勢に入ります。タイム差は変動するものの膠着状態が続くと、周回数はピットタイミングの30周に…。すると10号車もピットイン。大草りき選手からヨーロッパ帰りの富田竜一郎選手へドライバー交代を行います。シートに滑り込みタイヤ交換を終えた10号車。ジャッキを下ろし、エンジンをかけようとした富田選手。しかし、スターターが全く反応しないトラブルが発生してしまいます。これにより10号車はトップ争いから脱落。

タイヤ交換を終え、いきなりタイムを上げてきたのは、序盤苦しんでいたBRZでした。ドライバーを山内英輝選手から井口卓人選手へ交代を済ませると、決勝用に温存しておいたJAF-GT用のニュースペックタイヤに交換。ダンロップタイヤとこのインターバルで共に開発してきたタイヤがパフォーマンスを発揮します。前を走るマシンを次々とパスしていく井口選手。決勝用に投入されたこのタイヤはスティント後半も力強い走りを可能にしてくれました。さらに最終スティントで山内選手にドライバー交代を行うと、バランスを考慮しタイヤも4本新品に交換。山内選手もこのニュースペックのダンロップタイヤで躍動します。トップを走るメルセデスよりも速いタイムを叩き出しながらトップを追撃。20秒あったトップとの差が徐々につまりはじめ、2番手を走る11号車GAINER TANAX GT-Rを射程距離に捕らえます。するとトップを快走していたマシンをトラブルが襲います。パンクにより後退し、トップ争いは11号車GT-Rと61号車BRZのマッチメイクに…。

第3セクターで圧倒的な速さを見せるBRZの山内選手。一方、持ち前のストレートスピードで差をつけるGT3マシンのGT-Rの安田裕信選手。隙の無い安田選手のブロックをなんとかこじ開けようと、山内選手は最終コーナーで何度もインに飛び込み揺さぶりを仕掛けます。すると、13コーナーで安田選手の加速が鈍ります。このタイミングを逃さなかった山内選手。スープラコーナーで並びかけトップ奪還に成功します。抜き去ったあとは確実にギャップを築き、2位に6秒近い差をつける独走状態の山内選手は自身のSUPER GT参戦100戦目を優勝で飾りました。

2位もダンロップタイヤを装着する11号車が、そして4位に60号車のSyntium LMcorsa GR Supra GT、5位には96号車のK-tunes RC F GT3がそれぞれ入賞。上位5台のうち4台をダンロップタイヤ勢が占める結果となりました。

<GT300クラス 結果>
優勝 #61 SUBARU BRZ R&D SPORT DL
2位 #11 GAINER TANAX GT-R DL
3位 #18 UPGARAGE NSX GT3 YH
4位 #60 Syntium LMcorsa GR Supra GT DL
5位 #96 K-tunes RC F GT3 DL
6位 #56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R
22位 #10 TANAX GAINER GT-R DL
24位 #20 シェイドレーシング GR86 GT DL

詳しい結果はこちら
https://mos.dunlop.co.jp/motorsports/supergt/37245

GT300クラス/優勝 #61 SUBARU BRZ R&D SPORT

<山内英輝選手 コメント>
作戦としては1回目のスティントをなるべく長くとりたかったんですが、いろいろ上手くいかず27周とちょっと少ない周回数で入ってニュースペックのタイヤに交換しました。とにかく序盤は予選に合わせたタイヤできつかったですね。タイヤ交換をしたあとは井口選手が力強い走りをしてくれて、僕も安心して最終スティントに臨めました。11号車を抜くのに、なにかが崩せないと抜けないと思ったので、意味もなくインに入ったりして揺さぶりをかけた感じですね。向こうのタイヤがタレてきたこともあってかなんとか仕留められました。今回は井上エンジニアのセットとダンロップさんのニュースペックのタイヤが非常に良かったですね。次の鈴鹿は少し重くなってしまいますが、期待できると思っています。応援よろしくお願いします。」

<井口卓人選手 コメント>
走り出しからフィーリングは良く、グリップダウンはあるものの、最後までしっかりタイムを出せるタイヤなので、しっかりと走り切れました。ここ最近、決勝レースで苦しむことが多かったんですが、今回はワンスティントしっかり走り切れた安堵感にホッとしました。タイヤを用意してくれたダンロップさんとチーム、山内選手に感謝しかないですね。2回目のタイヤ交換もリア2本だけ交換という作戦をチームは提案してくれたんですが、僕はこのバランスが非常に良かったので4本交換を勧めました。最終スティントで山内選手が8秒台を連発してくれて、良いタイムで出してくれたので安心しました。次の鈴鹿も、今回履けたタイヤが非常に良かったので、期待できると思っています。

ダンロップタイヤ開発責任者/安田恵直

GT300クラスは想定した以上の結果に満足しています。テストで積み重ねたJAF-GT用の新しいスペックのタイヤがきちんと発動してくれました。GT3勢も上位に食い込んできれたのでレースの内容には非常に満足しています。この2ヶ月でやってきたことがきちんと実を結んでくれました。次戦の鈴鹿においてもこのパフォーマンスは維持できると思っています。61号車はウェイトが積まれるのでタイヤの摩耗も負荷も大きくなりますが、現状のテストでは問題なくいけることを確認しています。ぜひ次戦も期待してください。

メディア情報

次戦、第5戦は8月27-28日に鈴鹿サーキット(三重県)で開催されます。
引き続きダンロップタイヤ装着車両へ熱い応援よろしくお願いいたします。

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