第9戦・第10戦 鈴鹿サーキット国際南コース

2016/01/01

2戦連続の大逆転劇で角田と朝日が優勝
シリーズチャンピオンには宮田が輝く

国内最高峰のカートレース、全日本カート選手権KFクラス。その2016シリーズ最終ラウンドの第9戦/第10戦で、ダンロップはタイヤサプライヤーとして8名のドライバーをサポートした。
決勝日の天候は薄曇り。午前に行なわれた第9戦の決勝では、朝日ターボがポールから発進し、他車とトップ争いを繰り広げながら先頭を走っていく。

その後方から猛烈なペースで追い上げてきたのが、トラブルで予選を走れず最後尾からのスタートとなった角田裕毅だ。角田はレース中盤に2番手へ上がると、やがて朝日もオーバーテイク。そのままチェッカーまで走り切った角田が、待望のKFクラス初優勝を飾った。2位の朝日に続いて宮田莉朋と澤田真治がフィニッシュし、ダンロップ・ユーザーが1~4位を独占した。

午後に行なわれた第10戦(シリーズ最終戦)の決勝では、ポールスタートの宮田が前半戦をリード。レースが後半戦に入ると宮田は他車にトップの座を明け渡し、代わって澤田がバトルを演じながら先頭に立つ。この優勝争いに、予選のアクシデントで15番グリッドに沈んでいた朝日も急接近してきた。ラスト2周、澤田と他車とのトップ争いで接触が発生。これで先頭集団が乱れたスキを突いて、朝日が4番手から一気にトップへ躍り出た。朝日はそのままチェッカーをくぐって今季3勝目を獲得。宮田が2位でゴールした。
シリーズ全10戦を終了して、2016年のチャンピオンに輝いたのは宮田。ランキング2位には朝日が入った。全日本カート選手権の最上級クラスでダンロップ・ユーザーがチャンピオンに就くのは、2013年以来4年連続のことだ。

大小瀬 求

住友ゴム工業株式会社 ダンロップ モータースポーツ部

タイヤメーカー3社の力が拮抗している現状は分かっていましたから、技術陣といつも以上に綿密に討議を重ね、大会に向けてのタイヤ作りもレースで使うタイヤのスペック選びもギリギリまで力を尽くしました。この勝利はみんなでつかみ取ったものだと思います。今シリーズは開幕戦で痛い目に遭って、そこからタイヤそのものや開発のやり方を見直し、ここにたどり着くことができました。苦しいことが多かった分、達成感を感じています。
Miyata_f

3

宮田 莉朋Ritomo MIYATA

タイムトライアル 1番手
第9戦予選 2番手 / 決勝 3位
第10戦予選 1番手 / 決勝 2位

Miyataフル参戦は今年が最後になるかもしれないので、今年は苦手だったタイムトライアルで1番になれるよう全力を尽くしました。僕がKFクラスでここまでやってこられたのはダンロップさんのおかげ。感謝という言葉では足りないくらいの感謝を感じています。
Tsunoda_f

34

角田 裕毅Yuuki TSUNODA

タイムトライアル 24番手(ノータイム)
第9戦予選 24番手(ノースタート) / 決勝 1位
第10戦予選 22番手(リタイヤ) / 決勝 リタイヤ

Tsunoda今年の内に1勝できてほっとしました。茂原大会では宮田選手との優勝争いに敗れたのですが、その経験が今回に生きました。KFクラス1年目で、最初はスペシャルタイヤのグリップに戸惑うこともあったのですが、ようやく馴染めてきたように思います。

4

朝日 ターボTurbo ASAHI

タイムトライアル 2番手
第9戦予選 1番手 / 決勝 2位
第10戦予選 15番手 / 決勝 1位

朝日 ターボ第10戦の決勝は、最低でも表彰台には行けると思っていました。優勝はできたけれど、シリーズポイントで負けている宮田君がすぐ後ろでゴールしたことがすごく悔しかったですね。それでも、今年もダンロップがシリーズを制覇できてよかったと思います。
Sawada_f

2

澤田 真治Shinji SAWADA

タイムトライアル 3番手
第9戦予選 4番手 / 決勝 4位
第10戦予選 2番手 / 決勝 22位(リタイヤ)

Sawada去年はチャンピオンを獲れなかったのに、ダンロップさんが2年目もサポートしてくださったことに感謝しています。今年は苦しい一年だったけれど、この週末でようやくいい流れをつかめました。決勝では優勝争いができましたし、成長できたのかなと思います。