第1戦 岡山国際サーキット

2014/12/12

開幕戦のEpson NSX CONCEPT-GTは、
無念のリタイアを喫す

4月4〜5日、SUPER GTシリーズ2015の開幕戦、「OKAYAMA GT 300km RACE」が岡山国際サーキットを舞台に開催された。今年もダンロップは、GT500に長くパートナーとなっているNAKAJIMA RACINGの「Epson NSX CONCEPT-GT」(中嶋大祐/ベルトラン・バゲット)で挑む。また、GT500は新車両規定が導入されて2シーズン目。昨年はオフのテストで開発車両を用いられず、ライバルメーカーに遅れを取ったが、回を追うごとに溝は埋まり、終盤戦には確かな手応えを得られるまでに進化を遂げた。新たに同じラインから切られるスタートダッシュに、期待が込められたのは言うまでもない。
 NAKAJIMA RACINGは中嶋大祐とベルトラン・バゲットという、昨年と同じドライバーラインナップでさらに熟成された「Epson NSX CONCEPT-GT」で激戦のGT500に挑む。まずは土曜日の午前中に公式練習が行われ、雨がいつ降ってもおかしくないという状況の中、走行が重ねられる。当初の路面はウェットだったが、走行が始まると次第に路面は乾き、ドライタイヤでの走行も可能に。このセッションでは予選、決勝へ向けてのセットアップを進め、11番手につける。
そして、午後には公式予選が行われ、まずは第一の関門となるQ1の走行が始まった。ここでステアリングを握るのは中嶋だ。残り時間が8分となったところでコースイン、タイヤを入念に温めて、タイムアタックを敢行。コース全長が短いために各マシンのタイムはかなり接近するが、惜しくも15 位となり、Q2への進出はならなかった。
中嶋は「走り出しからフィーリングがつかめない状況で、悔しい結果に終わりました。決勝は気分を入れ替えて、頑張ります」とコメント。決勝レースでの巻き返しを誓った。
翌日の決勝日も天候は好転せず、引き続き雨は降り続いていた。朝のフリー走行は1分39秒559で12番手に。決勝レースのスタート時間が近づいても、不安定な状況は変わらず、ポツポツと雨が降り続くという天候の中、82周の決勝レースがスタート。スタートドライバーの中嶋は落ち着いたスタートを見せ、2周目には1台をパスして「Epson NSX CONCEPT-GT」はポジションを上げると、スピンで脱落したマシンもあり、やがて12番手に浮上する。
その後ひとつポジションを落としたものの、しばらくはその状態で走行を続け、スティント後半に力を残している様子がうかがえた。しかし、18周目に突然ホイールが脱落、コースサイドにマシンを止めることに。復帰はかなわず、バゲットに代わることなく、そのままリタイアとなった。「今年はタイヤのピークグリップを上げることに重点を置いて開発してきて、そのためにタイヤの構造やコンパウンドを見直してきた結果、『ドライで、まず1勝』と言うことができるタイヤになりました。それだけに今回は、天気がこんな感じなので残念です。」と、ダンロップモータスポーツ部の斉脇課長。次回からの巻き返しに期待したい。