第2戦 富士スピードウェイ

2014/12/24

GAINER TANAX GT-Rが初優勝!
GAINER TANAX SLSも3位で、ダンロップユーザーが上位独占

SUPER GTシリーズ2015の第2戦、「FUJI GT500km RACE」が富士スピードウェイで開催された。開幕戦はGAINERの「GAINER TANAX GT-R」(アンドレ・クート/千代勝正)、「GAINER TANAX SLS」(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム)がフロントローを独占し、話題を集めたが、決勝では気まぐれな天候に翻弄され、納得の結果を残せなかった。新たなダンロップユーザーであるR&D SPORTの「SUBARU BRZ R&D SPORT」(井口卓人/山内英輝)も、ほぼ同様の思いであろう。もちろん、それぞれ巻き返しを誓ったのは言うまでもない。

土曜日の午前中に行われた公式練習では、「GAINER TANAX SLS」が1分38秒271、「SUBARU BRZ R&D SPORT」が38秒442、「GAINER TANAX GT-R」が38秒462で、まるで示し合わせたかのように僅差で4〜6番手に並び、滑り出しは上々。続いて行われる予選にも、大いに期待が込められた。

予選Q1では、「GAINER TANAX SLS」を駆るビルドハイムの5番手、37秒796を筆頭に、「GAINER TANAX GT-R」の千代、「SUBARU BRZ R&D SPORT」の山内も、揃って突破に成功。特にターボを備えているとはいえ、2リッターエンジンのBRZがストレートの長い富士でも好タイムを出せたのは、持ち味である旋回性能の高さをタイヤが引き出したからに他ならない。

Q2においてもダンロップユーザーの快進撃は止まらず、「GAINER TANAX GT-R」のクートが37秒242で3番手に浮上し、「GAINER TANAX SLS」の平中も37秒318をマークして4番手で続く。さらに「SUBARU BRZ R&D SPORT」の井口も37秒958で、10番手につけることとなった。

決勝では、まず「GAINER TANAX SLS」のビルドハイムと「GAINER TANAX GT-R」のクートがポジションを入れ替えたものの、3、4番手からの好発進となり、トップから大きく遅れを取ることなく周回を重ねていく。そして早々とドライバー交代を行うとともに、給油時間を最小限としたことが功を奏して、やがて「GAINER TANAX GT-R」の千代がトップに浮上。さらに「GAINER TANAX SLS」の平中も2番手で続くことになる。

再びクートが乗り込んだ最終スティントでも、「GAINER TANAX GT-R」はトップを譲らず。後続に大差をつけて、嬉しい初優勝を飾ることとなった。一方、 「GAINER TANAX SLS」はビルドハイムが3台での激しいバトルの末に、3位でフィニッシュした。「今週はGAINERの2台が揃って表彰台に立てて、最高の結果となりました。これもチームが立ててくれた作戦が完璧で、クルマもタイヤも良かったから。皆さんに感謝します」と千代。また、「内容としては最高のレース。富士に対する、僕らのパッケージのパフォーマンスとして3位は上出来である反面、満足はできていないんですけれど」と平中は語っていた。

そして「SUBARU BRZ R&D SPORT」は8位でフィニッシュ。「今年から履くダンロップタイヤとマシンがかなりマッチするようになって、コーナリングがより良くなった。直線が長いコースだから、もっと苦戦するかと思っていましたから、今後に向けていい材料を得ることもできました」と、辰己英治総監督。

「今回はドライコンディションで勝負ができて、決勝レースの結果としてはGT-Rが1位、SLSが3位、そしてBRZが8 位と、3台ともに入賞できたので、今までやってきたことが結果として現れたということで満足しています。暑いレースが続きますが、それを自分たちの長所として戦っていきたいと思っています。ドライバーズタイトル獲得を目指して、頑張りたいと思います」とダンロップモータースポーツ部の斉脇課長は力強く語っていた。