ダンロップモータースポーツ

【決勝レポート】SUPER GT 第4戦 – FUJI GT 350km RACE

開催場所:富士スピードウェイ

開催日:2024年8月4日(日)

 

昨日の予選から一夜明け、迎えた決勝は気温35℃・路面温度56℃の中はじまりました。事前のウォームアップ走行でも非常に良いタイムを連発する64号車。6月のテストからロングランに自信のあったタイヤだけに期待が高まります。
 
スタートドライバーは伊沢拓也選手。安定したスタートで上位2台にしっかりと食らいつきます。しかし、GT300クラスの車両が現れると、徐々に前を走る100号車から遅れはじます。後ろから追いかけてきた14号車に交わされるも、その後は意地のドライビングで4位を守り切って31周目にピットイン。4本タイヤ交換を行い大草りき選手に車両を託します。しかし、大草選手もGT300を交わすためにラインを外すとピックアップが発生する現象に悩まされます。結果、64号車は6位フィニッシュとなりました。
 
一方、GT300クラスではマシントラブルが続出する週末となってしまいました。61号車は競り合いの中、3周目にリアディフューザーを失ってしまいます。96号車も24周目にピットへマシンを収めてしまいそのままリタイアすることに。そんな中、気を吐いたのは777号車のアストンマーチンでした。常に順位を守り続けます。ピット作業のタイミングで一瞬5位へ順位を落としますが、力強い走りで4位を奪還。BPOがきついなか価値ある4位を手にしました。
 
≪GT500クラス≫
優勝 #8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8 /BS
2位 #100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT /BS
3位 #38 KeePer CERUMO GR Supra /BS
6位#64 Modulo CIVIC TYPE R-GT /DUNLOP
全ての結果はこちら
https://mos.dunlop.co.jp/motorsports/supergt/54456
 

 
#64 Modulo CIVIC TYPE R-GT
伊沢拓也選手
「スタートしてからは自分のペースを守って走りました。正直路面温度が高すぎて、非常に厳しいところがありましたが、それでも十分戦えるだけの戦闘力がありました。本当に1歩2歩どころか、数歩ステップアップした感じで、この夏ダンロップタイヤさんがやってきてくれたことが実って凄く良かったです。次戦鈴鹿に向けては、同じ仕様のタイヤでは戦えないと思っているので、今回と同じステップを踏みながら着実に上を目指して頑張っていきたいと思います」
大草りき選手
「いつもに比べると凄く良いペースで走れましたが、トップ集団と比べると少しずつ後れをとってしまいました。特にGT300クラスをオーバーテイクするときにラインを外すとピックアップが付いて悩まされました。それ以外にもGT300の大集団の処理に手間取ったりと、僕自身のドライビングスキルも見直さなければいけない点もあり、次戦に向けてもっと勉強して、もう一度しっかりと戦いたいと思います。でも、本当に良いレースだったと思います」
 

 
≪GT300クラス≫

優勝 #65 LEON PYRAMID AMG /BS
2位 #4 グッドスマイル 初音ミク AMG /YH
3位 #56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R /YH
4位 #777 D’station Vantage GT3 /DUNLOP
10位 #11 GAINER TANAX Z /DUNLOP
14位 #60 Syntium LMcorsa GR Supra GT /DUNLOP
24位 #61 SUBARU BRZ R&D SPORT /DUNLOP
DNF #96 K-tunes RC F GT3 /DUNLOP
#777 D’station Vantage GT3
藤井誠暢選手
「持ち込みのセットアップはエンデュランス方向に向けて持ってきたんですが、公式練習でも苦戦してしまい、セットアップをガラリと変えてタイヤも信頼のあるものに変更しました。そうした途端、予選もバッキーンと前にこれて流れが変わりました。鈴鹿のレースの前にも話しましたが、ダンロップタイヤさんが用意してくれた新構造のタイヤが僕らの車の動きを良くしてくれ、グリップの落ちも少なく、ドライビングも凄くイーズィーで、まさか4位までこれるとは思っていませんでした。正直、苦しいと思っていたレースで上位にこれたので、鈴鹿は相性の良いサーキットなのでまた上位でフィニッシュできるように頑張っていきたいと思います」
 

 
ダンロップタイヤ開発責任者/安田恵直
「GT500クラスはウォームアップから良いタイムをマークでき、全体として良いプロセスを踏めてきたと思います。順位こそ優勝はできませんでしたが、ペースは決して悪くなく、相性の悪い富士でもしっかり戦えたことは良かったです。64号車にはタイヤの接地も良くしてもらうなど、セットアップ面でも協力してもらったので、想定温度を外してしまった第1スティントでもしっかり走れました。第2スティントでガツンと路面温度が下がりましたが、もともとそれくらいの路面温度が最適な温度域なので悪くなかったと思います。また、GT300に関しては車両トラブルやクラッシュがあったのは残念でした。弊社としてはそういうトラブルが多い中で777が孤軍奮闘してくれたので、ダンロップタイヤとして最低限の成績は収めたと思っています。ただ、持ち込みタイヤに関してはしっかりとデータを見直していきたいと思います。前回の富士ではトラブルを多く起こしてしまったことで不安な面もあったんですが、対策もしっかりしてきたのでしっかり走れて安心しました。鈴鹿では777号車は良いベースラインを持っているので、そこをしっかりサポートすること、そして他のチームへのエンジニアリングをしっかり行っていきたいと思います」