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2008年度D1第4戦岡山報告



お台場で壊れたリアまわりを修理


車両について
お台場でぶつかってしまったリア周りを修理する為に板金屋へ入庫しましたが、完成したのが出発の2日前になってしまい、非常にタイトなスケジュールになってしまいました。2日間しかないってことは、出来ることも限られてきます・・・。岡山のコースレイアウトは直線からサイドブレーキを使った進入になるので、油圧のサイドにしようと思っていたところですが・・・時間がないので今回は見送り!(言い訳)今回はクラッチディスク、レリーズシリンダー等のクラッチ周りを新品にしたほか、お台場で戻したウェイストゲートOUTのパイプもつくり直しました。一応、念の為にブレーキシューも新品にしとけば、現地で焦ることもないかなって感じでこれも交換。お台場で折れてしまった切れ角アップの試作ナックルは、強度不足の問題が解決できていなかったので・・・残念ながら今回はノーマルナックルで参戦です。

420mのストレートを走ります

26日(木) D1グランプリ公式練習走行、初日
岡山国際サーキットはD1初開催と言うこともあり、事前の練習走行日が2日間設けられました。僕らも初めての走行なのでデータ等は全く無く、ギア比や足回りのセッティング等、全て手探りの状態でした。又、スタート地点もこの日の練習走行によって決められました。土屋審査委員長が立ち会って、参加選手全員の意見を聞きながら直線距離を伸ばしていき、見た目の迫力が出るスピードに到達する為には、オートポリスとほぼ同じ様な距離(約420m)が必要となりました。ただ、今回の第4戦からスピードガンによる進入スピードの計測は審査基準には反映しないことになり、各車のパワー差を考慮する形になりました。これは昨今の審査でスピード重視(馬力競争)になっていることが、本来のドリフト競技とは矛盾していると言う意見が多かったからです。
僕らは新品に交換したサイドブレーキのあたりを付けながら、ギア比や足回りなどを徐々に確認していきます。この日はなかなかあたりをつけられずに苦戦しましたが、他には問題が無いようでしたので簡単な整備を行い、早めに撤収することにしました。

ピットに入り車のチェックを繰り返す
27日(金) D1グランプリ公式練習走行、二日目
前日にうまくあたりを付けられなかったサイドブレーキシューの再調整を行い、朝一の練習走行に臨みます。何周か走って様子を見ますが、荷重の乗る左側の効きが甘くてうまくリズムが取れないようです。どうやらシューを新品に交換したのが仇になり(汗)・・・きれいにあたりが付く前に表面が炭化してしまったようでした。このままでは時間ばかりが過ぎてしまうっ!!ってことで、今まで使用していたあたりの付いた中古のシューに戻し、とにかくサイドブレーキの心配だけは無くして走りに集中しなければなりません。岡山国際サーキットの審査員席は審査区間全体が見渡せる所に設置されていたので、直線の振り出しポイントやサイドブレーキを降ろすタイミング等が重要になってきます。午後の走行はこれらのポイントに注意しながら、審査員席付近で野村さんの走りを確認しました。あーでも無い、こーでも無いと、口で言うのは簡単ですが、実際にやるのは難しいんですよね!野村さん!!(良くわかります・・・)

雨の中練習走行へむかいます
28日(土) D1グランプリ予選、D1SL決勝
土曜日の朝の練習走行は、ドライ路面で走ることができました。サイドブレーキの調子も良くなり、野村さんも決勝に向けた走りに切り変えますが、残念ながらD1SLの開会式が始まる頃には雨が降り始めました。ウェット路面ではドライでのデータは全く使えなくなるので、夕方にもう一度ある練習走行で新たにデータを収集するしかありません。野村さんはリアの足回りとタイヤのエアーを若干変更した程度で、ウェット路面の中でも安定した走りを見せました。これなら抑え気味の走りでも、コースアウトさえしなければ翌日の1回戦は余裕で突破できそうです!(ちなみにここまで野村さんは一度もコースアウトしてないっス!)

朝から雨と霧がコースを覆った

29日(日) D1グランプリ決勝
決勝日も残念ながら朝から雨が降り続けています。生憎の天気ではありましたが、久しぶりの中国地方開催と言うこともあり、観客席は大勢のファンで埋め尽くされています。午後から天気は回復に向かいそうでしたが、1回戦は確実にウェット路面での走行となりそうです。

2本目でコースアウト

1回戦
完全なウェット路面で始まった1回戦、まずはウォームアップでどの位滑るのかを確認します。かなり手前からサイドブレーキを引き、車がどこまでアウト側に飛んで行くかを見極めます。野村さんはかなり抑えて走ったつもりだったようですが、想像以上に路面は滑るようで、かなり慎重に走らないと即コースアウトとなってしまいます。
1本目、まずはとにかく抑えてミスのないように走り、ポイントを取らなければなりません。110m地点からサイドブレーキを引き、無難に99.85点を獲得です。
続く2本目、次はもう少し車速を上げて進入しましたが、審査員席前のアウト側に飛び出してしまい点数は入りません。
最後の3本目、同じように110m地点でサイドブレーキを引き、車速も十分ではありましたが、最後の2コーナーで痛恨のスピン!! これでは点数は入りません。
今回は他の選手もスピンやコースアウトが多く、ベスト16進出のボーダーラインは99.5点となり、野村さんは10位で1回戦を突破しました。
でも、残念ながらノーコースアウトの記録はここでおしまい・・・。

ベスト16の対戦相手は上野選手

追走ベスト16
追走初戦の相手は同じ6気筒対決となる上野選手です。上野選手の車両は700ps近く出ていますが、ウェット路面では加速スピードはそれほど変わらないはずです。ロングサイドを武器とする上野選手に立ち向かうには、並走で走ってイン側に入るより、真後ろから振り出してアウト側を行くラインを通る必要があります。野村さんの後追いで始まった1本目、上野選手はオーバースピード気味で進入し、審査員席前でコースアウトをしてしまいます。野村さんもこれにつられて同じようにコースアウトをしてしまいましたが、先にハーフスピンでコースアウトした上野選手に減点があり、7:3で野村さんがアドバンテージです。入れ替えて2本目、後追いからほぼ同時に振り出した上野選手が1コーナーで野村さんのイン側に入り込み、その先の振り返す直前で野村さんは大きくドリフトが戻ってしまいます。この判定は7:3で上野選手となり、勝負は再戦に突入です。
この時、路面は徐々に乾き始めてる感じで、上野選手との車の馬力差が出始めているみたい!野村さん、ブーストを上げましょう!!ってことで、ドライ用の1.6kまで上げてサドンデス開始!
1本目、野村さんは後追いから終始上野選手のイン側に入り込み、6:4でアドバンテージを取ります。入れ替えて後追いでは、上野選手が1コーナーの進入で野村さんのイン側に入りますが、詰めすぎて接触してしまいコースアウト!!これで野村さんはベスト8に進出です!!

ベスト8は今村陽一選手対戦

ベスト8
続くベスト8はお台場のエキジビジョンマッチでも優勝した今村選手です。熟成された車と実力者の今村選手とのコンビは、非常に強敵です。1本目、野村さんの先行でスタートし、今村選手は後ろからほぼ同時に振り出して野村さんのイン側に入り込みます。若干の接触がありましたが、野村さんは何とか耐えてそのまま2コーナーを抜けます。今村選手は若干ドリフトが戻ってしまうシーンもありましたが、何故か(距離が近かったからかわかりませんが)5.5:4.5で今村選手にアドバンテージが付きました。入れ替えて後追いで、野村さんも同時に振り出して今村選手のイン側に飛び込みます。野村さんは1コーナークリップの辺りで内側に巻き込むように入って行く今村選手に対して止めきれずに接触をしてしまいますが、両者共に2コーナーを立ち上がり、審査を待ちます。
この判定は・・・勝者今村選手。
モニターで見ている限り、あれあれ??って感じだったので聞いてみると、どうやら今村選手に対する当て方が悪くて野村さんの負け、と言うことでした。
残念ながら、ここで敗退です・・・。ちくしょーーー!

次戦も頑張ります

第4戦まとめ
今回は板金後の作業日数が2日しかなく、車の状態が完全ではなかったのが敗因かもしれません。基本的なセッティングは熟成されていますが、ナックルや油圧式サイドブレーキ等、他の車両と比べても劣っている部分がまだまだあります。次戦のオートポリスもサイドブレーキが要になるコースなので、必ず油圧式に変更し、現在制作しているナックルも間に合わせて車をより進化させなければなりません。

とは言ったものの、現在もシリーズランキングは2位をキープしています。次のオートポリスは優勝経験もあるコースですし、野村さん地元でもあるので、車の状態を完璧にして、目指せゼッケン1番です!!