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2009年度D1第3戦、第4戦岡山レポート


車両について
第1戦エビス、第2戦オートポリス共に何とかノントラブルで終えることができましたが・・・次の第3戦から、何が起こるかわからない恐怖のデュアルファイナルズが始まります。(ハッキリ言って、超イヤ)
土曜日、日曜日共に決勝日となるこのデュアルファイナルズでは、何としても車両のトラブルだけは避けなければならないのです。万が一金曜日の時点でエンジンブロー!何てことになったら、完全にお手上げ→2戦分を棒に振ってしまうことになり、その瞬間にシリーズ争いからも脱落してしまいます。
守りに入りすぎて好成績を収められないようでは意味がありませんが、あまり車に鞭を入れて無理をしすぎ、最後まで持たないのはもっと問題です。この攻守のバランスをうまく保ちつつ、最後まで全力で戦い抜くにはチーム力が全てのカギとなり・・・本当に一瞬も気が抜けないプレッシャーとの戦いになります。とにかく準備の段階から最善を尽くし、ノントラブルで終えられるように頑張るしかありません。(マジで超胃が痛い)
車のセッティングに関してはオートポリスで失敗したリアトーアウトはやらず、トータル4mmインと言ういつもの感じのアライメントで今回は行くことにしました。
岡山までの長距離に備えて、トラックのタイヤも新品に交換(勿論ダンロップ SP LT33!)して、これで準備は完璧!!のハズです・・・。

直線距離はオートポリスとほぼ同じです

25日(木) 練習走行日
今回は金曜日に予選が行われるため、木曜日から練習走行が設けられました。
梅雨時には珍しく雨が降る気配もなく、このままいけば日曜日までずっとドライで走れそうです。
練習初日はセッティング等の確認をメインで行い、エンジン、足まわりのセットアップを詰めていきます。審査基準等、走りのことはあまり深く考えないで、とにかく車とコースに慣れることを優先して練習走行を行いました。

長い直線からの振り出し、減速しながら曲がります

26日(金) 練習走行日、第3戦予選
2日目も天候に恵まれ、完全にドライでの練習走行&予選になりました。
ここ岡山国際サーキットはオートポリスと同じくらいの直線距離なのにもかかわらず、1コーナーの進入ではかなり減速しなければならないコースレイアウトです。このため、昨年のようにウェット路面では評価の高かった「ロングサイド進入」をドライ路面でやろうとすると、1コーナーで早めにイン側に入って行くライン取りになってしまい、しかも減速感がバリバリであまり格好良くありません。(車速を乗せて奥目で振り出した方が良さそう・・・。)
他の選手の走りも見て色々と研究したので、僕らもボチボチ・・・本戦に向けて野村さんの走りをスポッター席からチェックして、細かい仕上げをしていかなきゃ!
27日(土) 第3戦決勝、第4戦予選
デュアルファイナルズの中で最も過酷なスケジュールである、決勝初日(土曜日)が始まりました。この日のうちに練習走行、1回戦単走、ベスト16、決勝、第4戦予選・・・と大忙しで、しかも全ての走行が終わった後、次の日に向けて車両のメンテナンスも必要になってきます。車、ドライバー、メカニックの全てにおいて負担が多いこの土曜日をどうやって乗り越えるかが、今年のシリーズの勝敗を左右すると言っても過言ではないでしょう・・・。

果敢に攻める野村さん


1回戦単走
野村さんは今回もゼッケン1番!なので、最後尾からのスタートとなります。
1本目は上位選手の点数を見ながら、とりあえずボーダーラインより上の得点を狙って行きます。
とりあえず抑えた走りでも・・・平均98.57点で暫定13位となり、この時点でベスト16進出確定っ!
前回のオートポリスでは1本目で失敗して「あわわわわ」になっちゃいましたが、今回はバッチリっす!
と言うことで2本目は思いっきり行きましょう!!って言ったら、残念ながら失敗に・・・。
まぁ、これもファンサービスですから!?

ベスト16スタート前


追走ベスト16
ベスト16初戦の相手は前回のオートポリスでも戦った、チームWELDの山下選手です。
野村さん後追いの1本目、ほぼ同時に振り出して山下選手のインに飛び込みますが、1コーナーの立ち上がりから若干離されて気味になってしまい五分の判定です。続く先行の2本目では山下選手も同じように進入して野村さんのインに飛び込んできますが、立ち上がりで若干ドリフトが戻ってしまいます・・・。非常に僅差ではありましたが、野村さんは何とかベスト8に進出です!

ベスト4へ進出!


ベスト8
続くベスト8の対戦はゼロクラウンの時田選手です。
1本目、野村さんは後追いから先に振り出すロングサイド進入(これまた超カッコ良い)で時田選手のインに飛び込み1コーナーに進入!!このプレッシャーに負けてしまったのか、時田選手はそのままコースアウトをしてしまい姿勢が乱れてしまいます。
これで野村さんは大きなアドバンテージを獲得しました。
野村さん先行の2本目、両者共に素晴らしい走りでしたが、時田選手はこの差を引っくり返すことができずに勝負あり!野村さんはこれでベスト4進出です!!

ダンロップユーザー対決!

ベスト4
ベスト4では同じ「DIREZZA SPORT Z1 ☆SPEC」を履く日比野選手との対戦です。
かなりの馬力差があるこの対戦、いかに相手に合わせられるかが勝負の分かれ道となります。
野村さん後追いの1本目、直線から懸命に合わせながら1コーナーの進入で詰め寄りますが、車速を合わせきれずに2コーナーのアプローチで日比野選手の後ろに回ってしまいます。
これで若干のアドバンテージが日比野選手に付きました。
入れ替えて2本目、野村さんは今までと同じように直線からスピードを生かした走りで進入しますが、日比野選手は若干遅れて1コーナーに飛び込みます。審査員席前でタイヤ1本分コースアウトしながらも必死に喰らい付いて行く日比野選手ですが、その走りにあまり乱れはありません。その結果、1本目の野村さんの減点の方が大きいと言う判定になり・・・残念ながら、ここで敗退です。
(日比野選手、初優勝おめでとうっす!)

Rd3終了後も明日に備えてのメンテナンス

・・・いつもならここでお疲れ様でした!となり、宴の席へGO!なのですが・・・今回はそうは行きません。
全ての走行が終わった後、車のメンテナンスをしなければならないのです。
オイル交換は勿論、各部の点検を行い、翌日の戦いに備えます。
この時点で皆ヘトヘトの様ですが・・・次の日もがんばりましょうね!!!
28日(日) 第4戦決勝
前日の長い一日はノントラブルで乗り越えることができましたが、まだまだ油断はできません。恐怖のデュアルファイナルズ2日目が無情にも始まろうとしています・・・。野村さんもマシンもメカニックも、疲労はピークに達していますが、集中力を切らすことなく全員で一丸になって戦い抜くしかありません。
予選(27日に開催)
デュアルファイナルズでの開催は時間の関係もあり、2日目に進める予選の方法が変則的になりました。基本的に第4戦の予選は、前日の土曜日に行われます。
第4戦の決勝進出者(日曜日)は金曜日の予選不通過者の再走行による得点と、土曜日の1回戦単走の得点をミックスした順位によって選抜されます。非常に複雑でわかり難いかも知れませんが、全参加者に公平性を期した苦肉の策??となっており、特に大きな問題もおこらず、無事に予選は終了しました。

きました!6位に浮上

1回戦単走
心配されていた雨も降らず、真夏日のような気候の中、1回戦が始まりました。両日ともに同じコースでの戦いとなるデュアルファイナルズの唯一の利点として、後半につれて走りの精度がドンドン高くなっていくと言うことがあります。野村さんも2日目の1回戦単走は前日よりもリラックスしており、ベスト16進出については特に何も心配しませんでした。
第3戦終了時もランキング1位の野村さんは、この日も最後尾からのスタートとなります。前日と同じ様に、1本目は抑えた走りをしつつ、ボーダーラインより上の得点を狙って行きます。車速を乗せながら奥で振り出す無難な走りでも暫定10位の得点を叩き出し、野村さんはこの時点でベスト16進出が確定となりました。
ベスト16進出さえ決まってしまえば、こっちのモン!ってことで次は攻めた走りをチャレンジです。
前日の2本目は失敗に終わりましたが、この日は見事にロングサイド進入を決めて、平均99.07点を獲得し、6位まで順位を上げることができました!

走行後に黒井選手と話しました

追走ベスト16
デュアルファイナルズ2日目の追走初戦は、黒井選手との対戦となりました。
野村さん先行の1本目、進入から非常に近い距離で1コーナーに進入する黒井選手は、審査員席前から先の2コーナーでも野村さんに詰め寄ります。
ここは若干のアドバンテージ、黒井選手です。
続く入れ替えの2本目、先行の黒井選手が直線でシフトミスによって失速し、野村さんはこれにつられて1コーナーの立ち上がりでリズムを崩してしまいます。黒井選手からも「3速から4速へのシフトアップをミスした」と申告があり、勝敗はサドンデスへ持ち越したいと審査団に提案しましたが・・・。
その時点で走行を止めずに1コーナーに進入した野村さんにも責任があると言うことになり、残念ながらトータルでミスの大きかった野村さんが敗退となってしまいました。

次戦も頑張ります!

第3戦、4戦まとめ
D1初の試みとなるデュアルファイナルズは、ハッキリ言って「疲れた」と言う一言に限ります。
精神的にも体力的にも本当に限界のところで、残りの2開催共に同じことを繰り返すかと思うと・・・本当に今からゾッとしてしまいます。Tカーがあれば少しは楽になるのかもしれませんが、残念ながら緑号(1号車っす)は只今アメリカに・・・。
と、あまり泣き言ばかりも言っていられないので、とにかく今年はこの過酷なデュアルファイナルズを戦い抜き、シリーズチャンピオンを目指すしかないのです。事前の準備を完璧に行い、トラブルを起こさないことと車のコンディションを最高の状態で保つことだけを考え、次戦に備えたいと思います。
次まで約2ヶ月弱!油断してるとあっという間に過ぎちゃうので、早めに次のエンジンを造らなきゃ!