【GT300】
クスコDUNLOPスバルインプレッサ
雨中の追走劇で大健闘、3位表彰台を達成!

左から3位の山野哲也選手と       カルロ・ヴァン・ダム選手

 クスコDUNLOPスバルインプレッサは、前戦から佐々木孝太選手に代わってカルロ・ヴァン・ダム選手が新加入。08年全日本F3選手権チャンピオンの実力を発揮し、初めてのAWDインプレッサを着実に乗りこなして、デビュー戦で6位と大健闘した。今回、予選1回目に山野哲也選手が2番手のタイムをマークしてスーパーラップ進出を果たした。スーパーラップは、カルロ・ヴァン・ダム選手が、スキルアップのためにタイムアタック役を担当。カルロ・ヴァン・ダム選手は期待に見事に応えて、トップタイムをマークしてポールポジションを獲得。チームにとっては、ポール・トゥ・ウインを飾った第4戦セパン、第6戦鈴鹿1000kmに次ぐ、今季3回目のポールポジション獲得となった。
「最高の気分ですよ。2戦目のGTでポールポジションですから。ボクを信頼してアタックを任せてくれたチームに感謝したいです。難しいコンディションでしたが、クルマもタイヤもグッドでした。この前のレースでは事前にほとんど走れていませんでしたが、今回は決勝も自信があります」カルロ・ヴァン・ダム選手。
「1シーズンで3回のポールはなかなかないことですよね。ドライとウエット、さらに3回ともドライバーが違うなんてスゴイでしょ。明日はドライになればライバルも速いでしょうし、楽なレースにはならないですが、コンスタントなラップタイムはいいので、タイヤマネージメントをしっかりすれば、上位でフィニッシュできると思います」と山野哲也選手。

GT300クラスのポールからスタートした カルロ・ヴァン・ダム選手

 スタート直前に小雨となった66周の決勝レースは波乱の展開となった。ポールポジションのクスコDUNLOPスバルインプレッサは、カルロ・ヴァン・ダム選手が、前戦に続いてスタートドライバーを担当。小雨用のインターミディエイトタイヤを装着して臨んだが、雨が止んで乾き始めた路面にマッチせずに、1周目にはクラス2番手、2周目にはクラス4番手に後退してしまう。そこでドライ用のスリックタイヤに交換するためにピットイン。大きく後退するが、その後は安定したラップタイムを刻みながら着実にポジションアップ。各車がルーティンのピットインが始まる頃になると再び雨が降り始めた。カルロ・ヴァン・ダム選手は、チームの指示によってスリックタイヤでギリギリ走れなくなるまで走行を続けながら、ピットインのタイミングを待って、ピットに滑り込んだ。
 ウエットタイヤに交換した山野哲也選手は、クスコDUNLOPスバルインプレッサの特徴であるAWDを生かしながら、コンデションにマッチしたウエットタイヤを武器に、グングンとポジションをアップ。52周目にはクラス3番手にアップしてチェッカー。今季3度目の表彰台となる3位入賞を果たした。

スーパーラップではカルロ・ヴァン・ダム選手がアタックして、見事にポールを獲得

「安全に行くためにミディエイトにしたのですが、雨が止んでスリックに変えることになりました。でも結果としては後半に雨が強くなったのが味方してくれ、ピットインのタイミングもよかったし、タイヤは最後までもってくれて、ペースを落とすことなく最後まで行けました。今年は優勝もできたし3位も2回入ったし、これだけ上位入賞ができたのはチームとしても最高の成績だったのではないでしょうか」と山野哲也選手はコメントした。
「スタートはインターミディエイトでしたが、スリックに交換するタイミングもよかったです。ボクのスティントではいいペースで走れたし、雨が降り出してもスピードをキープできました。参戦2戦目で表彰台に立ててうれしい。素晴らしい週末だったと思います。チャンスを与えてくれたチームに改めて感謝しています」と語るカルロ・ヴァン・ダム選手。
「レースでは確実に安全に走れるようにインターミディエイトを選びましたが、走り出してみたら路面状況が予想とは違っていたので、すぐにスリックに替えました。後半、山野選手はレインタイヤで行ったのですが、ダンロップのウエットタイヤのブレーキング、コーナリング、ストレートの速さ、排水性のよさが発揮されました。見事な追い上げを多くのお客さんに見せられたのはよかったです。今季は最低2回の表彰台とシリーズ6位を目標にしていました。当初の目標以上の1回の優勝を含む3回の表彰台とシリーズ6位と、来年につながる成績を残せました。一年間、応援ありがとうございました」と大溝敏夫監督。
 最終戦の3位表彰台獲得によって、山野哲也選手はドライバーズランキング6位、クスコレーシングはチームランキング6位で激戦が展開された08年シーズンを締めくくった。来季は、新型インプレッサを投入、新たなチャレンジンの年として全開で行くというクスコ DUNLOP スバルインプレッサ、さらなる飛躍を期待したい。





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