第7戦 9月14日(日) ツインリンクもてぎ(栃木県)
Epson NSXは後方から果敢な追い上げを披露して5位入賞を果たす!
クスコDUNLOPスバルインプレッサは予選4位からトラブル発生で苦戦
最後尾から猛追したEpson NSX
9月13~14日、ツインリンクもてぎを舞台に、2008年スーパーGTシリーズ第7戦が開催された。第6戦鈴鹿1000kmから3週間のインターバルで迎えた第7戦は、全9戦中のラスト3戦として、タイトル争いにも重要な一戦となる。前回の1000kmから一転、レース距離は300kmで争われた。ツインリンクもてぎは、1周4.801km、ストップ&ゴーが続くテクニカルサーキットであり、ここでは過去7戦に渡ってNSX勢が優勝を飾っている。
ダンロップタイヤ装着車は、GT500クラスは、第1戦10位、第2戦5位、第3戦7位、第4戦、第5戦とリタイア、第6戦11位のEpson NSXと、今季からダンロップユーザーに加わり、第5戦ではスーパーラップに進出して6位入賞を決めたDENSO DUNLOP SARD SC430の2台。GT300クラスは、ダンロップユーザーとして2年目を迎え、唯一のAWDマシンであるクスコDUNLOPスバルインプレッサが参戦。第1戦6位、第2戦3位、第4戦セパンでは、抜群の速さでポール・トゥ・ウインを達成している。
今回のタイヤは、GT500とGT300ともにミディアムとソフトのコンパウンドを用意したが、予想される予選コンディションに合わせて、2クラスともにミディアムを選択した。
90度コーナーから最終コーナーに向かうDENSO DUNLOP SARD SC430
【GT500】
予選は、昨年と同様に、この1戦のみが従来のスーパーラップではなく、予選2回目がノックダウン予選で争われた。これはF1のノックアウト方式と同様に、予選時間を3分割して、セッション1とセッション2で、それぞれ指定順位以上になると、次のセッションに進めるという方式。1人のドライバーは2セッションまでしか走行できないので、セッション3まで進出すれば、必ず2人のドライバーが予選でタイムアタックをすることになる。また、1セットのタイヤしか使えないため、最後のセッションまでタイヤを持たせながらポールを獲るというのは、2人のコンビネーションとテクニックが要求される。また、タイヤとしても、3セッション、それぞれで良好なパフォーマンスを発揮しなければならない。
Epson NSXは、ラジエタートラブルで予選2回目のセッション1からタイム計測ができずに、セッション1で最後尾が決定。DENSO DUNLOP SARD SC430は、セッション3まで進出して、予選8位を獲得した。
グリッドでレースのスタートを待つEpson NSXの平中克幸選手
300km 、63周で争われた決勝レースは、ドライコンディションでスタート。Epson NSXは平中克幸選手がスタートドライバーを担当。1周目は14番手に順位を上げ、各車がルーティンのピットインを終えた時点で7番手までポジションアップ。51周目には6番手、59周目には5番手まで浮上してそのままチェッカーとなった。
「よくない流れだったが、このポジションでゴールできて、今は満足している。クルマのバランスは悪くなかった。ただスティントの後半は苦しくて、35号車を抜くのにてこずってしまった。だけど全般的には楽しめた」とロイック・デュバル選手は語った。
「金曜の走り出しはタイムがよかったが、予選ではラジエタートラブルで最後尾という厳しい事態になってしまった。でも、最後尾スタートということを考えれば、2人がうまくまとめてくれたいいレースで、次に期待できる状況だった」と中嶋悟監督はレースを振り返った。
予選8位からスタートしたDENSO DUNLOP SARD SC430は、アンドレ・クート選手がスタートドライバーを担当。7番手で快調に走行を続け、上位勢のピットインでトップに立った次の週の32周目にピットイン。だがピットでの作業違反があり、ドライビングスルーペナルティを科せられてしまい入賞圏内から脱落、13位でゴールした。
ペナルティで後退のDENSO DUNLOP SARD SC430
「予選はいい感じで走れていたのですが、レースではピットの作業ミスでペナルティをもらってしまい、きちんと走れなかったのが、もったいなかったですね。タイヤは順調に開発が進んでいるので、次のオートポリスでは、タイヤの性能を生かして、いい結果を残したいですね」とDENSO DUNLOP SARD SC430の加藤眞監督代行は語った。
第8戦(10月18~19日)は、オートポリスを舞台に開催される。アップダウンがあり、高速&中低速セクションが組み合わされたテクニカルなコースで争われる300kmレース。路面は荒く、タイヤに負担の掛かるコースでもある。毎回、着実に進化しているダンロップ勢だけに、ラスト2戦での上位入賞に期待したい。