【GT300】
クスコDUNLOPスバルインプレッサ
電気系トラブルのために14位でゴール
予選のアタックを終えた山野哲也選手
クスコDUNLOPスバルインプレッサは、金曜日の練習走行では、GT300クラスの9番手のタイムをマーク。ノックダウン方式の予選シミュレーションをしながら、特別性能調整とウエイトハンデで厳しい状況ながらも、クルマの着実な進歩が確認出来た走行だった。
いつものスーパーラップ方式の予選とは違い、土曜日の予選1回目は順位には関係はなく、予選としては基準タイムをクリアするだけの走行となった。予選2回目のノックダウン方式は、セッション1はGT300とGT500がそれぞれ15分間ずつ走行して、GT300は20台が10分間のセクション2へ進出。さらにGT300は10台が10分間のセッション3へ進出して、そこでスターティンググリッドが決まる。予選2回目は1セットのタイヤを使ってアタックをする。クスコDUNLOPスバルインプレッサは、まず山野哲也選手がセッション1を走り、セッション2、3は佐々木孝太選手がタイムアタックを担当した。タイムアップがするのは難しいノックダウン方式だが、クスコDUNLOPスバルインプレッサは、セッション毎にタイムアップして、予選4位を獲得した。
「セッション3では、タイムが出なかったのですが、最後に思いきって、コースアウトするギリギリまで攻めたら、ベストタイムを出すことができました」と佐々木孝太選手。
電気系トラブルで厳しいレースとなった
夕方には雨の予報もあったが、63周の決勝レースは、ドライコンディションで争われた。佐々木孝太選手がスタートドライバーを担当したが、走り始めてすぐに、クールスーツが作動せず、電動ポンプ式のドリンクが出ないというトラブルに見舞われた。さらにガス欠症状となる燃料系のトラブルも発生。ドライバー交代のための短時間のピットインでは修復できずに、そのまま山野哲也選手も厳しい状況での走行を強いられた。最後にはガス欠症状の解消を目的に追加の燃料補給をするためにイレギュラーのピットインをすることになった。結局、トップから1周遅れのクラス14位でチェッカーを受けた。
「レース中のラップタイムは、自分の予想より1秒くらい速かったです。でも途中で駆動系からの異音が発生したので、ある程度セーブしました。ドリンクが一滴も飲めない状況でしたが、なんとか最後まで走りきれてよかったです。クルマの調子よかっただけに、とても残念ですね。タイヤもロングライフで、レースでもタレが少なく、しっかり感が最後まで続いていました」と山野哲也選手。
暑さと格闘しながらも14位で完走
「電気系のトラブルで、クールスーツとドリンクが使えなかったのが厳しかったです。7位くらいは行けてたのに残念でした。次のオートポリスは、去年自分がポールを獲った好きなコースです。次はしっかりとポイントを獲りたいですね」と佐々木孝太選手はコメント。
「予選では、周回を重ねても安定感のあるタイヤに助けられました。レースでは、クールスーツやドリンク関係のトラブルが出てしまい、ドライバーはとてもつらい状況で走っていました。燃料系のトラブルも解消できませんでした。でも決勝朝のフリー走行では、オートポリスをにらんでのテスト走行も出来て、手応えをつかめました。次のオートポリスへ向けて、クルマは確実にいい方向に進んでいます」と大溝監督は締めくくった。
クスコDUNLOPスバルインプレッサは、特別性能調整で最低車両重量のアップと吸気制限によるパワーダウンで厳しい戦いが続いているが、進化を続いている。次戦のオートポリスは、アップダウンのあるテクニカルコースで、タイヤに負担の掛かるコースでもあるので、AWDのクスコDUNLOPスバルインプレッサにとっては、得意なコースでもあるだけに、さらなる活躍を見せてくれそうだ。