【GT300】
クスコDUNLOPスバルインプレッサ
ポールからマシントラブルするも完走!
山野哲也選手と佐々木孝太選手(左から)
第4戦マレーシアでポール・トゥ・ウインを飾ったクスコDUNLOPスバルインプレッサ。その結果、インプレッサは第5戦から特別性能調整の対象となり、車両重量と吸気を制限するエアリストリクターが変更され、一転、厳しい状況でレースを戦うことになった。
ドライとなった金曜日の練習走行では、クスコDUNLOPスバルインプレッサは、GT300クラスの13番手のタイムをマーク。パワーダウンと車重の増加で、今までのセッティングデータがリセットされる形となり、新たなセッティングの方向性を探ることになった。
ウエットで争われた土曜日の予選1回目は、山野哲也選手のタイムアタックでトップタイムをマーク。午後には豪雨となり、悪天候で予選2回目とスーパーラップが中止となり、クスコDUNLOPスバルインプレッサは、そのままポールポジション獲得が決まった。
「AWDは条件が悪いときに強さを発揮するので、そのチャンスをものにしないといけないと思いました。浅溝のウエットタイヤがコンディションにマッチしました。予選ではコースインの1周目にクリアラップを作るために必死になって走ったらスプーンで飛びだしてしまった。でも、それでどこまで行けるかがわかったのがよかったですね。ウエイトハンデや特別性能調整で重い状態なので、まずは完走というのがチームの目標」と山野哲也選手。
トラブルに見舞われたクスコDUNLOPスバルインプレッサ
日曜は雨も上がり、決勝は完全なドライコンディションとなった。クスコDUNLOPスバルインプレッサはドライセッティングを詰め切れていないこともあったが、1000kmというサバイバルレースに全力で臨んだ。スタートドライバーは佐々木孝太選手が担当、序盤から健闘したが、ペースアップは難しく、9周目にクラストップのポジションを譲ることになった。途中、マシントラブルでピット作業の時間も長くなってしまい、クラストップから33周遅れながら、クスコDUNLOPスバルインプレッサは17位で完走を果たした。
「マシントラブルがありましたが完走という結果を残せました。ポイントランキングでは、ポールの3点(ドライバーズポイント)と完走の1点(チームポイント)を加算できました。セパン以降、特別性能調整で車重が増え、ウエイトハンデも加わり厳しい戦となっています。次戦のもてぎは、事前テストでもいい方向性が見えているので、予選は10位以内、決勝では6位以内に入り、ポイントを加算したいです」と大溝敏夫監督は決意を語った。
決勝でのピット作業
「車重が重い状態でもポールを獲れたのはよかったです。今のインプレッサの状態では、ドライではこれが精一杯です。クルマのセットアップも進んでいますが、まだまだ厳しく、表彰台に戻れるのには時間が掛かりそうですが、全力で頑張ります」と山野哲也選手。
「金曜から走り出し、セッティングを詰め切れない部分がありました。土曜はウエットでポールを獲れたのはよかったのですが、ドライのセットアップができずに、決勝は厳しい戦いになりました。セパン以降、テストと2戦を戦ってクルマのポテンシャルが上がり、方向性も見えてきたので、次はもう少しプッシュできると思います」と佐々木孝太選手。
優勝のセパン以降は、特別性能調整での車両重量アップと吸気制限によるパワーダウンで厳しい戦いを強いられているDUNLOPスバルインプレッサ。次戦のツインリンクもてぎは、ストップ&ゴーのテクニカルサーキット。菅生、鈴鹿と着実なレベルアップを見せるDUNLOPスバルインプレッサが、さらなるパフォーマンスを発揮することを期待したい。