DUNLOP MOTORSPORT
チーム紹介
Epson NSX CONCEPT-GT、3位で初表彰台を獲得
8月9~10日、富士スピードウェイ(静岡県)においてSUPER GT第5戦が300kmレースとして開催された。
ダンロップは昨年同様GT500クラスのNAKAJIMA RACING「Epson NSX CONCEPT-GT」(中嶋大祐/ベルトラン・バゲット)、GT300クラスの「GAINER Rn-SPORTS SLS」(10号車=植田正幸/山内英輝)、「GAINER DIXCEL SLS」(11号車=平中克幸/ビヨン・ビルドハイム)の2台、計3台にタイヤを供給。今回準備したタイヤはGT500/300両クラスともドライ(ミディアム/ソフト)、レイン浅溝(ミディアム/ソフト)、レイン深溝(ミディアム)の3タイプ5種類を持ち込んだ。
入場者数:予選日18,500人 決勝日 26,500人

出走の準備に余念のないスタッフたち

この週末は台風11号が日本に接近しており、その影響で天候が心配されていた。それでも夏休み期間で5月以来の富士開催ということもあり予選日の朝から大勢のファンが富士スピードウェイに詰めかけた。シリーズも後半戦に入り、シリーズ序盤から活躍している車両はハンディウエイトが搭載され苦戦。比較的軽量(Epson NSX CONCEPT-GTは2kg)であるホンダ勢には大きなチャンスとなった。朝に行われた公式練習は曇り/ドライというコンディションで行われた。このセッションで、中嶋がトップから0秒297秒差となる1分30秒698で5番手タイムをマーク。ドライ路面で上々の走り出しとなった。

予選Q1突破は僅差でならなかったが手応えを感じるものとなった

ノックアウト方式の公式予選、Q1はほぼドライコンディションで始まった。中嶋は朝の公式練習よりタイムを縮めて1分30秒581をマークするも、Q2進出のボーダーから0秒128差の11位で終了。残念ながらQ2への進出はならなかった。「自分では精一杯走ったつもりですが、終わってみるとわずか0秒1ほどの差でQ2に残れませんでした。本当はちょっとしたことで0秒1が縮められたのではないかと思うと悔しいです。でもここまで来れるようになってチーム全体が上向きになっています。こんな気持ちはGT500に乗って初めてなので、もっと突き詰めていきたい」と中嶋は手応えを感じ取っているようだった。

台風11号の影響で雨が強くなったり弱まったりの難しいコンディション

10日は朝からまとまった雨が降ったり止んだりの天候。朝のフリー走行は雨/ウエットのコンディションで、9番手とまずまず。雨模様となるであろう決勝レースに向け順調に作業は進んで行った。66周の決勝レースは15時にセーフティカー(SC)先導でスタートが切られた。2周でSCが隊列から離れると本格的なバトルが開始。中嶋は6周目には8位まで順位を上げたが、強い雨が降り出すと9位に順位を落として慎重な走行を続けた。10周目には雨量が増えたこともありSCランとなり、さらに雨脚は強まりこれ以上の走行は危険と判断され17周で赤旗が掲出されレースは中断。しばらく天候の回復を見ることとなった。

早めのピットインで浅溝タイヤへの交換が決まった

30分間の中断後、レースは再開。深溝タイヤで走行していた中嶋は、雨量が減った中でタイヤのパフォーマンスが落ちペースが上がらないことで、ピットに無線で連絡。早めのピットインでタイヤを浅溝に交換し追い上げるという作戦を採ることとなった。24周でピットインした車両にバゲットが乗り込みタイヤは浅溝へ。これでトップ車両から周回遅れ、最下位の15位へ順位を落とすこととなった。しかし作戦は当たり、雨量の減ったコースでバゲットがその時点での最速ラップをマークするなど追い上げを開始した。

後半はバゲットが3位まで順位を上げて走行

折り返し点となる33周あたりからドライバー交代と給油のためにピットインする車両が出始めると、バゲットは順調に順位を回復。トップとも同一周回となり、45周目には3位まで順位を上げることに成功した。2位の車両とは約10秒、4位の車両とは約8秒の差があり、ほぼ単独走行の状態だった。終盤50周を過ぎたあたりで雨が強く降ったり弱まったりして不安定となったが、バゲットは3位を守りながら周回。57周目あたりで激しい雨となり59周目にはSCランとなった。しかしコースコンディションは回復せず、レースはSC先導のまま66周でチェッカー。バゲットが3位でゴールし、今季初の3位表彰台を獲得した。

GT500初表彰台を獲得した中嶋とバゲット

「大祐の判断が良くて、バゲットも素晴らしい走りを見せてくれた。もちろんクルマも良くなったし、ようやくシーズンが始まったかなという感じ。レースに参加しているぞという気持ちになったし、チームスタッフの気持ちも高まって良かった。これからもまだまだ頑張ります」とピット前で笑顔の中嶋悟監督。「晴れの時からいい感触でしたし、これまでのレースのように雨を望んでいたわけではありませんでした。GT500では初めての表彰台で素直にうれしいです。ダンロップタイヤは去年からずっと全力でタイヤを開発してくれて本当に感謝しています」と中嶋大祐はまだ興奮さめやらぬ様子。バゲットも「こんな早い時期に表彰台に行けるとは思いませんでした。ダンロップタイヤのパフォーマンスのおかげです」と終始笑顔だった。





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ニュルブルクリンク2014