DUNLOP MOTORSPORT
チーム紹介
第5戦 8月17日(土)~8月18日(日) 鈴鹿サーキット(三重県)
厳しい戦いとなったEpson HSV-010
13位完走で連続ポイント獲得ならず!

Epson HSV-010は着実に周回を重ねた

 8月17日~8月18日、2013年スーパーGTシリーズ第5戦「42h INTERNATIONAL Pokka Sapporo 1000km」が開催された。全8戦で争われるシリーズは、いよいよ後半戦に突入。タイトル争いも熾烈さを増している。この1000kmレースは、今年で42回目を迎える伝統の耐久レースであり、06年からスーパーGTシリーズの一戦に組み込まれた。1周5.807km、テクニカルコースである鈴鹿サーキットを舞台に、シリーズ最長となる真夏の過酷な1000kmに渡るバトルが展開された。
 ダンロップは、今季、GT500クラスは1チーム1台、GT300クラスは1チーム2台のマシンにタイヤを供給する。GT500クラスは、ダンロップユーザーとして9年目を迎える「NAKAJIMA RACING」が、デビュー以来4シーズン目となるHonda HSV-010 GTの「Epson HSV-010」で参戦。09年から実施されてきた車両規定が今シーズン限りで一新されることから、現行マシンでのレースは今年が最後となる。2010年にデビューしたHSV-010 GTは、当初からコーナリングが得意なマシンであり、毎年、ポテンシャルを高めている。
GT300クラスは、ダンロップユーザーとして4年目となる「GAINER」(ゲイナー)。昨年は「Audi R8 LMS Ultra」、今季は「Mercedes-Benz SLS AMG GT3」と、FIA GT3仕様の最新モデルを投入。2カーエントリーとして開発体制も強化し、悲願のタイトル獲得を目指す。
 今回用意したタイヤは、GT500クラス、GT300クラスともに、ドライ用は、ミディアムとハード。前戦のマレーシアで使用したタイヤをベースに、グリップ性能を高めて、SUGOに合わせた特性に仕上げている。ウエット用は浅溝と深溝、ともにミディアムとハード。予選は、GT500はドライ用のハード、GT300はドライ用のミディアムで出走した。

予選14位となったEpson HSV-010

【GT500】
 今季、「NAKAJIMA RACING」は、チーム加入4年目となる道上 龍選手と、新たに中嶋大祐選手が父・中嶋 悟総監督のチームに加わった。昨年はGT300クラスでCR-Zを戦い、スーパーフォーミュラ(フォーミュラ・ニッポン)には「NAKAJIMA RACING」から参戦している。
 デビューイヤーにチャンピオンを獲得したホンダHSV-010 GTは、年々進化を重ね、ラストイヤーとなる今季は、ラジエターの位置を前輪の後方からフロントに移動。「スワンネック」と呼ばれる新型リヤウイングを新投入し、さらなるポテンシャルアップを図っている。
「NAKAJIMA RACING」は、昨年の第2戦富士でポールポジション獲得し、第7戦オートポリスでは2位、最終戦(第8戦)もてぎでは3位とウエット絡みの難しいコンディションでは、高いパフォーマンスを発揮してウエットに強いダンロップを印象づけた。今年の開幕戦岡山では、ウエットの予選で2番手につけた。第4戦SUGOでは8位入賞を果たし、待望の今季初ポイントを獲得し、注目の第5戦鈴鹿1000kmを迎えた。
 土曜の予選日は、真夏の快晴となった。午前9 時20 分から2時間に渡る公式練習は、気温30℃、路面温度34℃というコンディションで始まった。Epson HSV-010の予選に向けての走行がスタート。道上 龍選手と中嶋大祐選手は、45周の計測ラップを走り、14番手のタイムでセッションを終えた。
 午後2時、気温35℃、路面温度47℃という猛暑の中、15分間で争われるノックアウト方式の予選1回目、Q1がスタート。GT300に続いて行われたGT500のセッションでは、中嶋大祐選手がタイムアタックを担当したが、タイヤと路面コンディションのマッチングが悪く14番手となり、トップ8台が進出して12分間で争われるQ2への進出ならす。決勝は14番手グリッドからのスタートが決まった。
「練習走行からいい手応えが得られず、予選でもタイムが伸びずにQ2に進出す路ことが出来ずに残念です。明日はポイント獲得できるように頑張ります」と中嶋大祐選手。

中嶋大祐選手と道上 龍選手

 決勝当日、朝8時30分から行われたフリー走行は、直前に小雨がパラらついたこともあって、気温28℃、路面温度は30℃と少し涼しかった。道上 龍選手が1分55秒734と6番手のタイムをマークしてセッションを終えた。この早朝のコンディションでは好タイムをマークすることとなった。
 1000km、173周の決勝レースは、午後12時30分にフォーメーションラップがスタート。気温34℃、路面温度47℃という猛暑となった。スタートドライバーの道上 龍選手は、順調に周回を重ねて行った。今回、猛暑のコンディションとタイヤのマッチングが悪かったこともあり、5回のピットストップで6スティントという作戦をとった。ライバル勢より1回ピットストップが多いために、上位入賞するためにはペースアップする必要があったが、ポジションをアップするには厳しく、粘りの走りでレースは着々と進行。途中でセーフティカーランもあったが、結局10位までのポイント圏内には届かず、13位完走というリザルトとなった。

Epson HSV-010のピットイン

「鈴鹿の夏は想像以上に暑くて辛いレースとなりました。富士へ向けては、新たなチャレンジをしている最中なので、それがいい結果に結び付くことを期待しています」と中嶋 悟総監督。
「今回は、タイヤとコンディションのマッチングが悪かったので5回のピットインで6スティントを走りましたが、結果的には上位を目指そうと思ったら5スティントで合わせ込んで行かなければダメですね。タイヤは次に向けて新たなトライをします。オートポリスのテストもあるので、富士ではいい結果を出したいです」と道上 龍選手は決意を語った。
「今朝のフリー走行は気温が低かったこともあり、その分グリップ感も増えて少しいい手応えはあったのですが、決勝のように暑くなると、また同じような状況になってしまって厳しかったです。ダンロップさんも頑張ってくれているので、次ではその成果が出るのを楽しみにしています。ドライバーとしても毎周ミスなく走って、いい結果を出したいと思います」と語る中嶋大祐選手。

富士に向けての新たな準備も進行中である

 今回、Epson HSV-010は、いい結果を残すことはできなかったが、日々、勝利を目指して、タイヤとマシンのポテンシャルアップの戦いは続いている。
 第6戦(9月7~8日)は高速セクションとテクニカルセクションが組み合わされた、今季2回目となる富士スピードウェイが舞台となる。毎回、ハードな好バトルが展開される見どころ満載のサーキットである。次戦では道上 龍選手と中嶋大祐選手が、Epson HSV-010を駆り、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか、見逃せない一戦となる。





Global Race Category
Domestic Race Category
Motercycle
ニュルブルクリンク2014