【GT300】
クスコDUNLOPスバルインプレッサ
ウエイトハンデに苦しみ、14位でゴール
優勝から一転、厳しい戦いとなったクスコDUNLOPスバルインプレッサ
第4戦マレーシアで、圧倒的な速さを発揮してポール・トゥ・ウインを決めたクスコDUNLOPスバルインプレッサ。待望のAWDインプレッサ初優勝を達成したが、その速さによって、特認車両として参戦するインプレッサは、第5戦から参加条件が変更になった。
従来は、エアリストリクター/車両重量が、39.2mm×1/1175kgであったが、同じリストリクターの場合は、100kgの重量となる。エアリストリクターと車両重量の組み合わせは、選択肢があるため、チームはリストリクターの口径を下げる(パワーダウン)方向で、38.4mm/1225kgを選び、50kgの重量増に抑えた。だが、今回は前回までの成績によって+60kgのウエイトハンデを搭載するという厳しい条件でレースに臨むことになった。
ウエットとなった金曜日の練習走行では、クスコDUNLOPスバルインプレッサは、1回目にGT300クラスの4番手のタイムをマーク。ウエットで真価を発揮するAWDだが、やはりパワーダウンとウエイトハンデの影響は大きかった。
土曜日の予選1回目は、佐々木孝太がタイムアタックしたが、クスコDUNLOPスバルインプレッサは、予選13位に終わり、スーパーラップ進出はならなかった。第4戦では2番手に1秒394差という速さでトップタイムをマークしてスーパーラップに進出したクスコDUNLOPスバルインプレッサだったか、第5戦では一転して厳しい戦いを強いられた。
. レース後半を担当の山野哲也選手
日曜は、朝から小雨と霧が漂う悪コンディションとなった。決勝スタート前にはあるは上がり、路面はドライコンディションとなった。ウエットでは、まだチャンスのあったクスコDUNLOPスバルインプレッサだが、ドライとなり、全車スリックタイヤでスタート。佐々木孝太選手がスタートドライバーを担当したクスコDUNLOPスバルインプレッサは、オープニングラップは、予選13位から1ポジションダウンの14番手となった。その後も、ペースを上げることができずに、周回を重ねた。山野哲也選手も重セッティングを合わせきれていないマシンをコントロール。結局、トップから2周遅れの14位でチェッカーを受けた。
「性能調整が厳しく、ポジションが昨年に戻った感じです。マシンのポテンシャルは上がっているのですが、どうこう出来るような状態ではなかったです。次回からはウエイトを降ろせるような戦い方になります。走ってみると、今までになかったウエイトの掛かり方を感じます。次は、なんとしても完走して、ポイントを獲りたいです」と語る山野哲也選手。
14位でゴールのクスコDUNLOPスバルインプレッサ
「雨ではよかったが、ドライではセッティングを合わせきれず、ポイント圏外の走りになってしまいました。この厳しい状態から、いかにしていい状態に持っていけるか。そういう意味で、これをチャンスと捉えて挑戦を続けたい」大溝敏夫監督は次戦への決意を語った。
「ウエイトが重いのがすべてです。ウエイトを積んでロングの走り込みができなかったので、次回までにウエイトを積んでのセッティングをしなければ」と佐々木孝太選手。
速さを抑えられたクスコDUNLOPスバルインプレッサにとっては厳しい戦いとなりそうなシリーズ後半戦。第5戦は鈴鹿サーキットでの1000kmレースだけに、速さだけでは勝てないハードな戦いとなる。真夏のサバイバルレースで、クスコDUNLOPスバルインプレッサは、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか。マシンとタイヤは、毎戦、着実に進化を遂げているだけに、再びトップ争いに加わることを期待したい。