DUNLOP MOTORSPORT
チーム紹介
メルセデスSLSは序盤1-2で走行するも不運な結果に
GT300クラスには今回23台の車両がエントリー。「GAINER Rn-SPORTS SLS」(10号車=植田正幸/山内英輝)、「GAINER DIXCEL SLS」(11号車=平中克幸/ビヨン・ビルドハイム)の2台がダンロップタイヤを装着してエントリー。ランキング2位の11号車は74kg、また10号車は2kgのハンディウェイトを搭載しての参戦となった。

ポールポジションを獲得した山内(左)、福田代表(中)、植田

19日朝の雨の公式練習では、11号車が4位、10号車が9位とまずまずの走り出しを見せたが、午後に予定されていた公式予選は霧による視界不良のためにキャンセル。20日朝に25分間の予選が行われることとなった。ウエットコンディションで路面とダンロップの浅溝レインタイヤが見事にマッチ。10号車の山内が初のポールポジションを獲得し、11号車も平中のドライブで3番手と好位置につけることとなった。
「このコンディションに合ったタイヤでずっとタイミングをはかっていましたが、やった! という感じです。元々SUGOは好きなコースでしたが,周囲の期待に応えることができて本当に良かったです。できれば決勝も雨のままがいいですね」と笑顔の山内。しかしこの後天候は徐々に回復し決勝スタート直前には雨は上がってしまった。

スタート直後から1-2態勢となった2台のメルセデスSLS

決勝レースは14時にフォーメーションラップがスタートしたが、ほぼ同時に弱い雨が降り出した。各車はドライタイヤを装着しており、スタートと同時に多くの車両がピットインしてレインタイヤに交換。しかし10号車と11号車はコースにとどまりスタート直後から1-2態勢で周回することとなった。また車重が重い分トラクションの掛かりやすかった11号車のビルドハイムが10号車の山内をかわしトップに立った。
コース上の水量が増えてくるとビルドハイムは後続に迫られ、20周目の1コーナーでインを奪われ接触。この接触で、ビルドハイムの右フロントの足回りが壊れてしまいビルドハイムはそのままピットイン。修復に時間を要すために早々にリタイアになってしまったのは大きな痛手となった。

一時は11号車にトップを譲ってタイヤを温存していた10号車だったが

一方、一旦3位に順位を落としていた10号車の山内だったが、ビルドハイムのリタイアで2位に繰り上がった。しかし背後には5台の車両が続きワンミスも許されない状況。すると29周目の1コーナーで今度は山内がインをつれて2台は接触。幸い大きなダメージはなかったが、このスキに2台にかわされ5位へポジションダウンを喫することとなった。
山内は接触の際にタイヤを痛めたのか、思うようにペースが上がらない。また無線のトラブルによりドライバーとピットのコミュニケーションが取れない状況だった。山内は予定よりも早い35周でピットインして植田に交代。しかしブレーキの状態も思わしくなく、さらに一旦止んでいた雨が再び降り出し植田はコースアウトを喫した。ピットインしてウエットタイヤに交換するも、コースアウトしたGT500車両に行く手を阻まれるなどアンラッキーな場面もあり、植田は13位でチェッカーを受けることとなった。

最後まで力走を見せる10号車

「予選のコンディションとダンロップタイヤのマッチングが良かったですね。決勝でも雨とスリックタイヤの相性も良かったのですが、タイヤを温存しようとペースをキープしてもらいました。11号車の接触でのリタイアはとても痛いですが、ライバル勢もノーポイントだったのはちょっとラッキーだったのかもしれません。10号車はやはり接触で右フロントタイヤがカットされていてアンダーステアが強かったようです。残念な結果になりましたが、気持ちを入れ替えて富士に臨みたいと思います」と福田洋介チーム代表&監督はさばさばとした表情でレースを振り返った。





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ニュルブルクリンク2014