DUNLOP MOTORSPORT
チーム紹介
第4戦 7月27日(土)~7月28日(日) スポーツランドSUGO(宮城県)
【GT300】
ウエットで苦戦したGAINER DIXCEL SLS
入賞を逃してポイントランキング3位に後退

連続ポイント獲得を逃した11号車GAINER DIXCEL SLS

 今季、開幕戦から大健闘している「GAINER」(ゲイナー)。ダンロップユーザーに復帰して4シーズン目となる今年も、開幕戦で優勝を決めて、序盤からタイトル争いをリード。
 チームがタイトル奪還を目指してチョイスしたのは、「Mercedes Benz SLS AMG GT3」。スーパーGTには昨年から参戦しているマシンであり、名門チューナーのAMGが手掛けたGT3仕様。ヨーロッパのレースで活躍するマシンで、FRレイアウトだが、低重心で、前後バランスも良好で、パフォーマンスの高いマシンだ。
 さらに2台体制となり、ドライバーは11号車が平中克幸選手とビヨン・ビルドハイム選手、10号車は田中哲也選手と植田正幸選手が、それぞれペアを組む。ビヨン・ビルドハイム選手は昨年までGT500でレクサスSC430やGT-Rを駆り、フォーミュラ・ニッポンにも参戦していた実力派ドライバー。植田正幸選手はスーパー耐久の参戦やスーパーGTに参戦、「GAINER」からの参戦経験も豊富で、2008年には田中哲也選手と組んでスーパーGTに参戦するなど、チームとも長い付き合いのドライバーだ。
 第1戦岡山では11号車のGAINER DIXCEL SLSが、予選3位から見事な追い上げを披露して優勝を飾り、チームは2年連続して開幕戦を制している。10号車は、ガルウイングドアのトラブルやアクシデントなどもあって15位でフィニッシュという結果となった。
 第2戦富士では11号車は6位、10号車は10位入賞という結果で、第3戦では11号車が3位、10号車は7位に入賞と、序盤戦は順調な成績を残した。その結果、11号車は72kg、10号車は10kgのウエイトハンデを搭載し、前半戦の最後を飾る第4戦SUGOを迎えた。

72kgのハンデウエイトが響いたGAINER DIXCEL SLS

 ノックアウト方式で行われる予選。15分間で争われるGT300クラスのQ1がスタート。タイムアタックは、11号車のGAINER DIXCEL SLSはビヨン・ビルドハイム選手、10号車のGAINER Rn-SPORTS DIXCEL SLSは田中哲也選手が担当。平中克幸選手は11番手、田中哲也選手は13番手で、トップ13位までに権利のあるQ2に進出した。Q2は、平中克幸選手と植田正幸選手がタイムアタックを行った。2台は好調なアタックを続け、平中克幸選手は9番手グリッド、植田正幸選手は11番手グリッドを獲得した。
「公式練習はウエットからスタートして、コンディションはどんどんよくなり、発熱も悪くなかった。ラップタイムもよかったのですが、11号車はリヤのロアアームのポールジョイントが折れてしまうトラブルがあって十分に走れませんでした。予選は、JAF-GT勢の4台に完全にかなわないタイムでした。11号車はウエイトが効きすぎて、データ的にも差が歴然としていました」と小笠原康介エンジニア(11号車)。

GAINER Rn-SPORTS DIXCEL SLSは10位で1点獲得

 81周300kmの決勝レースは、午後2時にフォーメーションラップがスタート。11号車はビヨン・ビルドハイム選手、10号車は植田正幸選手が、スタートドライバーを担当。オープニングラップに11号車は8番手に順位を上げたが、10号車は18番手まで後退。その後、2台は着実にラップを重ねていった。11号車は、4番手まで順位を上げて35周目にピットインして平中克幸選手にチェンジ。植田正幸選手からチェンジした田中哲也選手は果敢な走りで、グングンとポジションをアップしていった。
 だが、終盤に雨が降り出し、11号車は57周目に再びピットインして深溝のレインタイヤにチェンジ。10号車はそのままコースに残ってレースを戦った。だが、雨は強くはならずに、11号車の平中克幸選手は13位でチェッカーとなり、無念のノーポイント。10号車の田中哲也選手は、7番手から順位を落としたが、10位でチェッカーを受けた。

ピットインするGAINER Rn-SPORTS DIXCEL SLS

「レースは、ドライでは順調だったのですが、濡れてきた路面でのドライタイヤでのタイムが悪かったです。雨が強くなり、ピットインして深溝に替えるという、ちょっとギャンブルに出でしまったのが外れました。もうちょっと耐えて様子を見ていれば、また結果は違っていたと思うので、判断を誤ったという反省はあります。3号車に引っかかっていたのですが、後半のスティントがきつくなるのが嫌だったので、なるべくビヨン・ビルドハイム選手で引っ張りました。今度は距離も長いし、ポイントも高いので、そこで今日の分を挽回したいですね。」とレースを振り返る小笠原康介エンジニア(11号車)。
「雨が降るまでは、順調でいい形で終われそうだったのですが、雨が降ってからは、濡れた路面でのスリックが悪いのが顕著に出ました。それで深溝に替えたのですが、それでロスして、すべてが悪い方向に行きました。4位で終われそうなレースでしたが、これもレースですからね。次戦は、今回逃した分、頑張るだけです」と平中克幸選手は振り返る。
「タイヤのパフォーマンスは、とてもよかったです。トラフィクもありましたが、ドライの状況ではスタートから最後まで、いいレースが出来ました。次のレースでは勝利を芽出して戦います」と語るビヨン・ビルドハイム選手。
「今日のレースでは、10号車も11号車もスリック(ドライ)タイヤでのウエット走行のタイムが上がりませんでした。もう少し雨量が増えれば巻き返せるかなという状況ではありました、今回は、そのままスリックで行ったクルマが上位を占めています。7番手、8番手まで上がりましたが、最終的に10位。遅いクルマもいたので慎重に走りました。次は、いい戦いを見せたいと思います」と福田洋介エンジニア(10号車)。
「ドライではよかったのですが、ウエット路面になると、タイヤがマッチせずにライバル勢よりグンとラップタイムが落ちてしまい、厳しい戦いとなりました。次の鈴鹿も厳しいレースとなるでしょうが、少しでも上を目指して頑張ります」と田中哲也選手。
「序盤の混戦の中で着実に走っていたのですが、思ったよりポジションが下がってしまいました。田中哲也選手が18番手から追い上げてくれたので見事にポイントが獲れました。次の鈴鹿も全力で戦いたいと思います」と植田正幸選手。

鈴鹿での巻き返しに期待したい

 第1戦優勝、第2戦6位、第3戦3位と健闘していたが、今回は13位でチェッカーとなり、連続入賞を逃したGAINER DIXCEL SLS。72kgのウエイトハンデを搭載し、ライバルのJAF-GT勢は別格の速さを見せているだけに、戦いはさらに厳しさも増すだろう。
 第5戦鈴鹿(8月17~18日)は、長距離レースのため、ボーナスポイントも加算される。さらに今回はノーポイントだったため、GAINER DIXCEL SLSのウエイトハンデは増えない。GAINER Rn-SPORTS DIXCEL SLSとともに、真夏の激戦での挽回に期待したい。





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ニュルブルクリンク2014