第3戦 5月3日(土)~4日(日) 富士スピードウェイ
Epson NSXは、デッドヒートが続くレースを走り切って7位入賞を果たす!
クスコDUNLOPスバルインプレッサは、好調の波に乗れずに表彰台を逃す!
快晴で決勝を迎えた富士
5月3~4日、2008年スーパーGTシリーズ第3戦が開催された。舞台となる富士スピードウェイは、全長4563km、約1.5kmの長いメインストレートが特徴で、コース前半は高速セクションが中心で、後半のダンロップコーナーからはテクニカルセクションが続く。
3台のマシンがダンロップタイヤを装着する。GT500クラスは、第1戦10位、第2戦5位のEpson NSXと、今季からダンロップユーザーとなったDENSO DUNLOP SARD SC430。ここで行われた昨年のスーパーGTシリーズ最終戦では、Epson NSXが優勝を飾っているだけに、今季初優勝が待たれる注目の一戦となった。
GT300クラスは、ダンロップユーザーとして2年目を迎えたAWDマシンのクスコDUNLOPスバルインプレッサ。第1戦で6位、第2戦で3位と好調な仕上がりを見せている。
富士スピードウェイは、3月26~27日にGTA公式テストが行われ、第2戦岡山、スポーツランドSUGOでのタイヤテストを挟んで、第3戦を迎えることとなった。
今回、サーキットには、ミディアムとハードという2種類のコンパウンドを持ち込み、コンディションに合わせて、GT500クラスはミディアム、GT300クラスはハードをチョイスした。
予選1回目でトップのクート選手
【GT500】
今季は、ロイック・デュバル選手と新加入の平中克幸選手というコンビで臨むEpson NSX。07年最終戦富士で優勝しているEpson NSXだが、今季のNSX勢は、シーズン当初から特別性能調整で50kgのウエイトを搭載していることもあり、第1戦10位、第2戦5位と着実にポイントを加算してはいるが、厳しいレースが続いている。
一方、高木虎之介選手とアンドレ・クート選手のDENSO DUNLOP SARD SC430は、ベストなセッティングが決まらずに、2戦連続でノーポイントが続いている。
ウエットとなった土曜日の予選1回目は、雨量の変化につれてコースコンディションも刻々と変化する難しい予選となった。ここでトップタイムをマークしたのが、アンドレ・クート/DENSO DUNLOP SARD SC430だった。ロイック・デュバル/Epson NSXも2番手につけて、ダンロップ勢の1-2となった。続くスーパーラップでは、Epson NSXが予選7位、DENSO DUNLOP SARD SC430が予選8位という結果となったが、500kmという長丁場のレースだけに、決勝での反撃も十分に可能だった。
7番手まで浮上した39号車
110周、500kmで争われた決勝レースは午後2時にローリングスタートが切られた。予選7位のロイック・デュバル/Epson NSXと予選8位のアンドレ・クート/DENSO DUNLOP SARD SC430は、1周目は予選順位のままだったが、2周目にはアンドレ・クート選手が7番手に浮上し、10周目には6番手までポジションアップ。だが、20周目にはロイック・デュバル選手が6番手を奪った。その後、各マシンは1回目のピットストップを迎えた。だが、DENSO DUNLOP SARD SC430に、ピット作業時(タイヤ交換)の違反があったとして、ピットスルーペナルティを科され、入賞圏内から脱落してしまう。
一方、Epson NSXは、ロイック・デュバルが2スティント目も担当して6番手キープ。平中克幸選手に交代したEpson NSXは、各マシンが2度目のピットインを終えた時点で7番手となり、そのままチェッカーとなった。
「1回目の予選では難しいコンディションの中ドライバーが頑張ってくれて2番手につけることができました。スーパーラップではドライコンディションにクルマを合わせきれずポジションを落としてしまいましたが、決勝では荒れたレースの中で2人とも頑張って完走してくれました。次のセパンでは優勝を狙って頑張ります」と中嶋悟監督はコメント。
安定した走りで7位でフィニッシュ32号車
DENSO DUNLOP SARD SC430は、健闘したが13位でフィニッシュ。
「いつになく面白いレースになりそうだと思ったのですが、チーム側の作業ミスもあって、ペナルティを受けて残念なレースになりました。でも、このレースウィークでいいデータも得られたので、暑い時期に向けて頑張ろうと思っています。とにかく積み重ねていくしかないですね。セパンの前にテストがあるので、しっかりチームを引き締めてセパンに臨みます。とにかくポイントを獲ってジャンプアップしたいです」と飯田章監督は決意を語る。
第4戦(6月21~22日)は、マレーシア・セパンサーキットを舞台にしたシリーズ唯一の海外戦。中高速コーナーとストレートが組み合わされたテクニカルコースである。また、赤道に近く、高温多湿なため、ドライバーとマシンにとっては、とてもハードな戦いを強いられる。ダンロップとは、マッチングのいいコースでもあるので、好バトルが期待できる。セパンは前半戦の大きな山場となるレースだけに、タイトル争いにも重要な一戦となる。