【GT300】
クスコDUNLOPスバルインプレッサ
レースをリードするも、不運な出来事で無念の後退!

2年目を迎えるクスコDUNLOP

 第3戦のレースウィーク初日(金曜日)の練習走行では、クスコDUNLOPスバルインプレッサは、路面がドライコンディションだった1回目は2番手につけて、ウエットとなった2回目はトップタイムを叩き出し、好調な滑り出しを見せた。走り始めのダーティな路面やウエットという滑りやすい状況でも、シンメトリカルAWDのメリットを生かして確実にタイムを稼いでいる。今季は、山野哲也選手と佐々木孝太選手という04年GT300チャンピオンペアが揃い、悲願の優勝を目指して、全力で戦っている。ダンロップユーザーとして2年目を迎えるクスコDUNLOPスバルインプレッサは、マシンもタイヤも着実にレベルアップし、大きなトラブルも発生せず、第3戦では待望の3位表彰台もマークしている。

スーパーラップは佐々木選手がアタック

 土曜日の予選1回目は、直前に雨が降り出してウエットコンディションとなった。ここで山野哲也選手がトップタイムをマークしてスーパーラップに進出。雨が上がってドライコンディションで争われたスーパーラップでは、佐々木孝太選手がタイムアタックを行なった。結局、予選4位ではあったが、決勝を見越してハードタイヤをチョイスしたこともあり、ポールポジションを獲らずとも、レースでは十分にトップ争いを展開できる計算であった。
 今回は通常より200km長い500kmレースなので、GT300は1ピットストップと2ピットストップのチームに分かれた。クスコDUNLOPスバルインプレッサは、燃費の関係もあって2ストップとなった。だが、決勝では2ピットストップ用にライフからグリップへシフトした新しいタイヤを投入し、軽い燃料搭載を生かしてラップタイムを稼ぐ作戦だった。
 110周の決勝レース、4番手グリッドからローリングスタートを切ったクスコDUNLOPスバルインプレッサは、5周目に3位、7周目に2位、12周目に1位とポジションをアップ。20秒以上リードしながら38周目には山野哲也選手に交代。だが、その後黄旗追い越しで10秒のペナルティストップ、他車との接触でドライビングスルーペナルティ、さらに、その接触で受けたダメージの修復のためのピットインなど、イレギュラーのピットインが続き、入賞圏内から脱落。決勝中のベストラップの2番手をマークしたが、18位に終わった。

毎戦高いパフォーマンスをみせる

「レースの途中までは自分たちの計算どおりで、表彰台は確実と思っていましたが、流れの悪さで残念な形になった。でも500km近い距離を走ることができ、クルマの信頼性は格段に向上しているのが確認できました。セパンは、決勝中にベストラップを出したゲンのいいサーキットなので6位以内を狙いたい」と大溝敏夫監督は次戦への決意を語った。
「悪いクジを全部自分で拾ってきたという感じです。富士の1コーナーはスリップを使って行くと、ポストが見えにくくて、それで見落としてしまったのだと思う。黄旗追い越しという意識はなかったのですが、100%ボクのミス。接触のペナルティもあり、目の前に表彰台が転がっていたのに、それを逃してしまった」とレースを振り返る山野哲也選手。
「雨ではダンロップの強さをアピールできたかな。決勝でも、タイヤはタレることもなく、とてもいい仕事をしてくれて、十分なマージンを稼げました。クルマの耐久性も実証できたし、すぐにまたチャンスは来ると思うので頑張りたいですね」と語る佐々木孝太選手。
 連続表彰台を逃したクスコDUNLOPスバルインプレッサだが、レース序盤には印象に残るパフォーマンスを披露した。第4戦セパンは波乱の展開となることも多い。マッチングがいいコースだけに、今季ベストのパフォーマンスを見せてくれる事を期待したい。





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ニュルブルクリンク2014