【GT300】
JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430
予選13位から苦戦するも7位でフィニッシュ!
JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430は、セッティングが決まらずに予選では13位
開幕戦鈴鹿で、GT300の新たなダンロップユーザーとして登場した「JIMGAINER」(ジムゲイナー)。「JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430」は、初戦では予選2位をマークしたが、決勝ではアクシデントに見舞われて、リタイアとなってしまった。チームとしては、05~06年以来のダンロップタイヤの装着となる。
JIMGAINERは、ベテラン田中哲也選手と若手の平中克幸選手という息の合った実力派ペアがドライバーとして大活躍。昨年はJAF GT仕様のフェラーリF430で戦って第8戦オートポリスで優勝を飾り、2度の表彰台など着実にポイントを加算して、最終戦までタイトル争いに加わり、ランキング3位に輝いた。
今季はタイヤとともに、昨年までのJAF GT仕様からFIA GT仕様にマシンを変更。レギュレーション変更により、今季はFIA GT仕様の方が戦闘力は高い判断である。だが、FIA GT仕様は燃費が悪く、さらに給油装置の流量制限も厳しくなったこともあって、厳しい戦いが予想されているが、JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430は、チームの総合力とダンロップタイヤのパフォーマンスでタイトル獲得を狙う。
スタートドライバーの田中哲也選手は、厳しい状況でも着実にポジションアップした
土曜日の午前に行われた公式練習では、JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430は、10番手のタイムをマーク。だが想定した路面温度が低い状況となり、路面コンディションにマシンセッティングを合わせるのに苦労することになった。12時55分からの予選1回目になっても、路面温度は13度と低く、JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430は、マシンセッティングが完全ではなく、1分36秒112というタイムで19位となった。
ノックダウン予選では、ますセッション1は田中哲也選手がアタックして見事にセッション2に進出を果たし、セッション2では平中克幸選手が1分32秒518をマークしたが13番手に終わることになり、上位10台が進めるセッション1には届かなかった。
決勝レースは、田中哲也選手がスタートドライバーとなったが、1周目のダブルヘアピンで2台前を走るクルマがスピンしたために、それを避けるためにコースオフして大きく順位を落とした。1周目のグランドスタンド前を通過した時点ではクラス17番手までリカバー。さらに追撃を続けた田中哲也選手はクラス7番手となった37周目にピットイン。平中克幸選手にチェンジ後も、さらなる追い上げを続けたが、マシンセッティングが完璧ではないためにペースアップすることはできず、7位でチェッカーとなった。
今回は十分にパフォーマンスを出し切れなかったが、7位というリザルトを刻んだ
「予選では想定よりも路面温度が低かったこともあってセッティングを出し切れませんでしたが、決勝は路面温度も上昇して、いい状態で走れました。次回の富士は、ウチのクルマにとっては優位なサーキットなので期待してください。まだダンロップを履いてからのテスト時間が短く、クルマとタイヤのマッチングが詰め切れていません。300kmレースならタイヤ無交換で行けるような方向を見つけたいですね」と語る山本俊茂監督。
「土曜日から全セッションでタイムが伸び悩み、苦しい2日間でした。1周目に最後尾まで落ちましたが、そこから追い上げました。タイトル争いをするためには、今回を底として挽回しないと厳しいですね。富士は気合を入れて臨み、優勝したいです」と田中哲也選手。
「今回は、流れは悪かったですが、しっかりとレースをして7位という結果が残った点はよかったのかな。最後まで走りきれたので、今後の方向性が見えました。次はしっかりと仕事をして優勝をしたいです」と平中克幸選手はコメント。
第3戦の舞台となる富士スピードウェイは、ストレートが長く、タイトなコーナーが少ないために、フェラーリにとっては得意とするコースでもある。レースは大型連休の幕開けとなる5月1~2日に開催され、今季初の400kmレースだ。第3戦までのインターバルには、スポーツランドSUGOでのタイヤテストも予定されているだけに、JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430のさらなる進化が期待できるレースとなりそうだ。