D1選手・日比野哲也独占インタビュー

2004年7月25日。福島県エビスサーキットに
疾風のごとく現れた男がいた。
その男は前年ランキングで50位にも入らない無名ドライバー。
エビスサーキットの最終コーナーをジャンピングドリフトしながら全開で飛び出してくる走りをし、
数々の強豪を倒し決勝戦まで勝ちあがってきた。
その走りは観ているもの全てを未知の世界へと誘った。
そのドライバーは日比野哲也。
現在ではそんな自分のスタイルでD1でも上位入賞を果たす、
その人気は急上昇。
そんな日比野哲也が自分を語る「日比野STYLE」。
第1回:DRIFTING ●第2回:COMPETITION ●第3回:AE86




AE86
AE86との出会いは?
「ドリフトをはじめようとして車を探した時に周りに聞いて安い車って何があるか聞いたらハチロクしかないって事で当時5万円くらいで買ったのが出会いかな」
 
それ以来ずっとハチロクですか?
「そうですね。基本はハチロクです」
 
D1ファンからするとAE86=日比野選手というイメージが定着してきましたがいかがですか?
「ですね。それが俺のプラスだなって思った部分もあるんですよ。しかしその反面もう何十年も前の車だから今のD1で考えると、ちょっと厳しい部分もあるね。D1もハイパワー化しているし、どうしてもターボ車が主流だから、ハチロクにも相当ムチを入れないと厳しい」
 
というとハチロク以外の車にも興味があるのですか?
「それじゃ、車がハチロクから変わったらどうなるの?という事でストリートリーガル参戦車両はS15なんですよ。それに、街乗りようでもう一台S15を購入しました」
 
ではゆくゆくはD1もS15にかわるの?
「今はまだ車のポテンシャルを確認している途中かな。まだハチロクも進行中ですね。まぁ80~85%までパワーが上ってくれれば・・・、自分の中でもハチロクがまだまだ良くなってくると思う部分があるから、それまではハチロクでいこうと思う。だけどパワーが上った分どこかに負担がくると思うのでそれがいつでるか、不安で走る時もあるからなぁ。」
 




―エンジンは?
「今までのもパワーを上げられたんだけど、エンジニアにちゃんと造ってもらったエンジンをちょっとだけブーストアップしてパワーをあげる方向で考えてます」
具体的には?
「う~ん今より上れば全然良いですね。今は350馬力くらいだと思うけど、600馬力とかの車にはパワーで考えたら勝ち目がない。だから450馬力位はあった方が良いけどタイヤサイズとの兼ね合いもあるので、その辺りのバランスをみて最終的には決めたい。そうすれば追走も楽になる」
ハチロクは好きですか?
「ハチロクは運転の基本がわかりやすいので、自分の中ではうまくなると思うんだ」
ハチロクはスポーツトドライブのエントリー向けですよね。
「けど、ハチロクが全部に優れているかというとそうでもない。ドリフトに関して言えばハチロクより、ターボ車でパワーがあった方がケツが出やすかったりする。ハチロクは全部自分で操作するって思った方がいい。だから1~10まで自分で操作すれば自分がダメな所がすぐにわかる。さっきも言いましたが、ハチロクは運転の基本がわかりやすいので、ドライビングテクニックを覚える上ではいい車ですよ」
第1回:DRIFTING ●第2回:COMPETITION ●第3回:AE86