第8戦 10月19日(日) オートポリス(熊本県)
Epson NSXは2位で待望の今季初表彰台!
クスコDUNLOPスバルインプレッサは6位入賞!

2位入賞の平中とデュバル(左から)

 第7戦ツインリンクもてぎから5週間のインターバルを経て、10月19~20日、2008年スーパーGTシリーズ第8戦が、1周4.674kmのオートポリスを舞台に開催された。全9戦中のラスト2戦として、65周に渡るスリリングな熱戦が展開された。このサーキットは、99年にオールスター戦が初開催され、03年からシリーズ戦に組み込まれた。高速&中低速コーナーとアップダウンが続くテクニカルなコースで、タイトコーナーやブラインドコーナーもあり、アクシデントが多発するコースだ。路面は比較的荒いため、タイヤに負担が掛かりやすく、GT500ではタイヤ交換のために2ピットストップ作戦を行うチームもある。
 ダンロップタイヤ装着車は、GT500クラスは、第1戦10位、第2戦5位、第3戦7位、第4戦と第5戦はリタイア、第6戦11位、第7戦5位のEpson NSXと、今季からダンロップユーザーとなり、第5戦では6位入賞をマークしたDENSO DUNLOP SARD SC430の2台。GT300クラスは、ダンロップユーザーとして2年目を迎え、唯一のAWDマシンであるクスコDUNLOPスバルインプレッサが参戦する。第1戦6位、第2戦3位、第4戦セパンでは、ポール・トゥ・ウインを飾るが、その後は特別性能調整などの影響でポテンシャルを抑えられたこともあり、思うようなリザルトを残せていない。
 今回のタイヤは、GT500とGT300ともにミディアムとソフトのコンパウンドを用意したが、予想されるコンディションに合わせて、2クラスともにミディアムを選択した。

スタート直後の1コーナーで2位に浮上のEpson NSX

【GT500】

 レースウィークは、金曜の練習走行からドライコンディションとなった。前戦のツインリンクもてぎのみ、予選2回目はノックダウン方式が採用されたが、今回はいつもどおりのスーパーラップ方式で争われた。60分で計測される予選1回目は、最初の20分間がGT300クラスの専有走行、続く20分間がGT500の占有走行となる。路面コンディションがよくなる後半にタイムアタックは集中する。だが、セッションの最初からDENSO DUNLOP SARD SC430は、アンドレ・クート選手が走行を続けた。その後、各マシンが次々とタイムアップ。だが、GT500の占有走行の終盤にアンドレ・クート選手がクラッシュしてしまい、予選は赤旗中断。占有走行の残り時間約1分30秒で予選は再開されたため、各マシンはタイムアップができなかった。残り20分の混走時間には、トップタイムの更新はならず。トップ2台がペナルティで後退したため、Epson NSXが予選1回目のトップを獲得。DENSO DUNLOP SARD SC430の予選1回目は15位だった。
 午後の予選2回目には、DENSO DUNLOP SARD SC430は、マシンの修復が間に合い、高木虎之介選手が走行して予選通過基準タイムをクリア。続くスーパーラップでは、ロイック・デュバル選手が、最後にEpson NSXを駆りタイムアタックを行ったが、トップをキープすることはできず、3番手のタイムをマークした。

13位完走を果たしたDENSO DUNLOP SARD SC430

 300km 、65周で争われた決勝レースは、好天に恵まれ、ドライコンディションでスタートが切られた。予選3位のEpson NSXは、ロイック・デュバル選手がスタートドライバーを担当し、1コーナーで予選2位のNSXをインからパスして2位に浮上。だが、Epson NSXは、7周目には再び抜き返されて3位に後退。2番手のNSXが24周目にピットイン、トップのGT-Rも26周目にピットインしたために、Epson NSXは、27周目には暫定トップとなり、30周目にピットイン。やがて上位グループがルーティンのピットインを終えると、Epson NSXは、2番手をキープしていた。トップのGT-Rのペースは速く、パスすることはできなかったが、安定したペースでラップを刻み続けたEpson NSXは、そのまま2位でチェッカーを受けて、待望の今季初表彰台となった。
「作戦どおりでした。今の状態ではパーフェクトの結果です。GT-Rが速すぎましたね。ミスもトラブルもなく、今季初表彰台を獲得できました。最終戦も頑張って3年連続の最終戦優勝を目指します」と中嶋悟監督は、ポテンシャルを発揮できたレースを振り返った。
 予選15位からスタートしたDENSO DUNLOP SARD SC430は、アンドレ・クート選手がスタートドライバーを担当。1周目に16番手に順位を落としたが、トラブルが出ることもなく、順調に周回を重ねていった。35周目にピットインして高木虎之介選手にチェンジ。その後も、安定した走りで周回を重ねて13位でチェッカーを受けた。

安定した走りを披露したEpson NSX

「予選でアクシデントがあったこともあり、レースも苦しかったのですが、最後の10周くらいは、いい手応えを感じて走れました。最終戦の富士は、ダンロップが得意としているコースなので、いい結果を残したいですね」と高木虎之介選手は次戦への決意を語った。
「今年からダンロップタイヤで戦っていますが、データも蓄積されたこともあり、タイヤ開発もいい方向性が見えてきました。最終戦は、まず予選でトップを取りたいと思っています。決勝でも最後を飾れるようないいレースをしたいですね」とDENSO DUNLOP SARD SC430の加藤眞チームオーナーは語った。
 3月1日に開幕したスーパーGTシリーズは、これで8戦が終了し、いよいよ11月8~9日に最終戦を迎える。舞台となる富士スピードウェイは、第3戦に次ぐ、今季2度目の戦いとなる。全長4.563km、約1.5kmの長いメインストレートを軸に、コース前半は高速セクション、後半のダンロップコーナーからはテクニカルなセクションが続く。毎回、確かな進化を魅せているダンロップ勢だけに、最終戦でのさらなる活躍を楽しみにしたい。





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ニュルブルクリンク2014