【GT300】
クスコDUNLOPスバルインプレッサ
着実な走りで健闘し、6位入賞を果たす!
GT300クラス6位入賞のクスコDUNLOPスバルインプレッサ
クスコDUNLOPスバルインプレッサは、今回から佐々木孝太選手がチームを離れて、新たに08年全日本F3選手権チャンピオンのカルロ・ヴァン・ダム選手がチームに加入するというドライバー変更があった。新加入のカルロ・ヴァン・ダム選手は、鈴鹿1000kmのテストで、GT500のドライブ経験はあるものの、ツーリングカーレースへの参戦経験はなく、AWDのレーシングカーも初めての経験。レースウィークに入ってからシート合わせをして、金曜日の練習走行がクスコDUNLOPスバルインプレッサでの初走行となった。
カルロ・ヴァン・ダム選手は、金曜日の練習走行から着実にタイムアップを続けた。土曜日の予選1回目は、山野哲也選手がタイムアタックをしたが、カルロ・ヴァン・ダム選手の走行経験を重ねることに重点を置いた関係もあり、セッティングか完全には決まっていなかったため、予選14位に終わり、スーパーラップへの進出は果たせなかった。
新加入のカルロ・ヴァン・ダム選手と山野哲也選手(左から)
決勝レースは、スタートドライバーのカルロ・ヴァン・ダム選手が、1周目に10番手までポジションアップ。30周目に9番手になった時点で山野哲也選手にチェンジ。タイヤをセーブしながら、終盤に焦点を決めていた山野哲也選手は、読みがピタリと当たり、次第にポジションアップし、6番手でチェッカーを受けて、待望の6位入賞を達成した。
「今回は結構苦労したかな。オートポリスは路面が特殊なので、いいセッティングがなかなかつかめなかった。でも、決勝はよかったよ。ここはラップタイムの落ちが激しいサーキットなので、それを予測して、とにかくタイヤを痛めないように完璧に守って走ったのが功を奏しました。カルロは、安心できるドライバーだね。この週末、スピンもコースアウトもなく、きちんと走れた。とてもまじめで、暇さえあれば、データロガーを見ていたし、研究熱新だったね」と山野哲也選手は語った。
「とても勉強になりました。GT500にうまく抜かさせることに注意しました。レース中に、このクルマのベストタイムも出せたし、チームの一員としていい仕事ができ、富士の最終戦に向けて、モチベーションを上げることができました」とカルロ・ヴァン・ダム選手。
最終戦の活躍が期待される
「金曜日は、まずカルロ選手にはクルマに慣れてもらうことをメインにしてタイヤのテストをしました。カルロ選手は、ツーリングカーの経験はないのですが、走るごとにタイムをきちんと上げてくれる頼もしいドライバーですね。セパン以降、今回ようやく完走ポイントではない、順位によるポイントを獲得できました。カルロ選手はクルマにも慣れてきたので、次の富士はまったく問題はないでしょう。表彰台を狙って行きたいですね」と大溝監督。
第4戦マレーシア・セパンサーキットでのポール・トゥ・ウイン以降、特別性能調整で最低車両重量のアップと吸気制限によるパワーダウンで厳しい戦いが続いているクスコDUNLOPスバルインプレッサだが、マシンとタイヤのさらなる進化で、最終戦では、表彰台獲得が実現して、来季につながる締めくくりとなることを期待したい。