第4戦 10月27日(土)~10月28日(日) 岡山国際サーキット
Rd.4 Report

DUNLOP Zytek05S & DUNLOP フェラーリ550GTS

2007年のJLMC(全日本スポーツカー耐久選手権)も、10月27~28日の最終戦を残すのみ。ダンロップタイヤを装着するHITOTUYAMA RACINGはLMP-1/LMGT-1/LMGT-2の3クラスにマシンを送り込む。LMP-1の『DUNLOP Zytek05S』、さらにLMGT-1の『DUNLOP フェラーリ550GTS』は第3戦にてシリーズチャンピオンが確定。そしてLMGT-2の『DUNLOP PORSCHE997』は、首位と4ポイント差で現在ランキング2位。ファイナルラウンドでの逆転を虎視眈々と狙う。

ピットワーク

最終決戦のステージは岡山国際サーキット。27日には予選が行なわれ、ポジションは『DUNLOP Zytek05S』が2位、『DUNLOP フェラーリ550GTS』が1位、『DUNLOP PORSCHE997』が2位という上々の滑り出しだ。決勝は1000㎞、271周で争われる。長丁場だけに一発の速さだけではなく、マシンの信頼性やドライバーの精神力も欠かすことができない。また、タイヤも勝敗に大きく影響する。グリップ力や耐摩耗性、交換のタイミング……。すべての要素が噛み合ない限り、この過酷な戦いに勝つことはできないのだ。

ローリングスタート

28日の決勝は11時にスタート。1周のローリングが終わり、甲高いエキゾーストノートを響かせながらホームストレートを駆け抜けていく。スタート直後の混乱もなく、予選のポジションを維持したまま淡々と周回を重ねるHITOTSUYAMA RACINGの3台。2時間を過ぎたころ、LMGT-2の『DUNLOP PORSCHE997』がクラストップに躍り出る。さらにLMP-1の『DUNLOP Zytek05S』も2位からポジションを上げて、ダンロップ勢が3台ともクラス1位という状況となった。

DUNLOP PORSCHE997

レースは中盤に突入。4時間が過ぎた時点でのHITOTSUYAMA RACINGは『DUNLOP Zytek05S』がマシントラブルによるピット作業で2位に後退したものの、LMGT-1の『DUNLOP フェラーリ550GTS』は2位に大差を付けて独走状態。『DUNLOP PORSCHE997』も依然としてトップを快走している。2位との差は約20周。ここまでの3戦ではどうしても前に出ることができなかった、『KRH F430GT』の前でチェッカーを受けることができるか。そしてシリーズチャンピオンの行方は……。

DUNLOP Zytek05S

そして6時間が経過し、夕陽が差し込むホームストレートでチェッカーフラッグが振られた。『DUNLOP Zytek05S』は惜しくもLMP-1の2位。『DUNLOP フェラーリ550GTS』は今回もトップでレースを終え、全戦優勝という偉業を達成する。注目のLMGT-2は『DUNLOP PORSCHE997』が中盤までのリードを守り切り、待ちに待った今シーズンの初優勝を決めた。シリーズチャンピオンこそ譲ったものの、『KRH F430GT』の全戦優勝を阻んで一矢を報いた形となった。

シリーズ表彰

すでに2007年で終了することが決定しているJLMC。文字どおり最後のシーズンをHITOTSUYAMA RACINGは、LMP-1とLMGT-1の2クラス制覇で締めくくった。なお『DUNLOP フェラーリ550GTS』は、昨年に続いてのシリーズチャンピオンとなる。ライバルを寄せ付けない、圧倒的な強さを見せつけた。「最後の最後まで何が起きるか分からない」といわれる過酷なレース。2年という短い期間ではあったが、日本のモータースポーツ史に残るシリーズだったことは間違いないだろう。
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ニュルブルクリンク2014