第2戦 6月2日(土)~6月3日(日) 富士スピードウェイ
Rd.2 Report
JLMC第2戦は富士での開催
第1戦で非常に幸先のいいスタートを切ったダンロップ勢。続く全日本スポーツカー耐久選手権第2戦は、世界でも屈指のストレートを持つ富士スピードウェイで行われた。梅雨も近づく6月最初の週末での開催だったが、予選、決勝日とも天候には恵まれた絶好のレースウィークとなった。
予選ではLMP1クラスを走る『ダンロップZytek05S』が総合2位、LMGT1クラスを走る『ダンロップフェラーリ550GTS』が総合4位(クラス1位)、そしてLMGT2クラスの『ダンロップPORSCHE997』が総合7位(クラス2位)というポジションにつける。富士はコースレイアウト的にパワーがありトップスピードの速いクルマが優位に立つことが多いが、『ダンロップZytek05S』は同じLMP1クラスのライバルとなる『無限COURAGE LC70』にパワー面ではやや譲る。しかし、予選とは違う長丁場の決勝レースでは何が起こるかわからない。もちろん『ダンロップZytek05S』にも勝機は十分にある。
じっと勝利のチャンスをうかがう
決勝は3日12時35分よりスタート。序盤では『ダンロップフェラーリ550GTS』が順位を一つ上げ、3位で周回。LMP1の『ダンロップZytek05S』は調子よく周回を重ねるものの、総合トップの『無限COURAGE LC70』は1分33~34秒台でコースを回っており、1分35秒~36秒代の『ダンロップZytek05S』をじわりじわりと引き離して行く。燃料補給のタイミングも2車はほぼ同時だ。『ダンロップZytek05S』は『無限COURAGE LC70』より絶対的な燃費はよいものの、燃料タンク容量が少ないので結果的にアドバンテージにはつながらない。厳しい戦いが続く。70周を前にして、『ダンロップZytek05S』は『無限COURAGE LC70』ついに周回遅れにされてしまった。
レース中トラブルもなく、強さを見せ付ける
しかし100周近辺から、ドライバーの野田選手は猛プッシュを開始、33秒台を連発しはじめる。110周目でピットインし、ドライバーを山崎選手に交代したあともこのプッシュは続く。時刻は15時34分をまわっていたあたりだ。そしてさらにラップを重ね、130周を目前としたあたりで決定的な出来事が起きる。トップを走っていた『無限COURAGE LC70』が緊急ピットインをしたのだ。山崎選手の猛チャージを警戒してペースをあげたせいか、元々不調を抱えていたミッションにトラブルが発生したのである。その後修理作業は続けられていたものの、結局このトラブルのため、『無限COURAGE LC70』はリタイアとなってしまった。
第1戦に続けて総合優勝を獲得!
トップに躍り出た『ダンロップZytek05S』は、その後もノントラブルで危なげなく周回を続け、18時35分に6時間ルールで見事総合1位でチェッカーを受けた。周回数は219周であった。「コースとして自分たちに不利なことは最初からわかっていた。自分たちのペースを見失わず走り、逆転のチャンスを待っていた」という森脇監督の言葉どおり、耐久レースの醍醐味を味わうことができたレースといえるだろう。
トラブルを抱えつつも果敢に走った550GTS
一方の『ダンロップフェラーリ550GTS』は中盤で詳細不明のトラブルに見舞われ、一時ピットストップを余儀なくされたものの最終的には193周で無事完走を果たす。他の同クラス(LMGT1)出走車もトラブルで沈んでいたためクラス優勝することもできた。『ダンロップPORSCHE997』はトラブルもない順調なレース展開により197周でゴール、クラス2位に輝いている。これによりダンロップ勢は第1戦同様の素晴らしい結果を残すこととなった。