ドライバー
第2戦 4月14日(日) TSタカタサーキット
全日本初優勝を飾ったSC高橋和浩
開幕から連勝の河本晃一とダンロップ勢が活躍!


2本目に入ると風が段々と強くなってきたTSタカタサーキット。路面に運ばれてきた砂がタイムに影響を与える。写真は今回の攻略ポイントとなったフリーターンセクション。

鈴鹿サーキット南コースで2013年の全日本ジムカーナ選手権が開幕した。86とBRZが争う新設のPN3クラスの盛況、そして最後の1年を迎えたDクラス。これからのジムカーナ界がどのように動いてゆくのか?大きなターニングポイントとなるシーズンだ。注目の第2戦、開催されたのは広島県にあるTSタカタサーキット。このコースは、最大直線長250mで最大高低差3mとアップダウンに富むのが最大の特徴だ。先の見えないブラインドから下りコーナーに飛び込んでゆく、ドライバーにも観客にも非常にスリリングなコースだ。3年目の開催となるTSタカタでの全日本。過去2回は雨に見舞われたが、3度目となる今回、決勝の天候は晴れとなった。優勝タイムでも1分40~50秒というジムカーナにしてはロングでハイスピードなコースレイアウトは、選手たちからも好評!走り切った充足感を持って帰路についたことだろう。では早速ダンロップユーザーたちの活躍を見てみよう。

2本目にライバル鵜飼洋一を逆転して、今季初優勝を飾った喜多治人。1本目でのロスを修正し後半セクションに挑んだ。ベテランらしいクレバーな走りでの優勝だ。

スイフトやデミオ、フィットなど争われるPN1クラス。第2戦となる今回、1分50秒台で推移していたトップタイムを一気に引き上げたのは鵜飼洋一と昨年のチャンピオン喜多治人。まず鵜飼が1分49秒260でトップに立つ。中間地点を過ぎた喜多のタイムは58秒37と鵜飼の57秒09から1秒以上遅れた。だがここから喜多が本領発揮!後半セクションでタイムを削り取ると1分49秒913と鵜飼に肉薄する。2本目に入ると気温とともに路面温度も上昇。気になるのは風が徐々に強くなってきたこと。ここで鵜飼は1本目の中間をわずかに更新する57秒00をマーク。ゴールするがタイムダウン。一方喜多も、1本目の走りを修正し56秒93と自己タイムを更新する。後半セクションもきっちりと走り切った喜多はゴールすると1分49秒036!鵜飼を逆転して今シーズン初優勝を遂げた。

今ひとつ冴えない体調の中、ライバルたちに助けられたとはいえ開幕2連勝を飾った河本晃一。昨年雨の中で苦杯をなめたTSタカタサーキットで自分への雪辱を果たした。

開幕戦の優勝で、シリーズ3連覇に向けて順調なスタートを切った河本晃一。重量級のフェレディZが、あたかも軽量車のようにヒラリヒラリとターンする様は、全日本ジムカーナでも注目ポイントのひとつだ。ライバルのZたちが苦戦したフリーターンもきれいにクリアした河本。1本目。ここまでトップだった同じくZに乗る村井友樹の中間タイムをコンマ9秒近く引き離して、そのままゴール!1分47秒477と村井を1秒以上引き離してトップに立つ。2本目に入ると気温は上昇しタイムアップの期待が高まる、だがラバーや砂ぼこりの乗った路面はそれを許さない。PN2クラスも全員の選手がタイムダウンに終わり、河本は1本目のタイムで逃げ切り開幕2連勝を飾った。河本晃一(DLラボテックオーリンズZ)「今回は体調管理がうまくいかなくて苦しかったです。目一杯タイヤの性能を引き出すことができなかった。勝ってるクセに文句いうなんて100年早いよって感じですが、ライバルのミスに助けられたというのが正直なところです。次戦は、昨年連勝のスタートを切った名阪スポーツランドです。とにかくお客さんに見てもらえる走りをしたいですね。」

チャンピオンの牧野タイソンを抑え、1本目のタイムで逃げきって全日本初優勝を遂げた高橋和浩。表彰式では、にっこりと笑った笑顔が印象的だった。

牧野タイソンの優勝で幕を上げた今年の全日本。第2戦となる今回は13台の改造車両が集まった。1分36秒933で1本目トップに立ったのが高橋和浩。優勝候補と目されていた牧野タイソンだったが、1本目はパイロンタッチで6位に沈む。2本目に入ると各選手タイムアップ。必死のトライを試みた高橋だったが1本目のタイムを超えることができずラストゼッケンの牧野を迎える。1本目からやや遅れぎみで中間を迎えた牧野。後半に入って伸びたか?ゴールするとタイムは1分37秒576と高橋に届かず。高橋が全日本初優勝を遂げた。3位にはニューマシンをデビューさせたプレジャーレーシングの大橋渉代表が入った。表彰式では上位4人をダンロップ勢が独占。黄色い帽子の真ん中で高橋がにっこりと笑顔でインタビューに答えた。高橋和浩(DLCB保険スタッフランサー)「牧野さんに勝ててうれしいです、これから初優勝の実感がわいてくるのかもしれませんね!」

開幕戦は4位とふるわなかった茅野成樹だったが、そこはベテラン。今回はライバルに0.2秒差の2位でフィニッシュ。次戦名阪での優勝に期待しよう。

歴代の全日本チャンピオンたちが、覇権を争うSA3クラス。毎戦、コンマ差の激戦が繰り広げられている。1本目、1分38秒台で推移していたタイムを1分36秒台に引き上げたのが天満清だった。その直後茅野成樹にコースイン。中間タイム50秒63の天満に対して51秒03と0.4秒遅れた茅野。そのままゴールするとタイムは1分37秒636の2位。2本目スタートまでの間、ミスを丹念につぶしタイムアップの足がかりを探す茅野。その成果はすぐに現れた。2本目スタートした茅野は好調にクルマを走らせている。中間タイムは50秒80と1本目からコンマ2秒のタイムアップ!期待の高まる中でゴール!タイムは1分36秒970とわずかに届かない。惜しくも2位に終わった茅野だが、今シーズンもコンマ差を削り合うシビアな戦いからは目が離せそうにない。

2010年のSA2クラスにRX-7で参戦する川北忠。1本目の中間ではライバル置き去りにするタイムをたたき出したが惜しくも2位に終わる。

11台のエントリーを集めたSA2クラス。オートバックスカラーのRX-7で、全日本ジムカーナSA2クラスにエントリーする川北忠。昨年のチャンピオン柴田優作の連覇に待ったを掛けるべく第2戦に挑んだ。1本目に好調な走りを見せた川北は、1分38秒245と2位以下に2秒以上の差をつけてトップに立つ。最終走者の柴田は川北の中間に遅れること0.7秒。川北が1本目をトップで折り返すか?と思われたが柴田にわずかにかわされて2位。午後に入っても順位は変わらず、川北は第2戦を2位で終えた。

徐々に調子を上げてきた川村徹だったが今回は2位。村上仁とのダブルエントリーでDクラストイヤーとなる2013年を楽しむ。

これまで数々の名勝負を繰り広げてきたDクラス。どのイベントでもオーバーオールのトップタイムを目指すドライバーは純粋でどん欲だった。そのDクラス最後の年となる2013年、いつも以上にエントラントたちはイベントを楽しもうという雰囲気だ。開幕戦で11台を集め第2戦にも8台がエントリーしてきた。大本命は、村上仁とベテラン川村徹がコンビを組んで参加するTG47。開幕戦から徐々に調子を上げてきたマシンとドライバーだったが、惜しくも今回も優勝に手が届かなかった。1分33秒080の川村が2位、1分33秒091の村上が3位に終わった。全日本ジムカーナ第3戦は5月18~19日、奈良県にある名阪スポーツランドCコースにて開催される。
Global Race Category
Domestic Race Category
Motercycle
ニュルブルクリンク2014