【GT300】
JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430
平中克幸&田中哲也、完璧な速さを発揮してダブルウイン!

JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430

「JIMGAINER」(ジェイアイエムゲイナー)は、ベテラン田中哲也選手と若手の平中克幸選手の実力派が、昨年はJAF GT仕様のフェラーリF430を駆り、第8戦オートポリスで優勝を飾り、ランキング3位をマーク。今季は、新たにダンロップユーザーとなり、より規制が厳しいFIA GT仕様の「JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430」で参戦、第1戦鈴鹿は予選2位から決勝はアクシデントでリタイア。第2戦岡山は決勝7位、第3戦富士は決勝6位、第4戦マレーシアでは、ポールを獲得して決勝は4位と健闘。第5戦SUGOは5位、第6戦鈴鹿ではトラブルを抱えながら8位入賞を果たした。
 今回は、シリーズ戦から外れた特別戦のために、ピット作業がなく、ドライバー交代もない100km(22周)のスプリントレースとなる。土曜と日曜に、GT500とGT300のクラスごとに各1レースが開催され、それぞれ別のドライバーが走る。前回のもてぎで確かな手応えを感じる成果を残したタイヤは、さらに今回も進化を重ねてサーキットに持ち込まれた。

第1レース優勝の平中克幸選手

【第1レース】
 金曜の午後2時5分から20分間に渡って行われた第1レースの予選では、平中克幸/JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430がポールポジションに届く勢いの走りを見せたが、惜しくも予選3位。
 土曜の午後2時4分にスタートした第1レース。平中克幸/JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430は4番手で団子状態となって1コーナーに進入したが、1コーナーでの混乱に加えてペースが上がらずに、1周目には12番手まで順位を落としてしまった。
 だが、そこから平中選手の猛烈な追い上げが始まった。周回を重ねるにつれてペースが上がり、4周目に11番手と激しいバトルを展開しながら10周目には4番手までポジションをアップ。その後もタイムを上げつつ、12周目には今レースファステストラップの1'44.139を叩出した。20周目の第1コーナで平中選手はトップに並び掛け、ドアtoドアの接近戦の状態のままコカコーラコーナーまでバトルを繰り広げ、100Rの進入で平中選手が前に出た。接近戦を制してからは、さらにリードを広げていき、最後に2番手には3秒以上のタイム差をつけて、平中克幸/JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430は独走で見事チェッカーを受けた。11台を抜き去った激走に場内の大観衆も大きな拍手で平中選手を迎えた。

快調な走りを見せた平中克幸選手

「タイヤのパフォーマンスが良好で予選3位でしたが、タイヤの温まりが遅くて心配をしていました。決勝ではスタートで順位を大きく落としましたが、3周目くらいからペースが上がり、激しいバトルの末、20周目にはトップに立てました。クルマもタイヤも素晴らしいパフォーマンスを感じることができて、ガチンコ勝負で勝てたというのは、ボクらのやってきたことが間違ってなかったのが証明されて、うれしいですね」と振り返る平中克幸選手。

第2レース優勝の田中哲也選手

【第2レース】
 第2レースの予選では、田中哲也/JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430は4番手をマーク。平中克幸選手と同様に、マシンとタイヤに好感触を感じで日曜の第2レースを迎えることになった。
 予選4位の田中哲也/JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430は、1コーナーへは6番手で進入したが、ペースが上がらず、そのままの順位で2周を終えた。だが、3周目に4番手、4周目には3番手まで上がり、11周目にはトップ2台に迫る3番手に浮上した。その後も順調にラップタイムを刻み、バトルを繰りひろげタイムの伸びないトップ2台追いついた。17周目のストレートではとうとう2番手のスリップストリームに入り抜き去り2番手に。そして翌周にはあっさりとトップに立った。
 その後は、安定した走りに終始した田中哲也/JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430はトップでフィニッシュ。富士スプリントカップ2連勝を決めて、JIMGAINERは、記念すべきJAFグランプリのタイトルも獲得した。

グングンとリードを広げる田中哲也選手

「路面温度が低かった為か、タイヤの作動域に達するのに時間を要してポジションダウンしましたが、後半のペースはとてもよくて、ほかのクルマがペースダウンしてきても、こちらはペースアップできる状態でした。今季はとても苦しいシーズンでしたが、2連勝できてうれしいです。前年よりランキングが下がったのは悔しいです。でもボクは10年一度も表彰台に上らないシーズンはなかったので、その記録は切れずに済んだので、よかったです」と語る田中哲也選手。

JMGAINERが、見事にJAFグランプリを獲得した

「終盤になって急速にタイヤ開発も進んできました。ここまで来るのに時間は掛かりましたが、一生懸命に1年間やった結果だと思うので、その意味でもうれしい2連勝です。第7戦の富士は中止になりましたが、あのレースでも、ぜひ走ってみたかったですね」と山本俊茂監督は今シーズンを振り返った。
 今季のJIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430は、新しいマシンに新たなタイヤ開発ということもあり、シリーズ戦の予選や決勝では好調なパフォーマンスを発揮することも多かったが、表彰台には届かない4位が最上位に終わっていた。
 だか、1年間の戦いを通して、着実な進化を見せたダンロップタイヤは、2連勝してJAFグランプリのタイトル獲得で、今季を締めくくった。





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ニュルブルクリンク2014