第9戦 10月12日(金)~10月14日(日) M.C.S.C.ハイランドマスターズ2007
全日本ラリーで一番過酷なラリーハイランドマスターズ
勝田/晝田組が見事3位で完走を果たす。


ハイランドマスターズで13年ぶりに設定されたウォータースプラッシュ

全10戦で争われる今年の全日本ラリーも残すところあと2戦。その第9戦の戦いの舞台は、今年で35回目の開催を迎えるラリーハイランドマスターズ。今年も例年同様に岐阜県高山市周辺を中心とした林道やダムサイトを使用したグラベル路面のSSを設定。10本のSS中6本のSSに使用される八本原林道では、競技車輌が走る事で深く掘れてしまう路面や、人の拳より大きく更にとがった石が多くちりばめられたガレ場があり、車体やタイヤ、ドライバーにとって全日本ラリーで一番過酷なラリーと言えるだろう。そして今回注目を集めたのは、ラリーハイランドマスターズ13年ぶりとなるウォータースプラッシュがSS4のギャラリーステージに復活となった。このウォータースプラッシュをラリーカー達が勢い良く走り抜けて行くと、大きく水しぶきが上がりギャラリーの大歓声が起こるのだが、ラジエターやインタークーラーの破損を招いてしまう。このダメージを各チームは恐れてウォータースプラッシュの手前で速度を抑えてしまうと、1秒から2秒のタイムをロスしてしまう難しい設定になっている。

見事3位表彰台のラック名古屋スバルインプレッサ

レグ1、全部で10のSSが設定されている今回のラリー。前戦の佐賀で初のチャンピオンに輝いた勝田範彦/晝田満彦(インプレッサ)はDIREZZA 86RコンパウンドはDTをチョイス。SS1の八本原ミドルの12.05km、続くSS2八本原ショート2.69km、そしてSS3深谷のギャラリーステージでは連続して3番手タイムをマーク、続くSS4・5でも確実に順位をキープし前半終了時点を3位で折り返す事となった。
 サービス時のコメントによると「タイヤはいい感じにグリップしてくれている。ただコースが荒れているだけにバーストだけが心配」とコメントを残している。勝田はこのところハイランドマスターズでは不運にみまわれていただけに、確実に3位のポジションをキープする作戦に変更し、最終のSS10八本原ロング18.91kmまでをノートラブルで走り切り見事3位表彰台を獲得。すでにチャンピオンを決めている勝田ではあるが、更にポイントを上乗せする事となった。

JN-2クラス今季初優勝でタイトルに望みをつないだ、ブーンX4の平塚忠博

 この過酷なハイランドマスターズのJN-2クラスを制したのは、ダンロップタイヤを履く平塚忠博/鈴木裕(ブーンX4)。平塚をはじめとするJN-2クラスのダンロップユーザーは全車がDIREZZA 85R、コンパウンドはDT2を選択。そんななか平塚はJN-4クラスなどのハイパワーな車両が掘り上げた轍や鋭く尖った石などに苦戦しながらも終始攻めの走りを展開。SS1から一度もクラストップの座を譲る事無く全SSを走り切り、嬉しい今季初優勝を飾った。平塚は表彰時のコメントで「今回、ゼッケンが一桁台の9番とあって、このナンバーより総合順位を下げないように心がけた。またマシンにもトラブルが全く起きなかったこともこの結果に繋がった」とコメント。平塚はこのラリーハイランドマスターズでの優勝で最終戦新城ラリーで2007年シーズン、逆転タイトルへの望みを繋げる事となった。
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ニュルブルクリンク2014