第7戦 9月25日(金)~9月27日(日) 新城ラリー2009/愛知
今シーズン2度目の全クラス制覇!
雁峰林道が勝敗を分けた!


年々ラリーファンが増加中!

 全9戦で争われる全日本ラリー選手権の第7戦は愛知県新城市を舞台に「新城ラリー2009」が今年も開催を迎えた。これまでの2年間はシリーズ最終戦だった為、各クラスでのタイトル争いが決まっていたが、今年はシリーズタイトル獲得者は決まりそうに無いようだ。
また、今年は昨年より約2ヶ月ほど早い開催で、木々には青い葉っぱが残り照り付ける日差しもまだまだ暑く日中は汗ばむ中での開催となった。
 この新城ラリーは地域再生法に基づき内閣府の認定を受けた「DOS(Do Outdoor Sports)地域再生プラン」の中心事業として毎年開催されており、イベント自体の内容も豊富で有名ドライバーによる、デモンストレーションランやトークショーに加え、完全無料のスペシャルステージ観戦が今年も行われ大勢の観客による大声援が送られる事となった。
開催期間中は天候にも恵まれ、雨の心配が全く必要に無い程の晴天が新城市の上空に広がりを見せダンロップ勢は全車がDIREZZA 03Gを履きこの新城ラリーの戦いに挑む。

現在、今シーズンのターマックラリーで全勝中の勝田範彦!

 競技初日となるDAY1は最初のスペシャルステージは大勢の観戦者が見守る4.12kmの「ほうらいせん1」からスタート。ここでフォールショットを奪ったのは現在、ポイントランキングトップの奴田原文雄/佐藤忠宜(ランサー)が3分23秒2のステージベストでタイトル獲得に向けてスタートダッシュを開始。これを追いかけるはデフェンディングチャンピオン勝田範彦/保井隆宏(インプレッサ)。この勝田を筆頭にJN-4クラス9台のダンロップ勢が優勝を狙い追撃体制を築く。続くSS2「のんほいShort 1」3.61km、SS3「愛郷本線1」8.19kmでも立て続けに奴田原がステージベストをマーク、2番手の勝田との差は8秒1となっていた。このSS3で石田正史/澤田茂(ランサー)がまさかのマシントラブルによりリタイヤを喫してしまう。このSS3終了後の20分間のサービスを終えてセクション2から勝田がついに反撃の狼煙を上げる。本日、2順目となるSS4「ほうらいせん2」、続くSS5「愛郷本線2」で連続ステージベスト獲得しトップ奴田原に3.6秒まで詰め寄る。この日最後となるSS6「のんほいShort 2」では上り主体のこのステージを得意とする奴田原が本日4本目のステージベストを獲得し2位勝田と6秒差でDAY1を終えた。

優勝を喜び、車の上でのシャンパンファイト、そしてガッツポーズ!

 DAY2は全部で6つのスペシャルステージで構成。その中でも最も注目すべきステージは毎年、多くのリタイヤ者を生む「雁峰Middle」だ。この「雁峰Middle」12.19kmでの結果が新城ラリーを大きく左右する事となる。DAY2最初のSS7「大平逆走1」4.52kmでは奴田原が勝田に対してコンマ3秒勝りトップを中々奪う事が出来ない。続くSS8「雁峰Middle」で今ラリーが大きく動き出す。このステージは道幅が狭く車一台にやや余裕があるぐらいの曲がりくねった険しいコースで、生茂る木々によって日差しも遮られ、コース上にウエットの所も存在し場合によっては転落といった危険性が伴う気の抜けないステージである。そんなステージでステージベストを獲得したのはもちろんこの愛知県を地元とする勝田がトップ奴田原を8.5秒も上回る11分12秒8をマーク。このSS終了時点でトップが勝田へと入れ替わる。その後のステージでは奴田原がステージベストを獲得すも雁峰Middle 2」で勝田がさらに7秒7の差を追加し最終SSの「ほうらいせん4」を残し19秒3という大きなアドバンテージを築いた。そして昨年以上の観戦者が見守るなか最終SSの「ほうらいせん4」へと2台が移動。優勝をかけての走りが真近で見れる事に観戦者は大喜びし、最高の最終ステージとなった。ここでは両者共に大きなトラブルも無く遂に決着。結果、勝田が奴田原に18秒1のタイム差を付け競技が終了。久万高原ラリーに続き連勝をマークした勝田は今シーズン4勝目、さらに有効ポイントの制度によってチャンピオン争いも更に激しい領域へと踏み入れたようだ。

遂にポイントランキングトップへと逆転を果した村瀬太!

 JN-3クラス、遂にポイントランキングでトップを行く曽根崇仁/桝谷知彦(セリカ)を逆転しダンロップユーザーの村瀬太/宮部弘陽(シビック)がシリーズリーダーとなる。そんな村瀬の作戦はスタートダッシュを決め、DAY1でそのアドバンテージを出来る限り確保する事。その作戦は予想以上にはまったのかDAY1終了時で何と31秒8ものアドバンテージとなっていた。ここまで開けば村瀬にとっては十分で翌日のDAY2では鬼門となる「雁邦ミドル」で無理をせず着実な走行を行い、その他のスペシャルステージでもそのセッティングがバッチリ決まった様で見事、久万高原ラリーに続き連勝を達成。早ければ次戦での結果次第でタイトル獲得もあり期待が掛かる。

連勝達成!逆転タイトルに向け高橋悟志が猛追撃開始!

 JN-2クラスは前戦の久万高原ラリーでシーズン2勝目をマークしたダンロップユーザーの高橋悟志/箕作裕子(レビン)がここ新城ラリーでも好調をそのままに参戦。全12SS中10のSSでステージベストを獲得し文句なしの優勝を果す。高橋にとってここ新城市は地元のようなもの、その地元で是が非でも優勝し、ベテラン田中伸幸/遠山裕美子(ミラージュ)のポイントリーダーに1ポイントでも今は詰寄りたいはずだ。今ラリーでの優勝で高橋は更に自信を付けこのまま残り2戦を優勝で飾りシリーズタイトルをその手に納めて欲しい。

開幕戦以来の優勝を地元愛知県の新城ラリーでゲット!

 JN-1.5クラスは現在、ポイントランキングトップ行く大井こずゑ/竹下紀子(コルト)がシリーズ獲得に有利な状況。これを逆転しタイトル獲得を狙うポイントランキング2位のダンロップユーザー天野智之/井上裕紀子(ヴィッツ)が地元で活躍を見せる。初日のDAY1で早々にトップへ立ち、スタートダッシュを成功させた天野はDAY1をトップで終え、続くDAY2では無理をせず築いたマージンを使い優勝に向け競技をコントロールし開幕戦依頼の優勝を手にする事となった。

シリーズランキング単独トップへ浮上の西山敏!

 JN-1クラス、ダンロップユーザーでの勝者は現在ポイントランキングトップを行く、西山敏/多比羅二三男(シティ)が今季2勝目をマーク。ライバル明治慎太郎/高橋功(スターレット)がSS1でステージベストをマークし、西山との一騎打ちが繰り広げられるかと思われた矢先、SS3で明治がまさかのリタイヤとなってしまう。これ以降は西山が全てでステージベストを奪い2位との差をSS事に広げ最終的には6秒19のタイム差で優勝を獲得。ポイントランキングも単独でトップに立つ事となった。「明治選手との戦いを楽しみにしていましたがリタイヤとなってしまって残念です。次回は是非、二入で優勝争いをしたいです。」とタイトル獲得よりもライバルとの善戦に思いを向ける西山であった。
Global Race Category
Domestic Race Category
Motercycle
ニュルブルクリンク2014