第6戦 7月11日(金)~7月13日(日) RALLY HOKKAIDO/北海道
北村和浩が全日本初優勝!
ダンロップ勢がポイントランキング1~3位を独占し後半戦をスタート。


今年も帯広競馬場で開催されたセレモニアルスタート

SS総距離が200kmを越え、総移動距離は1200kmにもおよぶWRC級の本格ラリー「ラリー北海道」の季節がやってきた。今年からラリージャパンが札幌周辺へ拠点を移し、十勝帯広エリアでは唯一の本格ラリーとなる為これまで以上の盛り上がりをみせる。もちろん、昨年までラリージャパンで使用されたグラベルの名ステージを激走、今年もアジアパシフィックラリー選手権も同時開催され、北海道らしいハイスピードラリーが繰り広げられた。
第5戦終了時のポイントランキングは、1位に勝田範彦/晝田満彦(インプレッサ)、2位に石田正史/澤田茂(ランサー)とダンロップ勢がワンツー体制を築いている。シリーズ折り返しとなるこのラリーでさらにリードを広げて行くのか、そして第1戦2位、第4戦3位と充分に優勝を狙える位置につけている北村和浩/竹下紀子(インプレッサ)にも注目したい。ダンロップ勢にとっては選手権をリードしているとはいえ、後半戦に弾みをつけるため、このラリーが重要な1戦となる。

北村がついに全日本ラリー初優勝!

初日のDAY 1(全日本ラリーでは通常レグと表記するが、WRCとアジアパシフィックラリーでは今シーズンよりDAYと表記)、サービスパークスタート時、路面は乾いているものの天気予報では山間部で雨との情報。ステージから離れたサービスパークではタイヤ選択が難しいコンディション。勝田、北村がウェットや浮き砂利で底力を発揮する「DIREZZA 86RW」を、石田正史はドライコンディション用の「DIREZZA 86R」をチョイスしている。2.73kmの霧雨が降り始めたSS1「RIKUBETSU 1」は北村がステージベスト、続く今回最長距離29.55kmのSS2「PURAY 1」も0.4秒差の2番手につけ、トータル0.1秒差の2位と幸先の良いスタートを切る。だが、SS3の「NIUEO 1」が始まるところで天候が急変、集中豪雨に見舞われ結局ステージ自体がキャンセルとなってしまう。SS4から再開されるのだが、ここで1位を走る奴田原文雄/小田切順之(ランサー)がマシントラブルによりリタイア。0.1秒差で争っていたライバルがリタイアとなり、北村は2位石田雅之/清田恵次(ランサー)に16.9秒のマージンを残し午後のステージに備える。しかし、いったんあがった雨は午後になって再び叩きつけるような雷雨で大雨洪水警報が発令。結局この日はSS7、8もキャンセルされSS6終了時までのタイムが有効となった。この時点で北村が2位に浮上してきた岩下英一/高橋昭彦(ランサー)に16.2秒の差を付け1位を死守。北村に続くダンロップ勢は勝田が6位に付け、荒れたラリーの中、チャンピオンシップを占う上で貴重なポイント獲得を虎視眈々と狙っている。

ポイントランキング首位を堅持する勝田

2日目DAY 2、昨日のDAY 1とは打って変わって快晴。あれだけの豪雨にみまわれたにも関わらずステージの水捌けが恐ろしく良いらしくぬかるんだ様子も殆ど見られない。DAY 2ではDAY 1で下位に沈んでいた石田正史が石田雅之との好バトルで怒涛の追い上げを見せ、DAY 2の10ステージ中8ステージのステージベストを叩き出す快走を見せる。結局DAY 1でのタイムロスが響き8位に終わってしまうのだが、次戦はまた同じ北海道でのグラベルラウンドなので、その活躍に期待したい。DAY 1で6位の勝田は5位に浮上し確実にポイントをゲット、ランキング首位を堅持した。トップの北村は2位とのタイム差を見ながら、着実に上位タイムを叩き出し危なげない走りを展開、見事、全日本ラリーでの初優勝を飾った。これにより、ランキングで北村が奴田原を逆転3位に浮上、シリーズランキング1~3位を勝田、石田正史、北村のダンロップ勢が独占し後半戦幸先の良いスタートを切る事となった。

終盤大逆転でブーンでの初優勝を飾った関根

JN-2クラスは、DAY 1から田中伸幸/遠山裕美子(ミラージュ)と平塚忠博/鈴木裕(ブーン)の一騎打ちが続く。DAY 2のSS14で平塚がマシントラブルによりリタイア。代わって関根正人/五十嵐恵子(ブーン)2位に上がり田中にプレッシャーを掛け続ける。そんな中SS17で田中のマシンにもトラブルが発生しリタイア。関根はその後も着実にタイムを死守し逆転でクラス優勝を果たした。2位に村田康介/地神潤(ブーン)、3位に小野寺清之/山岸典将(ブーン)が入り、ダンロップ勢が表彰台を独占することとなった。
Global Race Category
Domestic Race Category
Motercycle
ニュルブルクリンク2014