DUNLOP MOTORSPORT
ドライバー
第3戦 6月7日(金)~6月9日(日) がんばろう!福島MSCCラリー2013
東日本のグラベル戦・福島でダンロップ勢はJN3がポディウム独占!

日曜日のデイ2に鹿角平牧場に設定されたラリーパークには、地元の住民やラリーファンが多く集まりにぎわいを見せた。

2013年の全日本ラリー選手権第3戦は、舞台を東日本に移しての「がんばろう!福島MSCCラリー」。東日本大震災以降、福島の地域復興イベントとして開催を続けてきたグラベルラリーだ。拠点となる福島県白川郡棚倉町にあるルネサンス棚倉には、サービスパークが設けられる他、ラリールート周辺の三和ふれあい館(デイ1)、鹿角平観光牧場(デイ2)にラリーパークが設けられ、観戦者向けの演出にも力を入れている。競技面では、 ショートコースが多く、昨年、勝田範彦と柳澤宏至が0.8秒差の僅差バトルを繰り広げたように、スプリントラリーの要素が強い。デイ1は午前セクションに2SSを2ループ、午後にも2SS後に単発ステージ1本を挟んで2ループする計9SSが設定。デイ2は、3SSの2ループと、デイ1で2回走行したステージの3回目を組み合わせた7SSの構成となった。16SSの総ステージ走行距離は68.68km。浮き砂利路面のステージが多く、リピート走行時には深い轍が各所で見られた。ラリーエリアは、デイ1では朝は小雨が残っていたがすぐに止み、コースコンディションはドライ。しかし、昼には気温が24度近くまで上昇した。デイ2は午前のみの走行で昼にフィニッシュを迎える時間設定だったが、この日も完全なドライ。梅雨らしからぬ暑さに見舞われた。

浮き砂利の路面で砂利履き役という大きなディスアドバンテージに苦しめられた勝田。マシントラブルに見舞われはしたが、デイ2では渾身の追い上げで踏ん張りを見せた。

開幕2戦で勝者が異なる混戦模様のJN-4クラスは、先頭走行の全日本王者、勝田範彦/足立さやか(スバルインプレッサ)が、序盤砂利履き役に苦戦。SS1では、ベストタイムをマークした奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューション)に1km辺り1秒以上も差をつけられてしまう。デイ1終了時点でその差は33.2秒にまで広がったが、走行順の不利を最小限に抑え、総合3位とポディウム圏内につけてこの日を終える。デイ2になると懸命の追い上げを見せ、この日2本目のSS11ではベストタイムをマーク!徐々にペースを上げていくが、続くSS12でボールジョイントを破損。競技を続行することができず、驚異的な完走率を誇る勝田はここで無念のリタイアとなった。

2011年ハイランド以来、インプレッサでは初となるポディウムフィニッシュを
決めた福永。さらにセッティングを煮詰めての活躍が期待される。

勝田のリタイアでポディウム圏内に入ってきたのは、徐々にペースを上げてきたベテランの福永修/奥村久継(スバルインプレッサ)だ。「全体的にタイムが向上していて、今回の僕の タイムが昨年のトップタイム。そこまでレベルは上がってきている。インプレッサは行き着くところまで攻めないとダメなタイプのクルマなので、行き足りていないからタイムも足りない」 という福永だが、「最終SSでは、ダンロップタイヤとの相性がバッチリ」ときっちりポジションをキープして、昨年スイッチしたインプレッサでは初めてのポディウムフィニッシュを果たした。「インプレッサのこなし方も見えてきた。さらに検証して、洞爺ではまたがんばりたい」と頼もしいコメントを残した。

JN4のアクシデントで均一タイムが与えられたSS3を除き、16SS中、8本でベスト
タイムを奪取した上原。タイトル争いでも頭一つ出てきた。

激戦区のJN-3は、前戦久万高原で優勝した上原利宏/佐瀬拓野(ホンダシビック)がSS1からロケットスタート。「SS1とSS2が勝負所と見ていた ので、ここで何秒引き離せるかに集中していた。そして、2ループ目をがんばろうと思った」と語る上原は、独走態勢を敷き、デイ1終了時点で2位の香川秀樹/浦雅史(ホンダインテグラ)に27.4秒の差を築く。JN3で先頭走行となるのは初めてというデイ2も、3連続ベストで滑り出すと、後はポジションキープ。「周りは気にせず、自分の走りに集中。途中でタイムも聞かなかった」という上原が、自身初の2連勝。2位の香川、3位に入った横尾芳則/福村幸則(トヨタ86)と共に、ダンロップ勢がJN3のポディウムを独占した

JN2クラスも凌駕する速さで圧勝した松岡は、今季初優勝。タイトル争いでも首
位につけている。

開幕から3戦連続で成立を果たしたJN1クラス。全戦成立を果たした昨季から引き続き、盛り返しているこのクラスは、最もコンパクトな車両で争われ る。昨季はタイトル争いにも絡んだ松岡竜也/縄田幸裕(ダイハツストーリアX4)が「SS1-4のロングで取る作戦」と語ったように、デイ1すべてのSSでベストタイムを叩き出す圧勝ペースを築く。「追われる身は初めてなのでマシンを壊さないように」と目標を語ったデイ2でも、この日7本中6本でベストタイムをマークする圧倒的な強さを見せつけ、最終的に2位の鷲尾俊一/菊池正樹(ダイハツストーリアX4)に2分以上の大差をつけての圧勝を飾った。次戦の洞爺では「久万高原でやられた(2 位に終わった)ので、洞爺でやり返したい」と高まる意欲を存分にアピールした。
Global Race Category
Domestic Race Category
Motercycle
ニュルブルクリンク2014