第1戦 4月10日(金)~4月12日(日) ツール・ド・九州2009 in 唐津/佐賀
偉業達成!!
ダンロップ全クラス制覇!


優勝者が勢揃い。5クラス全てを制したダンロップの強さが証明された。

 2009年シーズン開幕を迎えた全日本ラリー選手権。世間を襲う大不況はモータースポーツ界にも大きな影響を与えたが、開幕戦のエントリー台数は45台と昨シーズンの開幕戦を上回った。
 昨シーズン大活躍を見せたダンロップ勢には、2連覇を達成したJN-4クラスの勝田範彦/保井隆宏(インプレッサ)や新たにエボIVを投入する石田正史/澤田茂(ランサー)、そして昨シーズンは京都南丹ラリーや最終戦新城ラリーなどに参戦した全日本ジムカーナ選手権チャンピオン古谷哲也/横川紀仁(ランサー)のラリー本格参戦など、話題に事欠くことはない。
 そんな中、舞台は昨シーズンの開幕戦同様、佐賀県唐津市。12.08kmのロングコース「SANPOU」を4本、4.19kmの「HAYASINOUE」と1.36kmの「HIZEN」、2つのショートコースをそれぞれ2本ずつ、計3つのコースが設定された全8本のSSを2日間に渡り走行する。
4月11日 DAY1は15時30分に唐津神社をスタートし、12.08kmのSSを2本走行DAY1で大きなアドバンテージを得ることができればDAY2は余裕を持ったドライブが出来る為この2本の結果が大きく影響する。そんな選手達の熱気が伝わったのか、陽が登り切ったスタート時の気温は約23℃、路面は完全にドライでダンロップユーザーは「DIREZZA 03G」をチョイス。そしていよいよ1号車の勝田からスタートして行く。

ターマックキング!もはや敵なし?ラリーを終始コントロールした勝田。

 SS1「SANPOU」ディフェンディングチャンピオンの勝田がいきなり王者の風格を漂わせるさすがのドライビングを見せ、大きなミスもなく10分24秒4とステージベストをマーク。それに続くのが10分29秒7で同じくダンロップユーザーの石田正史、勝田から5.3秒差の2位につけた。
そして同コースのリピートとなるSS2、なんと勝田がSS1のタイムを大きく更新する10分21秒4をマーク、やはりターマックキング!やはりディフェンディングチャンピオン!レグ1をぶっちぎりのトップで終えた。SS1では2位、SS2では3位につけた石田正史はトップと9.8秒差の2位、今シーズンよりジムカーナからラリーに転向した古谷はプレッシャーからナーバスになりSS2で大きくタイムを落としてしまい、結局14位でDAY 1を終えた。
翌日のDAY2、ショートコースでは大きなタイム差を得る事が難しくなる為、やはりキーとなるのは前日のDAY 1と同じ12.08kmのロングコースを走るSS4とSS6になるだろう。
DAY2最初のSSであるSS3「HAYASINOUE」。4.19kmのショートコースで本領を発揮し始めた奴田原文雄/佐藤忠宣(ランサー)にステージベストを奪われるが、2位につけた勝田もわずか0.5秒差で食らいつく。続くSS4はDAY1で既に2回ドライブしている「SANPOU」、ここで勝田は自己ベストを4.7秒も更新する10分16秒7をマークし2位との差を16.5秒にまで広げ、トップをキープ。
SS3のリピートSS5で、エボIVでの初参戦に苦戦を強いられていた石田正史が遂にステージベストをマークした。一方、勝田は既に後続とのタイム差をコントロールしながらのドライブで完全にこのラリーを掌握し始め、トラブルさえなければ優勝を飾れる状態だった。
SS7、1.36kmの「HIZEN」では古谷がトップと1秒差の2位につけ意地を見せる。そして勝田は、そのまま余裕の完走でシリーズ3連覇への布石となる優勝で唐津での4連覇を達成、石田正史は苦戦しながらも3位入賞と大健闘だった。

FD2を操り強さを見せつけた村瀬。更なる活躍に大きな期待!

 JN-3では、ディフェンディングチャンピオンの森博喜/藤綱和敏(セリカ)をはじめ、村瀬太/宮部弘陽(シビック)、岡田孝一/石田裕一(セリカ)のダンロップユーザー三つ巴の争いが繰り広げられた。SS1からいきなり村瀬が森、岡田を大きく離していき、DAY1終了時点で既に岡田とは12.9秒、森とは31.6秒もの差がついていた。DAY2に入り、村瀬は一向に手を緩めずその差はますます広がっていく。終始完璧のドライビングを見せた村瀬が全8本中5本のSSでクラスベストを叩き出し、2位に31.1秒もの大差をつけてクラス優勝に輝いた。岡田は3位、森は5位でフィニッシュ。しかし順位以上にタイム差が村瀬の速さを見せつける結果となった。

ベストタイム連発。田中とのガチンコ勝負を制した眞貝。

 そして圧倒的な速さでJN-2を制したのは、ダンロップユーザー眞貝知志/澤田耕一(シビック)だった。DAY1から田中信幸/遠山裕美子(ミラージュ)とのガチンコ勝負を繰り広げる。DAY1終了後は眞貝がクラストップにつけていたが、2位田中との差はわずか3.7秒。余談を許さないガチンコ勝負はDAY2にも引き継がれる事になった。SS3で眞貝が総合トップから2.6秒差の3分23秒9という驚異的なタイムをマークする。SS6、7こそ田中にクラスベストを奪われたものの、6本のSSでクラスベストを奪取しクラス優勝。上位クラスに割り込むタイムを連発し、総合でも7位に入った。

JN-1.5のニューヒーロー出現か!?速さを披露した天野。

 JN-1.5は、大庭誠介が昨シーズン限りで引退し、ディフェンディングチャンピオンの榊雅広がJN-4へ転向。混戦が予想されたJN-1.5クラスの群雄割拠の中飛び抜けてきたのがダンロップユーザーの天野智之/井上由紀子(ヴィッツ)だった。果敢にアタックし続けた天野は、SS1からSS6までクラスベストを連発しSS6終了時点で既に後続との差を1分43秒2にまで広げていた。残る1.36kmの2本のSSを余裕のドライビングで終えると、ライバル達を寄せ付けない圧倒的な速さで開幕戦勝利を手にした。

盤石のドライブで開幕勝利、今シーズンこそタイトル獲得に期待。

 更に、JN-1でもダンロップユーザー西山敏/多比羅二三男(シティ)が盤石のドライブを披露した。ライバル達がリタイアしていく中、危なげないさすがのドライブ!全SSでクラスベストをマークする。12.08kmのロングコースでも4.19km、1.36kmのショートコースでもその実力は最大限に発揮し見事な完全勝利で開幕戦をモノにした。昨シーズンは前半の不調が影響し、惜しくも逆転優勝を逃したが、今シーズンはタイトル争いを期待できるのではないだろうか?
こうして、なんとダンロップ勢が5クラス全てを制覇しその強さを証明する形となった。
2009年の全日本ラリー選手権はダンロップ勢にとって幸先の良いスタートを切り、次戦「KYOTO南丹ラリー」でも更なる活躍が期待できそうだ。
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ニュルブルクリンク2014