第10戦 11月22日(金)~11月23日(日) 新城ラリー2008/愛知
大波乱の最終戦!
ダンロップユーザーが2つのクラスでタイトルを決める!


2日間で約1万8千人の大観衆が最終戦、新城ラリーに訪れた。

 愛知県新城市で迎える、全日本ラリー選手権最終戦。今年で5年目となる新城ラリーは2004年、地域再生法に基づき内閣府の認定を受けた「DOS(Do Outdoor Sports)地域再生プラン」の中心事業としてスタート、地区戦での開催を経て前回から全日本ラリー選手権として開催されるようになった。
 今年も併催するイベントも満載で、2007年PWRCチャンピオン新井敏弘選手をはじめとする、篠塚建次郎選手、田口勝彦選手のトークショーやデモンストレーションランが行われる等、イベントも満載で、今年も2日間で1万8千人もの大観衆を集める事となった。
 今ラリー最長のSSは13.83Km、最短は2.37Kmで、2日合わせて全13SS、総距離は79.48Kmとなる。また、カーブが連続する狭い道幅の「雁峰がんぼう」は健在で、今年は新たに2斜線の道幅が広いコース「のんほい」も加わり昨年以上にバラエティーに富んだコース設定となっている。

チャンプ勝田範彦にとって地元となる新城ラリー、5つのSSでステージベストを獲得。

 注目は、全クラス中唯一タイトルを既に確定させているJN-4の勝田範彦/保井隆宏(インプレッサ)が地元で有終の美を飾れるか。そして混沌とする他クラスのタイトル争いだ。
 11月22日 天気は晴れてはいるが肌寒く路面は朝露によって濡れている箇所が見受けられる。そんな中ダンロップ勢は「DIREZZA 03G」を履き桜淵公園から各SSへとスタートする。SS1、4、7で設定されている「雁峰」は今大会最長の13.83Kmであり、車が対向するのも困難なほど道幅が狭く、カーブが連続、万が一コースアウトしてしまえば即リタイヤのリスクが伴う。更に前走者の走行で砂利や落ち葉が散乱し、ペースノートの情報以外にドライバー及びコドライバー自身の経験をも必要とされる、アベレージが低いコースである。レグ1の明暗を分けたのはやはり「雁峰」だった。その「雁峰」が設定されたSS1、やはり誰もが手を焼く中、勝田はステージベストを奪い2位の石田正史/澤田茂(ランサー)に4.1秒の差をつけた。続くSS2では石田正史がステージベストを奪取、SS3ではまたもや勝田とダンロップ勢の快進撃が続くかと思いきや奴田原文雄/小田切順之(ランサー)が徐々に差と詰め始め、遂にはSS4の「雁峰」で勝田をかわし、ステージベストを奪う。SS5でも奴田原がステージベスト、1位勝田との差は7.1秒にまで縮まっていた。しかしさすがは王者勝田、SS6・7と立て続けにステージベストを奪い奴田原を更に突き放した。特に圧巻はSS7で12分33秒9という脅威のステージベストでレグ1、8つのSSの半分となる4つのステージベストを奪いダンロップタイヤと勝田の強さを見せ付けた初日のレグ1だった。

マシントラブルから見事復活を遂げ、3位表彰台を獲得した石田正史。

 翌日のレグ2は今シーズンJN-4クラスランキング2位の石田正史が大暴れ。初日のターボトラブルで一時はクラス6番手まで下げたポジションをレグ1のSS7から脅威の追い上げを開始、更にレグ2のSS10から最終SSまで4連続のステージベストをマーク。その追い上げの開始となったSS10「ほうらいせん」では多くのギャラリーを集めるステージで石田は唯一の1分台となる1分58秒1を叩き出した。また、今ラリーで数々のチームを苦しめた「雁峰」このショートリバースとなるSS11で7分20秒2のステージベストをマークし見事、3位表彰台をゲットする活躍を見せた。

新型シビックを操り、前戦から連続優勝を果たした村瀬太。

 JN-3クラスでは、村瀬太/宮部弘陽(シビック)は初日から好タイムを連発。SS4ではミスにより10番手タイムになるが、その後SS5・7・8でクラスベストをマーク、2位に3.4秒差をつけレグ1を終える。迎えたレグ2では村瀬は5本中、2つのSSでもクラスベストを獲得。前回の岐阜県高山市で行われたハイランドマスターズに続き連続のクラス優勝を果たした。また、このクラスのタイトル獲得に優位に立っていたダンロップユーザーである森博喜/藤綱和敏(MR-S)がこのラリーで3ポイントを加算し、無事タイトルを確定させる事となった。

厳しいと思われたタイトル獲得を大逆転で成し遂げた廣瀬康宏。

 JN-1クラスではチャンピオンを争いの真只中にいるダンロップユーザーの西山敏/多比羅二三男(シティ)は、SS1で痛恨のコースアウトを犯してしまい早々とリタイヤしてしまう。ポイントリーダーの明治慎太郎/山田深雪(スターレット)のチャンピオンが確定と思われたのだが明治もSS2でリタイヤ、その結果トップにたったのはダンロップユーザーの廣瀬康宏/中村信博(シティ)だった。その廣瀬はクラストップでレグ1を終え、続くレグ2では優勝してタイトルを決めるべく果敢にアタックを行う。レグ1での鬼門であった「雁峰」、このリバースコースであるSS11でミスを犯してしまい3位にポジションを下げてしまう。しかし、タイトルを争うライバル達の脱落により今のポジションのまま完走すればタイトルが決まる。その後マシントラブルでトップには立つ事が出来なかったが見事、JN-1クラスのタイトル争いを大逆転劇でその手に収めた。


 5クラス中、4クラスのタイトル争いが最終戦までもつれる事となった今シーズンの全日本ラリー選手権も無事全日程を終了しJN-4では勝田範彦、石田正史、北村和浩とダンロップユーザーのワン・ツー・スリーを形成。JN-3でも森博喜、村瀬太、岡田孝一のワン・ツー・スリーを達成。そしてJN-1クラスでもダンロップユーザーがタイトルを獲得する大活躍を見せた。そして、2009年シーズンは九州の唐津で開催される「ツール・ド・九州2009in唐津」から新たな全日本ラリー選手権のシーズンが始まる。2009年もダンロップ勢の活躍に期待したい。
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Motercycle
ニュルブルクリンク2014