第2戦 4月26日(日) 名阪スポーツランドCコース
強烈な風雨と低い路温が荒れた展開を生む
ダンロップ勢が序盤戦を有利に進める


桜咲くメインスタンドだが、天候はまるで台風のような豪雨と風。吹きすさぶ寒風と雨の中での第2戦となった。

 開幕戦から1ヶ月以上のインタバルを経て、全日本ジムカーナ第2戦が4月25~26日に奈良県山添郡にある名阪スポーツランドCコースで開催された。関西地区モータースポーツのメッカとして、以前はダートラ~ジムカーナ、カート場を収めた総合施設として知られている。現在ダートラ場の一部、モトクロス場として残り、大小5つのコースを併設している。
 これまでも3月の開幕戦が雪の中で行われるなど、『季節外れの』という形容詞がつくことが多かった。低気圧前線の第2戦の天候は猛風が吹き荒れる中の雨。土曜日の公開練習ではコースを歩くとくるぶしまで水に浸かってしまうほどの豪雨も重なり、決勝に波乱を感じさせた。

雨と風が吹き荒れた今回の1戦。2本目が終了する頃、空に虹が現れ荒れた一戦にピリオドが打たれた。

 明けて26日の日曜日。昼過ぎに多少雨が降るものの、気温は平年並み程度というのが前日の天気予報だったが……。今にも降り出しそうな曇り空のなか、一号車がスタート。予想以上にあがらない気温は11時になっても6.9℃という低さ。N2クラス中盤から降り始めた雨は、SA2クラスが始まる頃にはヘビーウェットへ。強弱を繰り返す風雨が、コンスタントに強くなり、路面温度はまったく上がる気配を示さない。各クラスともこの影響を受け、スピンやコースアウトが続出。低路面温度+ヘビーウェットの滑りやすい条件の中でのトライが続いた。

厳しい条件が重なる中でも、強い精神力を見せて2位をゲットした川脇一晃。

 この状況でダンロップ勢は、ほとんどの選手たちがDIREZZA 03G S1コンパウンドを選択。ウェットマイスターたちの先行を許してしまうが、ダンロップ勢も負けていない。SA3クラスでは、1本目脱輪で下位に沈んだ川脇一晃だったが、2本目には渾身のアタックで1分30秒008のタイムをたたき出し2位表彰台を獲得。そのコンマ2秒後ろには僚友の津川信次が3位に続いた。川脇、津川ともに厳しい条件の中でも強い精神力を見せた。練習の時からマシンセッティングやタイムをお互いに比較する川脇と津川。ふたりの戦いがシリーズ争いを引っ張ているSA3クラスの戦いは、これからもまだまだ目が離せない。

3位ゲットできっちりと12ポイントをゲットした茅野成樹。チャンピオン争いはまだ始まったばかりだ。

 ヘビーウェットでのリスキーなアタックとなったN4クラス。雲間から青空がわずかに顔をのぞかせた2本目。路面温度の高まりを捉えてタイムアップ合戦が始まる。マシントラブルから借り物のクルマでの出場となったN4クラスの茅野成樹は、チャンプ奪還に向けての闘志は消えない。コンセントレーションを維持して、たたき出したタイムは1分30秒448で表彰台を堅持。2位とわずかコンマ2秒差の争いを演じてみせた。

GRBインプレッサで改造車クラスに挑む大橋渡。2位ゲットで今シーズンの活躍に期待を持たせてくれた。

 GRBインプレッサで改造車のSCクラスに挑むプレジャーレーシングの代表大橋渡。ウェエットコンディションのトライの中で確実な手ごたえを得たか? 1分31秒677のタイムをたたき出し、トップを行くエボXをあと一歩のところまで追い詰めた。今回は惜しくも2位に終わったが、今シーズン熟成が進めばGRBインプレッサは、まだまだ速くなるかもしれない。エボXvsGRBインプレッサの戦いにも注目したい。


 今回は荒れた天候と、低い路面温度に悩まされた結果となってしまった。シリーズ序盤を優位に戦ったか? 次戦SUGOでの戦いが非常に重要になってくる。ダンロップ勢の戦いに期待しよう。
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ニュルブルクリンク2014