第4戦 6月14日(日)オートスポーツランドスナガワ(北海道)
梅雨知らずの北の大地、北海道で雨の洗礼!
そんな雨の中、ダンロップ勢が4クラスを制覇!


降りしきる雨で遊園地のアトラクション並みのウォータースプラッシュに飛び込むマシン達。

 全日本ダートトライアル第4戦は今年も北の大地へ大移動。昨年の開催場所と同じ北海道オートスポーツランド砂川で開催を迎えた。その北海道では現在、日本を代表するお祭りの一つ「第18回 YOSAKOIソーラン祭り」の真っ最中。このYOSAKOIソーラン祭りの開催を挟むようにスナガワでは今年もモータースポーツウィークが到来する。先週の6月7日には全日本ジムカーナが開催され、翌週にはこの全日本ダートトライアルが開催された。会場となるオートスポーツランドスナガワは、北海道を代表する河川の一つ、石狩川の河川敷内にあり、その敷地の広さから多彩なコースレイアウトが設定可能で雄大な北海道らしい会場だ。
 開催を迎えた決勝当日の天候はあいにくの雨。先週の全日本ジムカーナも雨に見舞われ、梅雨を知らないはずの北海道だが、本州同様に不安定な天候となっていまい、2週続けての雨は北海道のモーターファンにとって残念な天候だ。そんなエット路面での戦いに向け、ダンロップ勢は「DIREZZA 74R」または「SP SPORT 73R」をチョイスしてスナガワラウンドに挑む。

2連勝を達成した佐藤秀昭(ストーリア)!次戦の丸和での優勝に期待が掛かる!

 ダンロップ勢での優勝争いが激しいN2クラスは路面コンディションの悪さにシードゼッケン勢が苦しめられる事となる。シードゼッケン勢は路面が良ければ毎回上位を占めるのだが、今回は路面の悪さにシードもノーシードも関係無い闘いを繰り広げる。しかし優勝を獲得したのはシードゼッケン勢の一人、前戦のタカタで今季初優勝を飾った佐藤秀昭(ストーリア)。佐藤は前日の練習日にマシンのクラッチを破損してしまい一時はどうなるかと心配であったが、前回のタカタから勢い増す佐藤にはこんなトラブルも跳ね除け、1分57秒122のベストタイムで優勝。殆どの選手がタイムを数秒落とす結果だった2ヒート目、わずかコンマ509秒のタイムを落とすだけに留まった佐藤の走りには、もの凄い勢いを感じさせられた。
 佐藤に続きダンロップ勢で地元北海道の山岡功明(ブーン)が大健闘の結果を残す。山岡は佐藤と同じ57秒台の1分57秒757をマークし2位表彰台を獲得、開幕戦の丸和に続いて2度目の表彰台となった。終わってみれば1位から5位までをダンロップユーザーで占める活躍のスナガワラウンドとなった。

激しい水しぶきを上げ激走の山野光司(ランサー)は早くも今季3勝目を獲得!

 これまでの3戦全ての優勝をダンロップ勢が占めるN3クラス。ここスナガワでもダンロップユーザーが大活躍。このクラスで最も早く駆け抜けたのは、ダンロップカラーと同じイエローに塗られたマシンを駆る山野光司(ランサー)だ。既に2勝をマークする山野は雨でもその走りは他とは違い中間測定でベストを更新し続け、勝負どころの1ヒートで今までのベストタイムを4秒以上も上回る1分48秒252のスーパーラップをマーク。2位に大きくアドバンテージを築いた山野が今季3勝目を獲得し、シリーズランキングでも70ポイントを獲得しダントツの1位に君臨する。そんな山野のタイトル獲得がまた一歩近づいた。

地元で嬉しい優勝!松波克知(ランサー)がシード勢を打ち破る!

 コンディションの悪化で波乱の展開となったSA2クラスは、前走のクラス同様に雨でぬかるむ路面に苦戦を強いられる。1ヒート目、1分52秒台がベストだったこのクラスで49秒台をマークし注目集める選手が現れる。それはここ北海道を地元とするダンロップユーザーの松波克知(ランサー)だ。松浪は走り親しんだスナガワでコンディションが悪いとなれば更に自信を増し1分49秒477のスーパーラップをマークしベストタイムを叩き出す。松浪以降の走者となるシードゼッケン勢もこのタイムに届かず勝負あり。シードゼッケン勢を押し退けノーシードの松浪が今季初優勝を獲得した。
そして2位に続いたダンロップユーザーの北村和浩(インプレッサ)は今季2度目の2位表彰台を獲得しシリーズランキングも2位へ浮上する。

地元スナガワで今季初優勝に喜ぶ!松波克知。

 大金星を獲得した松浪は地元スナガワで今季初優勝を獲得。雨が降りしきる中で行われた表彰式でも、終始絶えない笑顔が今大会で一番印象的であった。

路面コンディションが悪い程、その勢いを増す岩田真理(ストーリア)が2連勝を達成!

 ナンバー無しの改造車、排気量1600cc以下の4輪駆動車に区分されるSC2クラス。前戦テクニックステージタカタで2年ぶりの優勝により復活を遂げた岩田真理(ストーリア)が2連勝を達成。前戦から勢いに乗る岩田は、終日雨が予想されるこの天候で1本目から果敢にアタックを行い。その甲斐あって岩田は1分58秒206と唯一58秒台をマークし、狙っていた1ヒート目でベストタイムを獲得。続く2ヒート目は全車タイムアップが難しく、予想どおりのタイムダウンを強いられる。これにより岩田の優勝が確定しポイントランキングも3位からポジションを1つ上げ、2位に躍り出る。次戦の丸和オートランドでの3連勝に期待が掛かる。


 あいにく天候ではあったが、4クラスを制覇する結果となったスナガワラウンド。次戦7月5日、今季2度目となる丸和オートランドで、更に勢いを増すダンロップ勢の闘いを是非楽しみにして欲しい。