DUNLOP MOTORSPORT
ドライバー
第1戦 3月17日(日) 丸和オートランド那須
快晴の丸和オートランド那須でダートラシーズン開幕!
ダンロップ勢が5クラス制覇で上々の滑り出し!!


高速ストレートから「象の鼻」へのアプローチが攻略の大きなポイントとなった開幕戦。カメラを持ったファンをはじめ多くの観客が砂まみれで観戦していた。

先週開幕したジムカーナに続き、いよいよ全日本ダートトライアルもシーズンイン。 モータースポーツシーズンも、いよいよ本格的に活動が始まった。昨年は全クラスでチャンピオンを輩出したダンロップ勢は、各クラス王者が連覇を目指して好スタートを切った。今シーズンも全日本ダートトライアル開幕戦の舞台となったのは、栃木県にある丸和オートランド那須だ。150台のエントリーのなか各クラスで移籍やニューマシンの投入など多くの話題であふれる開幕戦。天候は快晴!朝こそ気温が低かったものの、日中に向けて上昇。今回の優勝タイムは全クラス、ヒート2でマークされた。そのヒート2は砂埃も立つほどのドライコンディションで、散水による路面変化の影響も大きかった。コースは右回りを使用し、高速ストレートから、丸和の名物スポット「象の鼻」へのアプローチから出口までの走りが好タイムをマークする最大のポイントと なった。それでは早速ダンロップ勢の活躍を見てみよう。

ブーンX4のラストシーズンとなるN2では、ブーボーの伊藤が貫禄勝ち。連覇に向けて好スタートを切った。

リトルモンスターと呼ばれるダイハツブーンX4、ストーリアX4などで争われる N2クラスだが、これらのマシンがN2で使用できるのは、今季が最後。還暦前、還暦とチャンピオンに輝いたベテラン伊藤益弘は、1本目に2位タイムと出遅れながらも、ヒート2できっちりタイムを更新して、唯一49秒を叩き出しての貫禄勝ち。「還暦後」チャンピオンに向けて、上々の滑り出しを見せた。また、2位には西田裕一、3位に宮木健郎が入り、ダンロップ勢がポディウムを独占した。伊藤益弘(BOOBOW・DL・ブーンX4)「丸和での勝利は、かなり久しぶりになりますね。ブーンでN2クラスを走るのは今年で最後になると思うので、最後の最後まで全うさせてあげたいと思っています」

今シーズンの開幕戦で全日本戦丸和を初制覇した北島。タイトル獲得に向けて、好調の 滑り出しを見せつけた。

ナンバー付き車両のハイパワークラスN3は、強豪ぞろいで例年激しい争いが展開される。このクラスで丸和スペシャリストといえばベテラン赤羽政幸。だが、 その赤羽を押さえて1本目トップに立ったのは、昨年最多ポイントを獲得しながら有効戦数差でシリーズ2位となった北島広美。ほぼ全員がタイムを更新した2本目も北島が逃げ切りで優勝を果たしたが、2位に入った北条倫史(ランサー)との差 は、わずか0.83秒。3位に続いた赤羽から以下トップ5までが44秒台で並び、改めて激戦区ぶりを見せつけた展開となった。北島広美(スマッシュDLitzzランサー)「全日本戦としては丸和での優勝は初めてなので、とてもうれしいです。うれしいのですが、タイム差を聞いたら喜んでもいられないので、次からもまたがんばりたいと思います。丸和は、地元の千葉からも近いので、たくさん応援が来てくれることもあり、ここしばらく勝てなかったので、今日はとてもうれしいです」

87Rの特長をうまく活かした走りで複合コンディションの路面をコントロールした 山崎が連覇に向けて好発進を果たした。

15台のエントリーを集めたSA1クラスは昨年チャンピオンの山崎利博が1本目か ら唯一53秒台をマークしてトップタイム。ヒート2ではほとんどの選手がタイムアップを果たしたものの、山崎はこの2本目で87Rを履いて挑み、なんと48秒台と ダントツのタイムを叩き出して、文句なしの優勝を果たした。2位に佐藤孝(シビック)、3位にも飯島千尋(シビック)が入り、ダンロップ勢が上位を独占した。山崎利博(itzzペンズDL絆シビック)「2本目の路面は、前半が一部 湿っているところがあり、中盤は完全ドライ、後半はウエットと入り組んでいました。このヒートでは87Rを使用したのですが、路面カバーの幅が広いタイヤなので、ウエットの部分でもしっかり食いついてくれて、勝利を引 き寄せてくれたと思います。今年もたくさんの人の協力のおかげで参戦できています。クルマも新しくなったように見えて、中身は 10年くらい前から 使っているパーツもいっぱい着いている状態。でも、今回に向けてはデフを見直ししてもらってすごく前に出るようになったし、足も乗りにくくてもいいからトラクションが出る方向に振っているので、それらがうまく結びついたのかなという印象があります。何よりもタイヤが応えてくれました。あとは、古い部品が持ち堪えてくれることを祈りながら、2連覇、5回目のタイトルを狙っていきます」

児島の参入に戦々恐々の工藤は、まずは開幕戦を制してけん制。第2戦以降のバ トルが楽しみなクラスとなりそうだ。

児島泰の移籍で注目を集めたSC1クラス。SC1絶対王者の工藤清美は、1本目で 唯一48秒台を出してトップに立ち、貫禄を見せつける。2本目もタイムアップを果たし優勝は獲得したものの、更新幅は児島の方が広く、コンマ0.3秒差の2位にまで迫ってきており、次戦以降の両者のバトルが楽しみになってきた。2位の児島に続き、3位にもシビックの深田賢一が入り、ダンロップがトップ3を制した。工藤清美(工藤ホンダDLワコーズシビック)「児島選手とのタイムがかなり 近いので、これから大変かなと思っています。今年に入ってから練習ができず 今回はぶっつけ本番で走ったので、冬眠から覚めたような感じですが、今日のコースレイアウトはハイスピードで楽しくて、ダートラの楽しさを改めて感じることができました。素晴らしい設定をありがとうございました。次は児島選手が「来る」と思うので、僕もがんばります」

兵庫出身の丹羽が、関東のメッカ丸和を制して上々の滑り出し。昨季の雪辱を開幕戦で晴らした。

改造範囲が広いSCクラスの中でもハイパワーを誇るダートトライアルの華であり激戦区のSC3クラス。昨年はシーズン4位だった丹羽政彦だが、1本目から2位以下を2秒3も引き離すスーパータイムをマーク。2本目もタイムアップを果たして今季上々の滑り出しを見せた。また3位には同じくシュースポーツの代表で昨年のチャンピオンである吉村修ランサーが入った。丹羽政彦(FORTECジールDLランサー)「まさかまさか、という感じの優勝です。 関東勢が強いと言われるこの丸和で勝つことができて、本当にうれしいです」

ニューカラーリングで挑む2013年の北村和浩。今シーズンも各地で豪快なキタムラ走りを魅せてくれることだろう!

またSA2の北村和浩はニューカラーリングで登場!惜しくもコンマ1秒差で2位に。Dクラスの炭山義昭も、ライバルの予想以上のタイムアップに2位に終わるも元気な走りを見せる!タイトル連覇に向けての滑り出しは上々だ。全日本ダートトライアル選手権第2戦の舞台は九州。「RASCAL SPRING TRIAL IN KYUSHU」は、4月20-21日、福岡県のモビリティおおむたで開催される。この 会場で全日本戦が開催されるのは今回が最後となるため、参戦を楽しみにしている選手も多く、例年以上の盛り上がりが期待される。ダンロップ勢の活躍にぜひご期待ください。