DUNLOP MOTORSPORT
チーム紹介
第7戦 9月29日(土)~9月30日(日) オートポリス(大分県)
【GT300】
連続7位入賞のGAINER DIXCEL R8 LMS
惜しくもタイトル獲得のチャンスを逃す

GAINER DIXCEL R8 LMS

 今季は、フェラーリF458 GTCのFIA GT耐久仕様(LM-GTE)からAudi R8のFIA GT3の最新仕様であるAudi R8 LMS Ultraにマシンを交換してきた「GAINER」(ゲイナー)。マシンのデビュー戦となった開幕戦岡山を制し、シリーズ第2戦となったゴールデンウィークの富士ではポールポジションを奪うなど、上々の滑り出しを見せていた。だが、そこからは苦戦を強いられるようになり、全戦で入賞を続けてきたが、表彰台にはあと一歩届かないままでシーズン終盤戦を迎えた。
 タイトル争いに生き残るためにも、今回は表彰台の一角を手に入れたい。オートポリスは事前テストを行うことはできず、路面改修が行われたオートポリスの新コースは未走行だった。「もてぎでの公式テストを走った時のセッティングをベースに、持ち込みセットを決めてきました」と小笠原康介エンジニア。

GAINER DIXCEL R8 LMS

 土曜朝の公式練習では雨の中、平中克幸選手が1分54秒168をマーク。これはセッションで24台中6番手となる好タイム。トップタイムは1分52秒台と大きく水を空けられていたが、2番手以降はタイムも僅差で、開幕戦以来の表彰台さえも照準に捉えたかのようだった。
 やはり雨でウエットコンディションとなった土曜午後の公式予選でも、GAINER DIXCEL R8 LMSのパフォーマンスは上々で、まずは平中克幸選手のドライブでタイムアタックを行い2分05秒069/14番手でQ1を突破すると、Q2では田中哲也選手がアタック。この時のタイムは1分59秒457/8番手でQ3へと進出した。最後のQ3では再び平中克幸選手がアタック。1分55秒299まで詰めて7番手グリッドを獲得した。

スターティンググリッド上の田中哲也選手と平中克幸選手

 日曜日も朝から雨、しかも濃霧がコースに流れる悪コンディション。午前9時20分にスタートしたフリー走行は、僅か8分間走っただけで視界不良のために赤旗中断からそのままセッション終了となる。GAINER DIXCEL R8 LMSも田中哲也選手が3周走ったのみで何のチェックも出来ないまま。タイム的にも2分01秒台に入ったところでタイムアウトとなり、これはライバルも同様だが、決勝に向けてのデータもとれないままだった。
 朝のフリー走行が短縮されたことで、急遽追加された午前11時からのセッションも、濃霧のために中止とされるなど不順な天候にスケジュールは翻弄されてしまったが、決勝レースのスタート時刻が近づくにつれ天候は次第に良くなっていった。雨は小止みとなり霧も晴れていき、予定通り午後2時には決勝レースが始まった。ただしスタートは、セーフティカーに先導されたセーフティカースタートで、2周のセーフティカーランを終えた後、ようやく実質的なレースがスタートした。
 7番手のポジションからスタートしたGAINER DIXCEL R8 LMSは、前半のスティントを田中選手が担当。順調に周回を重ねていったが、上位陣は一列縦隊での周回となり、ペース的にはまだ余裕を残していた田中選手も、なかなかポジションアップできないでいた。そこでチームでは作戦を変更。田中選手のルーティンピットを早めて平中選手に交替させ、渋滞から離れたタイミングでペースアップを狙う作戦に出た。
 ピットアウトしていった平中選手は順調にポジションアップしていった。だが、そんな矢先にアクシデント。GT500クラスのマシンに弾き出される格好で平中選手がコースアウト。何とか再スタートは切ったが、このアクシデントでサスペンションアームが曲がってしまい、これ以降は完走することのみを目標の走行となってしまい、16位でレースを終えることになった。連続入賞記録も途絶え、念願だったタイトル奪回の可能性も消えてしまい、チェッカーを受けた平中選手もこれを迎えた田中選手も無言だった。

ピットインするGAINER DIXCEL R8 LMS

「ただ完走しただけでしたね。残念な結果となりましたが、最終戦は優勝を狙います」山本俊茂監督。
「序盤は表彰台も狙えるようないいペースでした。でも前が詰まっていたので早めにピットインさせたのです。平中選手で追い上げようとしたら…。ぶつけられたダメージでサスペンションアームが曲がってしまいました。残念ですが、手応えがあったのも事実。チーム一丸となって、次回、最終戦のもてぎで優勝を目指して頑張ります」小笠原康介エンジニアは総括した。
 2人のドライバーは「もう気持ちを切り替えて、次回のもてぎで勝つしかないですね」と気力を振り絞るように口を揃えた。

最終戦を飾る活躍を期待したい

 アクシデントによるマシンのダメージはひどく、そこでレースを終えてしまってもおかしくないような状況だったが、平中選手が何とか踏ん張り、マシンをゴールまで導いた。その熱い気持ちを引き継いで、山本監督以下チームが一丸となって戦う、
 最終戦(もてぎ10月27~28日)。GAINER DIXCEL R8 LMSとダンロップの健闘を期待したい。





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ニュルブルクリンク2014